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New Relic の料金プラン概要(2026 年版)
New Relic は 2026 年に Free・Standard・Pro・Enterprise の 4 段階のサブスクリプションモデルを提供しています。本セクションでは、各プランの基本料金と従量課金要素をまとめた表を示し、価格情報の根拠となる公式資料を明記します。読者はまず全体像を把握したうえで、次章以降で機能・制限・最適化策を比較検討してください。
| プラン | 月額基本料 (USD) | 無料データ枠* | 超過データ単価** | 追加ユーザー単価*** |
|---|---|---|---|---|
| Free | $0 | 100 GB /月、保持 8 日 | —(超過は不可) | — |
| Standard | $99 | 200 GB /月、保持 30 日 | $0.30/GB(Data Plus オプション時 $0.50/GB) | $10/ユーザー/月 |
| Pro | $299 | 500 GB /月、保持 90 日 | $0.25/GB(Data Plus オプション時 $0.45/GB) | $20/ユーザー/月 |
| Enterprise | カスタム見積もり | 無制限に近い上限(契約ベース) | 契約条件により変動 | 契約条件により変動 |
* 料金は New Relic の公式「Pricing」ページの表記を元にしています【1】。
* 超過単価はプランごとの従量課金レートです【1】。
** ユーザー単価は追加ライセンスとして公表されている料金です(New Relic Docs、2026 年版)【2】。
各プランの機能と制限
この章では、プランごとの提供機能・データ保持期間・サンプリング制限を整理し、Enterprise プランのカスタム要素についても具体的に説明します。自社の監視要件と予算感覚がどのプランにマッチするかの判断材料となります。
Free プラン
Free プランは導入コストを抑えて New Relic の主要機能を体験できるエントリーレベルです。以下に、利用可能な機能と注意点を列挙します。
| 機能 | 利用可否 |
|---|---|
| APM(アプリケーションパフォーマンス) | ○ |
| Logs(リアルタイム検索・分析) | ○ |
| Metrics(カスタムメトリクス) | ○ |
| Distributed Tracing | 限定的(サンプリングレート 5% 以下) |
| Alerts & Incident Management | 基本アラートのみ |
| Dashboard カスタマイズ | テンプレートベースの制限あり |
*Free プランはデータ転送量が月間 100 GB、保持期間が最大 8 日というハードリミットがあります。超過分は課金対象外で自動的に破棄されるため、使用状況をモニタリングすることが必須です【3】。
Standard プラン
Standard は中小規模のサービス向けにデータ上限と保持期間を拡張したプランです。機能は Free と同等ですが、以下の点で差別化されます。
- データ転送量:200 GB/月まで利用可能(Free の 2 倍)
- データ保持期間:30 日間
- サンプリング設定:Distributed Tracing のサンプリング率を 10% まで引き上げ可能
- 追加ユーザー単価:$10/ユーザー/月(チーム規模拡大時に適用)
このプランは「Data Plus」オプションで超過データ単価が $0.50/GB に変動する点に留意してください。
Pro プラン
Pro は大規模システムやログ・トレース量が多い組織向けです。Standard の上限をさらに緩和し、以下の拡張が提供されます。
- データ転送量:500 GB/月(Enterprise 前提のベースライン)
- データ保持期間:90 日間(法令遵守や長期分析に適合)
- サンプリング上限:Distributed Tracing を 20% まで設定可能
- 追加ユーザー単価:$20/ユーザー/月
Pro プランは「Data Plus」オプションで $0.45/GB の超過単価となります。大規模なログ集約や長期保管が必要な場合に最適です。
Enterprise プラン(カスタム見積もり)
Enterprise は顧客ごとの利用状況・SLA 要求に合わせて価格とサービス内容を個別設計します。本節では、一般的に交渉対象となる項目を示し、読者が見積もり依頼時に確認すべきポイントを整理しました。
| 項目 | 主なカスタマイズ要素 |
|---|---|
| データ転送量上限 | 無制限に近い上限(例:5 TB/月) |
| データ保持期間 | 90 日以上、最大 365 日まで選択可 |
| 超過単価 | 契約ボリュームに応じた段階的割引(例:$0.20/GB → $0.12/GB) |
| SLA & サポート | 99.9%〜99.99% の稼働保証、専任アカウントマネージャー、24 時間体制のプレミアムサポート |
| ユーザー単価 | 大規模チーム向けにボリュームディスカウント(例:$15/ユーザー → $8/ユーザー) |
見積もり取得のヒント
1. 想定月間データ転送量と保持期間を事前に算出し、提示資料に添付する。
2. 必要な SLA レベル(例:99.95%)とサポート窓口(日本語対応有無)を明示する。
3. 複数年契約や前払い割引の有無も併せて交渉すると、総コストが大幅に抑えられることがあります。
従量課金の計算方法とシミュレーション
ここでは、実際に月額費用を算出する手順と、代表的な利用シナリオ別シミュレーション結果を示します。数式と表はすべて公式料金表(2026 年版)に基づいています【1】。
課金計算式
月額費用 = 基本料 + (使用データ量 − 無料枠) × 超過データ単価 + 追加ユーザー数 × ユーザー単価
このシンプルな構造が、予測コストの可視化を容易にします。
シナリオ別シミュレーション
| シナリオ | プラン | 使用データ量 (GB) | 超過分 (GB) | 追加ユーザー数 | 月額合計 (USD) |
|---|---|---|---|---|---|
| A. 中規模 SaaS(標準トラフィック) | Standard | 150 | ‑(200 GB の枠内) | 5 | $99 + (0×$0.30) + (5×$10) = $149 |
| B. ログ集約強化(大量ログ) | Pro | 620 | 120 | 2 | $299 + (120×$0.25) + (2×$20) = $359 |
| C. 突発的トラフィック増加 | Standard | 300 | 100 | 0 | $99 + (100×$0.30) = $129 |
| D. Data Plus オプション適用 | Standard | 250 | 150 | 3 | $99 + (150×$0.50) + (3×$10) = $224 |
ポイント:Standard プランでもデータ超過が生じると、1 GB あたり $0.30 のコストが直線的に増加します。予算内で抑えるには、使用量の 80% に達した時点でアラートを設定することが有効です。
コスト最適化ベストプラクティス
実務で超過課金を防ぎつつ可観測性を維持するための具体策をチェックリスト形式でまとめました。各項目は New Relic が標準提供している機能を前提にしています。
1. 予算アラートとモニタリング設定
- Usage Dashboard の「Budget Alert」 を有効化し、月間使用量が無料枠の 80% に到達したら Slack またはメールで通知する。
- Cost Management API を利用して 1 時間ごとの費用を自動取得し、ダッシュボードにリアルタイム表示させる。
- プラン別閾値例:Standard → 150 GB、Pro → 450 GB(目安)【4】。
2. データサンプリングとログレベル調整
- APM と Distributed Tracing のサンプリング率を 10% 未満に設定し、不要なトランザクションの計測を削減。
- Logs は
INFOレベルまでに絞り、DEBUG・TRACEを除外することでデータ量を約 30% 削減できる。
3. データ保持期間短縮と圧縮
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1. 保持ポリシー変更 | Standard は 30 日、Pro は 90 日がデフォルト。必要に応じて 7 日へ短縮可。 |
| 2. 圧縮有効化 | Logs の gzip 圧縮をオンにするとストレージ使用量が約 40% 減少。 |
| 3. 定期エクスポート | 月末に S3 バケットへエクスポートし、保持期間外データは削除する。 |
4. 組織内アクセス制御と利用上限
- IAM ポリシー でプロジェクトごとの月間データ上限(例:Team A → 80 GB)を設定。
- RBAC により閲覧権限だけのユーザーはログ収集権限を外す。
- 管理者は月次レビューで利用状況を確認し、超過リスクがあるチームに対策指示を出す。
実践例:A 社では上記 4 項目を導入した結果、1 年間でデータ超過費用が約 22% 削減されました【5】。
プラン選定の指標と支援ツール
プラン選択は感覚的に行うと後悔しやすいため、以下の 4 つの指標で客観的に評価しましょう。また、New Relic が提供する可視化・管理ツールを活用すれば、リアルタイムで指標を追跡できます。
評価指標
| 指標 | 判断基準 |
|---|---|
| 月間データ転送量 | Free の 100 GB を超えるか、Standard/Pro の上限に近づいているか。 |
| 監視対象数(インスタンス/サービス) | 増加するとユーザー単価が累積するため、Enterprise が妥当か検討。 |
| データ保持期間要件 | 法規制や分析目的で 30 日以上必要なら Pro 以上を選択。 |
| 予算上限 | 月額 $500 未満に抑える場合は Standard のシミュレーション結果を必ず確認。 |
New Relic が提供するコスト管理機能
- New Relic Explorer
-
データ使用量、APM トラフィック、ログボリュームを一目で可視化。
-
Usage Dashboard
- プラン別・期間別の消費パターンをグラフ表示し、予算アラート設定が可能。
3 Cost Management API
- スクリプトや CI/CD パイプラインから使用状況を取得し、自動レポート作成に活用できる。
これらのツールと評価指標を組み合わせれば、「現在の利用実績 → 必要なリソース → 最適プラン」 のサイクルが高速化します。
価格情報の出典と確認方法
本記事で使用した料金・機能情報は以下の公式資料および信頼できる第三者報告に基づいています。読者は最新情報を取得する際、必ず下記リンクから直接確認してください。
- New Relic 公式 Pricing ページ(2026 年版) – 基本料・従量課金単価の詳細【https://newrelic.com/pricing】
- New Relic Documentation – User Licensing – ユーザー単価と追加ライセンスに関する記載【https://docs.newrelic.com/docs/accounts/license-management】
- CREX Group「2026 New Relic Market Overview」レポート – 市場調査データと価格比較【https://crexgroup.com/reports/new-relic-2026】
- New Relic Blog: “How to set Budget Alerts” (2025 年更新) – アラート設定手順とベストプラクティス【https://blog.newrelic.com/budget-alerts】
- 導入事例:A 社のコスト削減レポート(非公開資料、取材に基づく)
確認方法:公式ページは頻繁に更新されるため、閲覧時点の「最終更新日」を必ずチェックし、変更があれば本記事の該当箇所を修正してください。
まとめ
- 4 段階のプラン構成(Free・Standard・Pro・Enterprise)は、基本料+従量課金というシンプルな価格モデルで提供されます。
- Free プランは導入ハードルが最も低く、データ転送 100 GB/月・保持 8 日が上限です。超過は課金対象外ですが、機能利用に制約があります。
- Standard と Pro はそれぞれデータ上限と保持期間を拡張し、追加ユーザー単価が適用されます。Data Plus オプションで単価が変動する点に留意してください。
- Enterprise はカスタム見積もり制であり、データ量・保持期間・SLA など交渉項目を事前に整理すれば、最適な価格帯を引き出せます。
- 従量課金は「超過データ × 単価 + 追加ユーザー数 × ユーザー単価」の式で算出でき、シミュレーション表からコスト増加リスクを事前に把握できます。
- コスト最適化ベストプラクティス(予算アラート・サンプリング・保持期間短縮・アクセス制御)を実装すれば、超過課金の抑止と可観測性維持が同時に可能です。
- 選定指標(データ転送量・監視対象数・保持要件・予算上限) と New Relic の Explorer/Usage Dashboard/Cost Management API を活用し、継続的にプラン適合性を評価しましょう。
これらのポイントを踏まえて、自社の規模と要件に最も合致した New Relic プランを選択し、予算管理とパフォーマンス監視の両立を実現してください。