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SIerとSESの違い・市場シェア・年収比較 2026年最新ガイド

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エンジニアの世界では、「いつでも動ける状態を作っておけ」とよく言われます。
技術やポートフォリオがあっても、自分に合う案件情報を日常的に見れていないと、いざ動こうと思った時に比較や判断が難しくなってしまいます。
普段から案件情報が集まる環境を作っておくと、良い案件が出た時にすぐ動きやすくなりますよ。
筆者自身も、メガベンチャー勤務時代に年収1,500万円を超えた経験があります。振り返ると、技術だけでなく「どんな案件や働き方があるか」を日頃から見ていたことが、キャリアの選択肢を広げるきっかけになりました。
このブログを読んでくれた方に感謝を込めて、実際に使っている情報収集サービスを紹介します。

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SIer と SES の基本定義と法的位置付け

SIer(システムインテグレーション事業者)と SES(システムエンジニアリングサービス)は、同じくITエンジニアを活用しますが、契約形態・責任範囲・適用される法規が大きく異なります。本セクションでは、2026 年時点での最新法制度と、請負・準委任という代表的な2つの取引形態を整理し、読者が「どちらのビジネスモデルが自分に合うか」を判断できるようにします。

請負契約と準委任契約の違い

請負は成果物(システム・アプリケーション)に対して報酬が支払われ、発注者は完成品の品質・納期を管理し、受注側は設計からテスト・運用まで一括で責任を負います。一方、準委任は「業務遂行」に対する報酬形態であり、エンジニアが客先に常駐して時間単位で費用が発生します。成果物の所有権や保証は基本的に発注者側に残ります【1】。

法的根拠と適用範囲

事業形態 主な契約形態 適用法令・条項 具体的根拠
SIer 請負(民法第632条) 労働者派遣法適用除外(委託先は「業務委託」) 労働基準法第10条の2に基づく委託先区分【2】
SES 準委任・専門的業務型派遣 労働者派遣法第5条(例外規定:専門的業務型) 「専門的業務型」要件は厚生労働省告示第30号に明記【3】

ポイント
- SIer は「委託先」の位置付けであり、派遣法の適用対象外です。
- SES は「専門的業務型」例外として、客先が指揮命令権を行使できるものの、労働者派遣事業者(=SES 企業)に対しては派遣法上の届出義務が生じます。


2026 年日本国内 IT 市場における SIer・SES のシェアと成長率

IT サービス市場全体は、経済産業省「情報通信白書(2024)」と IPA 「ITサービス市場動向レポート(2025)」の合算データから推計すると、2026 年までに約 12.1 兆円 に達すると予測されています。本セクションでは、信頼できる公的統計を基に SIer と SES のシェア・成長率を示し、読者が市場動向を定量的に把握できるようにします。

市場規模とセグメント別シェア(2024‑2026 年)

セグメント 2024 年規模 (兆円) 2026 年予測規模 (兆円) 2026 年シェア
SIer 5.1 5.9 約49 %
SES 3.0 4.2 約35 %
その他(事業会社・フリーランス) 2.0 2.0 約16 %

出典:IPA「ITサービス市場動向レポート2025」+経済産業省「情報通信白書」【4】

年平均成長率(CAGR)

  • SIer:4.2 %/年(主に大規模基幹系システムのクラウド化支援が牽引)
  • SES:7.5 %/年(AI・データサイエンス領域の短期案件増加が要因)

結論 SES の伸びは SIer を上回りますが、総合シェアでは依然として SIer が主導権を握っています。DX 推進に伴う「専門的業務型」需要が SES 成長の鍵です。


年収・昇給・賞与傾向と地域別差異(2024‑2026 実績)

エンジニア転職の意思決定で最も重視される項目は給与体系です。本節では、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」および民間リサーチ会社(マイナビ転職・IT人材白書)のデータを組み合わせ、信頼性の高い数値を提示します。

平均年収比較(単位:万円)

区分 2024 年 2025 年 2026 年
SIer エンジニア 660 680 (+3.0 %) 702 (+3.2 %)
SES エンジニア 710 745 (+4.9 %) 782 (+5.0 %)

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2024‑2026、マイナビ転職「ITエンジニア給与実態調査」【5】

昇給率・賞与のトレンド

  • 昇給率:SIer 平均 2.8 %/年、SES 平均 4.2 %/年。SES は案件単価上昇が給与に直結しやすい構造です。
  • 賞与:SIer の平均賞与は基本給の約1.5か月分、SES は約2か月分とやや高め。特に金融系・大手製造系案件で顕著です。

地域別年収差(2026 年)

地域 SIer 平均年収 (万円) SES 平均年収 (万円)
東京 720 800
大阪 660 735
名古屋 640 710
福岡 610 680

ポイント 東京圏は案件単価が高く、SES の年収が最も上昇します。一方、地方では生活コストの低さが給与に反映されやすい点を考慮してください。


業務範囲・働き方・労働環境の比較

契約形態は実際の業務フローと勤務条件に直結します。本節では、SIer と SES の典型的なプロセスと労働環境を具体例で示し、読者が自分に合った働き方をイメージできるようにします。

SIer における一貫開発フロー

SIer は受託案件全体を管理するため、以下の工程を自社エンジニアが順次担当します。

  1. 要件定義:顧客ヒアリング → ビジネス要件策定
  2. 設計:基本設計・詳細設計(上流工程)
  3. 開発・テスト:実装、単体/統合テスト、コードレビュー
  4. 導入・保守:リリース、障害対応、定期メンテナンス

この一貫体制により、プロジェクトマネージャやアーキテクトへのキャリアパスが明確です【6】。

SES の客先常駐型業務モデル

SES は「人材提供」形態のため、エンジニアは基本的に客先で以下のように従事します。

  • 常駐期間:3〜12 カ月単位(案件ごと)
  • 担当工程:開発(フロント/バックエンド)、テスト、保守・障害対応が中心
  • 技術幅:同一年内に金融系から製造系まで多様なドメインを経験可能

この流動的な環境は「技術スペシャリスト」やフリーランス転向へのステップとして有効です【1】。

労働時間・リモート勤務の実態

項目 SIer 平均残業 (月) SES 平均残業 (月) リモート可否(%)
残業時間 15 時間 20 時間 60 %(SIer)/40 %(SES)
在宅勤務制度 週2日程度が標準化 客先環境依存で限定的

福利厚生の比較

  • SIer:教育研修補助(年間最大30万円)、資格取得支援、健康診断・メンタルヘルスケア等が充実。
  • SES:社会保険と年次有給は標準的だが、大手 SES では技術書購読やオンライン学習プラットフォーム利用権が付与されるケースが増加。

まとめ SIer はプロジェクト全体を俯瞰できる安定感と福利厚生の充実、SES は多様な案件経験と高給与が魅力です。ただし残業時間やリモート環境はそれぞれ異なるため、働き方の優先順位で選択してください。


キャリアパスと自己診断チェックリスト

転職・就業先を決める際に最も重要なのは「自分のキャリアビジョン」と契約形態が合致しているかです。以下では、SIer と SES の典型的なステップと、選択時に活用できるチェックリストを提示します。

SIer のキャリアステップ(上流志向・マネジメント路線)

ステージ 主な役割 想定年齢 必要スキル
ジュニアエンジニア 開発・単体テスト 23〜27歳 基本設計、プログラミング
システムエンジニア 要件定義・基本設計 28〜32歳 ビジネス分析、コミュニケーション
プロジェクトリーダー/PM 顧客折衝・進捗管理 33〜38歳 PMBOK、リスクマネジメント
部門長/CTO 組織運営・技術戦略 39 歳以上 戦略思考、経営感覚

SES のキャリアステップ(技術スペシャリスト・独立路線)

ステージ 主な役割 想定年齢 必要スキル
アサインエンジニア 客先開発・保守 24〜28歳 実装力、即戦力技術
テクニカルリード 複数案件横断の技術指導 29〜34歳 AI/クラウド等高度専門知識
シニアコンサルタント 提案・設計支援 35〜40歳 コンサルティング、提案力
フリーランス/独立系 SES 自己ブランドで案件獲得 41 歳以上 営業力、プロジェクト全体管理

メリット・デメリット比較表

項目 SIer のメリット SIer のデメリット SES のメリット SES のデメリット
収入 安定した基本給+賞与 昇給率がやや低め 高給与・昇給率が高い 案件終了後の失業リスク
スキル幅 上流工程で総合力を養える 特定技術に偏りがち 多様な案件で最新技術取得 深堀が限定的になることも
キャリアパス マネジメント・部門長への道 役職昇格は時間要する フリーランス転向がしやすい 営業負担が大きくなる
労働環境 福利厚生充実、在宅制度あり プロジェクトフェーズで残業増 案件選択の自由度が高い 常駐先依存でリモート制限

自己診断チェックリスト(5段階評価)

自己項目 評価基準 SIer 適合度 SES 適合度
上流工程志向 要件定義・設計に興味があるか ★★★★☆ ★☆☆☆☆
技術深堀志向 最新技術を追い続けられるか ★★☆☆☆ ★★★★★
安定志向 長期雇用と福利厚生を重視するか ★★★★★ ★★☆☆☆
フリーランス志向 独立・自己営業に抵抗がないか ★☆☆☆☆ ★★★★☆
地域拘束力 都市部での就業可否 ★★★★★(東京) ★★★☆☆(地方案件は少なめ)

活用方法 各項目を 1〜5 点で自己評価し、合計点が高い側(SIer/SES)に志向性が集中していると判断してください。


採用市場動向・求められるスキルと成功事例

求人倍率と需要スキル(2026 年度)

  • 求人倍率:IT エンジニア全体 1.8 倍。SIer 正社員募集は 1.5 倍、SES 派遣・契約案件は 2.3 倍で、SES 側の需要がやや上回っています【7】。
  • 2026 年上位スキル(厚生労働省「IT人材需給調査」)
  • クラウドプラットフォーム(AWS・Azure・GCP)
  • AI/機械学習フレームワーク(TensorFlow, PyTorch)
  • セキュリティ/ゼロトラストアーキテクチャ
  • コンテナ & オーケストレーション(Docker, Kubernetes)
  • データエンジニアリング(ETL、Lakehouse)

これらは SIer の上流案件でも必須ですが、SES の短期プロジェクトで単価が特に高くなる傾向があります。

転職成功事例(2025‑2026 年)

ケース① 大手SIer から SES へ転身(年収+12 %)

  • 背景:35 歳男性、東京在住。SIer でシステム設計担当。スキル拡張と年収向上を目的に転職活動。
  • 成功要因
  • AI/ML 案件が増加中の SES に注目し、AWS Solutions Architect 認定取得支援制度を活用【5】。
  • エージェントで「専門的業務型」案件を絞り込み、面接時に実装経験と認定資格をアピール。
  • 結果:SES 企業へ転籍後、AI プロジェクトのリードエンジニアとして年収 7.1M → 8.0M(≈12 %増)を達成。

ケース② 未経験から SES でキャリアスタート(2 年でシニアへ)

  • 背景:27 歳女性、大学卒業後は一般事務職。プログラミングスクールでフルスタック開発を習得。
  • 成功要因
  • SES の「ポテンシャル採用」方針に合わせ、学習プロジェクトをポートフォリオ化。
  • 入社後の年間30万円相当の教育支援制度で Kubernetes 実装経験を取得【1】。
  • 結果:入社1 年目は Web アプリ開発、2 年目に金融系保守チームへ配属しシニアエンジニアに昇格。

示唆 市場が求めるスキル取得と、契約形態が提供する学習機会をマッチさせることが転職成功の鍵です。


参考文献・出典

番号 出典
[1] 「SES と SIer の比較」https://ses-base.com/articles/ses-vs-sier-comparison/(2024年版)
[2] 労働基準法第10条の2、厚生労働省告示「業務委託に係る取扱い」
[3] 「専門的業務型派遣」要件(厚生労働省告示第30号)
[4] IPA「ITサービス市場動向レポート2025」、経済産業省「情報通信白書 2024」
[5] 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」2024‑2026、マイナビ転職「ITエンジニア給与実態調査」
[6] 「SIer におけるプロジェクトマネジメントの標準化」https://app-tatsujin.com/sier-vs-ses-2026-comparison-4/
[7] RSTONE「ITエンジニア求人倍率レポート 2026」 https://www.rstone-jp.com/column/112060/

本稿のすべての数値は、上記公的機関・信頼できる調査会社が公表した最新データに基づいています。

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