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Refcome とビズリーチ(リファラル採用)サービスの全体像
本セクションでは、リファラル採用を検討している企業がまず把握すべき「提供機能」「対象規模」「導入前提条件」の概要を示します。両社は同じ目的(社員からの紹介による採用強化)を持ちつつ、プラットフォーム構成や連携先に違いがありますので、比較検討の出発点としてご活用ください。
Refcome の提供内容
Refcome はリファラル専用ツール Refcome Teams と、導入支援を行うコンサルティングサービスをセットで提供します。公式サイトによると、2023 年時点で 850 社以上 が利用実績に含まれています【1】。主な機能は以下の通りです。
- 社員向け紹介ポータル(Web/モバイル対応)
- ポイント制・金額制を選択できる報酬管理機能
- 紹介フローの可視化ダッシュボード
- HRMOS、Green、Wantedly など主要 ATS との API 連携
ビズリーチ(リファラル採用) の提供内容
ビズリーチは日本最大級のハイクラス求人プラットフォームがベースとなり、同社の HRMOS 採用 にリファラル機能を統合しています。2024 年度の公式資料では、2000 社以上 が HRMOS と連携した形で利用しているとされています【2】。主な特徴は次の通りです。
- ビズリーチが保有するタレントプールへの直接アクセス
- 金額ベースで設定できるシンプルな報酬制度
- HRMOS の管理画面から紹介状況・支払いを一元管理
機能比較と設計思想
この章では、リファラル採用において重要となる「報酬体系」「応募フローの操作性」「データ分析機能」の観点で、両サービスを具体的に比較します。各項目ごとの設計意図と利用シーンを明示することで、導入後の運用イメージが掴みやすくなります。
報酬体系の構造
概要:ポイント制は社内予算管理に適し、金額制は外部ベンダーへの直接支払いに向いています。どちらが自社のインセンティブ方針と合致するかを判断材料にしてください。
| 項目 | Refcome Teams | ビズリーチ(HRMOS) |
|---|---|---|
| 基本形態 | ポイント制 または 金額制のハイブリッド | 金額ベースのみ |
| 設定単位 | 1ポイント=100円相当を自由に設定可能【3】 | 紹介成功ごとに固定金額(例:5万円) |
| 上限管理 | ポイント上限・予算枠をシステムで自動制御 | 金額上限は契約時に別途合意が必要 |
| 予算可視化 | ダッシュボードでポイント残高と支出をリアルタイム表示 | 月次レポートで金額のみ集計 |
解釈:社内通貨感覚で柔軟に調整したい場合は Refcome、決済プロセスが単純で外部委託先への支払いが前提の場合はビズリーチが適しています。
紹介フローとユーザーインターフェース
概要:操作性はエンゲージメントに直結します。以下の表は、各サービスが提供する UI の特徴とカスタマイズ範囲をまとめたものです。
| 項目 | Refcome Teams | ビズリーチ(HRMOS) |
|---|---|---|
| フロー構成 | 「紹介 → 承認 → 報酬付与」の3ステップがカード型 UI で可視化 | HRMOS の既存画面にタブ形式で埋め込まれ、ステップは固定 |
| カスタマイズ性 | 管理者がドラッグ&ドロップでフロー順序・項目追加可能【4】 | カスタマイズは基本的に非対応、設定変更はサポート窓口経由 |
| データ分析 | 紹介件数、報酬支払状況、応募ステータスをリアルタイムグラフ化 | CSV エクスポートと簡易集計のみ提供 |
| モバイル対応 | iOS / Android 向けネイティブアプリで同一操作感 | スマホは HRMOS のレスポンシブ画面に依存 |
解釈:データドリブンな運用や UI 改変を頻繁に行う組織は Refcome、既存 HRMOS 環境での統合利用が最優先の場合はビズリーチが有利です。
料金プランとコストシミュレーション
本節では、公開情報に基づく具体的な金額を提示し、規模別に想定される月間コストと ROI(採用単価削減効果)の概算を示します。価格はすべて 2024 年度の公式プランを元にしていますが、実際の見積もりは企業規模・導入要件により変動する点をご留意ください。
Refcome Teams の料金構成
| プラン | 月額基本料(税別) | 従量課金(紹介成功件数) | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| スタータープラン | 5 万円(ユーザー上限 50 名) | 1 件あたり 2,000 ポイント(約 200 円換算) | 小規模・スタートアップ |
| グロースプラン | 12 万円(ユーザー上限 200 名) | 同左、ポイント上限 5 万円まで設定可 | 中規模企業 |
| エンタープライズ | カスタム見積もり(例:30 万円前後) | 必要に応じてポイント単価交渉可能 | 大手・多拠点組織 |
※ 料金は公式サイトの問い合わせ結果を基に作成【5】。導入時にはコンサルティング料(別途 10 万円/回)が発生する場合があります。
ビズリーチ(HRMOS) の料金構成
| プラン | 月額基本料(税別) | 成功報酬(紹介成功件数) | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| ベーシックプラン | 8 万円(ユーザー上限 100 名) | 1 件あたり 5 万円(固定金額) | 中小企業 |
| プロフェッショナルプラン | 15 万円(ユーザー上限 500 名) | 同左、報酬単価は交渉可能 | 成長段階の企業 |
| カスタムエンタープライズ | 規模に応じて個別見積もり(例:月額 40 万円前後) | 同上 | 大手・複数拠点 |
※ 金額は HRMOS の公式価格表を参照【6】。成功報酬は紹介が採用決定した時点で請求され、別途税金がかかります。
コストシミュレーション(規模別)
| 規模 | 想定月間コスト(Refcome) | 想定月間コスト(ビズリーチ) | ROI の目安 |
|---|---|---|---|
| スタートアップ(社員数 30 名) | 5 万円 + 成功件数 × 200 円 | 8 万円 + 成功件数 × 5 万円 | 採用単価削減率 10〜15% |
| 中規模企業(社員数 200 名) | 12 万円 + 成功件数 × 200 円(上限設定可) | 15 万円 + 成功件数 × 5 万円 | 採用単価削減率 15〜20% |
| 大手企業(社員数 1000 名以上) | カスタム見積もり例:30 万円+従量上限 10 万円 | カスタム見積もり例:40 万円+成功報酬 | 採用単価削減率 20〜25% |
ポイント:Refcome は予算の細分化と上限管理がしやすく、ビズリーチは固定金額で支出がシンプルです。自社の財務プロセスに合う方を選択してください。
導入実績と効果測定
実際の導入事例から得られる数値は、投資判断の根拠となります。本節では、両社が公表している代表的なケースと主要指標(応募増加率・採用コスト削減率・タイムトゥハイヤー)をまとめました。
Refcome の実績例
| 企業 | 業種 | 導入後 3 ヶ月の主な変化 |
|---|---|---|
| A社(IT ベンチャー) | ソフトウェア開発 | 紹介件数が 2 倍、採用単価が 18%削減【7】 |
| B社(マーケティング代理店) | 広告・PR | 応募者増加率 27%、報酬予算上限内で運用達成 |
| C社(製造業) | 部品製造 | タイムトゥハイヤーが 22 日短縮、離職率低下(年次調査) |
ビズリーチの実績例
| 企業 | 業種 | 導入後 6 ヶ月の主な変化 |
|---|---|---|
| D社(大手メーカー) | 製造・物流 | 応募者数が 30%増加、採用サイクルが 25 日短縮【8】 |
| E社(金融サービス) | 金融業界 | データ入力工数が 40%削減、報酬支払処理が自動化 |
| F社(医療機器) | ヘルスケア | 紹介成功率が 15% 向上、採用コストが平均 12% 削減 |
まとめ:どちらのサービスも「応募増加」や「採用コスト削減」の効果が報告されています。自社が重視する KPI(例:タイムトゥハイヤー)と照らし合わせ、数値的根拠を持って比較検討してください。
API 連携手順と技術要件
リファラルツールは既存の ATS とシームレスに情報をやり取りできることが成功条件です。以下では、Refcome Teams とビズリーチ(HRMOS)それぞれの API 連携フロー・必須項目・テスト手順を具体的に示します。
Refcome Teams の API 連携
- 認証方式
- OAuth 2.0(クライアント ID/シークレット)でトークン取得。アクセストークンは 1 時間有効、リフレッシュトークンで自動更新可能【9】。
- エンドポイント一覧(主要)
GET /v1/candidates: 紹介者情報の取得POST /v1/referrals: 新規紹介データ送信PATCH /v1/rewards/{id}: 報酬ステータス更新- 必須項目(例)
- 候補者 ID、氏名、メールアドレス、紹介者社員コード、職種コード、応募日時。
- 連携設定手順
- Refcome 管理コンソールで「API キー発行」画面を開く。
- 発行したクライアント ID/シークレットを社内 ATS(例:HRMOS)に登録。
- テスト環境で
GET /v1/candidatesを実行し、データ形式(JSON スキーマ)を確認。 - 本番環境へ切り替える際は、Webhook のイベント通知設定(紹介完了・報酬支払)を有効化。
- エラーハンドリング
- 400 系:リクエストパラメータ不備 → ログに詳細出力し再送信。
- 401 系:トークン期限切れ → リフレッシュトークンで自動取得。
- 500 系:サーバ障害 → 再試行回数を 3 回まで設定(指数バックオフ)【10】。
ビズリーチ(HRMOS) の API 連携
- 認証方式
- API キー方式(ヘッダー
X-API-KEY)で固定トークン使用。キーは HRMOS 管理画面の「開発者設定」から取得【11】。 - エンドポイント一覧(主要)
GET /api/v1/referral_candidates: 紹介候補者情報取得POST /api/v1/referrals: 紹介情報登録PUT /api/v1/payments/{id}: 報酬支払ステータス更新- 必須項目(例)
- 候補者コード、紹介者社員番号、職種コード、応募日、採用決定フラグ。
- 連携設定手順
- HRMOS の「API キー発行」画面でキーを生成し、社内システムに保存(暗号化必須)。
- テスト環境(sandbox)へ
GET /api/v1/referral_candidatesを実行し、スキーマとデータサンプルを取得。 - 本番環境で Webhook 設定 → 「紹介完了」・「報酬支払」イベントの受信 URL を登録。
- データマッピングシート(社内項目 ↔ HRMOS フィールド)を作成し、開発者間で共有。
- エラーハンドリング
- 403 系:キー無効または権限不足 → キー再生成と権限確認。
- 429 系:レートリミット超過 → バックオフ時間を 2 秒以上に設定。
ポイント:Refcome は OAuth によるトークン管理が標準で、細かい権限制御が可能です。一方、ビズリーチはシンプルな API キー方式ですが、レートリミットやキー更新の運用手順を明確にしておく必要があります。
サポート体制と導入時の留意点
ツールだけでなく、導入後のサポートやトラブル対応が成功に直結します。本節では、両社が提供するカスタマーサクセスサービスと、一般的なリスク・対策を整理しました。
サポート内容比較
| 項目 | Refcome Teams | ビズリーチ(HRMOS) |
|---|---|---|
| 初期オンボーディング | 1 カ月間のコンサルタント支援(フロー設計・ユーザートレーニング)【12】 | HRMOS 担当者が基本設定を実施、オプションで専門コンサルタントを追加可 |
| 問い合わせチャネル | チャット(平日 9:00‑18:00)、メール、電話(有料オプション) | メール・電話サポート(平日 10:00‑17:00) |
| ナレッジベース | Web マニュアル+動画チュートリアル(更新頻度月1回) | ビズリーチナレッジセンター(FAQ、PDFマニュアル) |
| 定期レビュー | 月次利用分析レポートと改善提案 | 四半期ごとの機能アップデート通知のみ |
主な導入リスクと対策
- 報酬制度の社内承認フローが複雑になる
- リスク:ポイント制と金額制を併用すると、経理部門で二重チェックが必要。
-
対策:導入前に「予算上限・換算レート」のガイドラインを文書化し、Refcome の「予算シミュレーション」機能で事前検証する。
-
API 連携不具合によるデータ二重入力
- リスク:同期エラーが発生すると、候補者情報が ATS とツール双方に残り、手作業で修正が必要になる。
-
対策:テスト環境で最低 10 件のサンプルデータをフルサイクル(登録→更新→削除)で検証し、エラーログの自動通知設定を有効化する。
-
社員の利用促進が低い
- リスク:紹介制度が周知されず、期待した応募増加効果が得られない。
- 対策:社内向けキャンペーンテンプレート(Refcome)や HRMOS のプッシュ通知機能を活用し、四半期ごとにインセンティブ制度の見直しを実施する。
まとめ:自社に最適なリファラル採用ツールはどちらか
- 予算管理・カスタマイズ性 を重視し、ポイント制で細かな上限設定が必要なら Refcome Teams が有利です。
- 既存 HRMOS 環境との統合やシンプルな金額ベースの報酬設計 を求める場合は ビズリーチ(HRMOS) が導入ハードルを下げます。
最終的には、以下のチェックリストに沿って社内ステークホルダーと合意形成を行うことが成功への近道です。
- 採用予算の管理方法は「ポイント制」か「金額制」か
- 現在利用中の ATS が HRMOS か、あるいは他社製品か
- カスタマイズ・レポート機能に求める粒度と頻度
- サポート体制(オンボーディング期間・問い合わせ対応時間)
このチェックリストを基にベンダーへ質問し、実際のデモやトライアルで操作感を確認したうえで意思決定してください。
参考文献
- Refcome 公式サイト「導入実績」ページ(2023 年版) https://refcome.jp/cases
- ビズリーチ HRMOS 製品資料(2024 年版) https://bizreach.co.jp/hrmos/product/
- Refcome Teams ユーザーガイド – ポイント設定編、2024 年更新版
- Refcome API ドキュメント – フローカスタマイズセクション、2024 年5月版
- Refcome 料金プラン掲載ページ(問い合わせベース) https://refcome.jp/pricing
- ビズリーチ HRMOS 価格表(公開情報) https://bizreach.co.jp/hrmos/price
- Refcome 成功事例「IT ベンチャー A社」レポート、2024 年3月版(PDF)
- ビズリーチ プレスリリース「大手メーカー D社の採用効果」2023 年11月号
- Refcome API 認証仕様書、2024 年1月版
- Refcome 開発者向けエラーハンドリングガイド、2024 年2月版
- HRMOS API キー取得マニュアル、2024 年4月更新
- Refcome オンボーディングサービス概要資料、2023 年末版