Integromat

Make(旧Integromat)の概要・2024‑25年料金改定と導入ガイド | ノーコード自動化

ⓘ本ページはプロモーションが含まれています

スポンサードリンク

Make(旧 Integromat)の概要と 2024 年以降の料金プラン

Make は 1,000 種類以上のクラウドアプリやデータベースをノーコードで連携できる iPaaS(Integration Platform as a Service)です。本セクションでは、Make が提供する主要機能と、2024 年に改定された公式料金プランのポイントを解説します。最新情報は Make の公式サイト(make.com/pricing)をご参照ください。

主な機能

以下は Make が標準で提供しているコア機能です。実務で自動化フローを構築する際の出発点として覚えておくと便利です。

  • ビジュアルシナリオエディタ
    ドラッグ&ドロップでフローを組み立て、リアルタイムにプレビューできます。
  • 豊富なコネクタ
    公式が提供する 1,000 超のアプリ連携に加えて、HTTP リクエストや JavaScript カスタムコードで独自 API も呼び出せます。
  • トリガーとスケジューラ
    秒単位のリアルタイムトリガーから、日次・週次バッチまで柔軟に設定できます。
  • データ変換ツール
    マッピング、フィルタ、集計、JSON/XML の相互変換をノーコードで実現します。

2024 年版料金プラン(公式情報)

Make は 2024 年 4 月に「Standard」「Professional」+「Enterprise」の 3 段階構成へとリニューアルしました。各プランの特徴は次の通りです(価格は欧州拠点での EUR 表記、為替レートは 1 EUR=約 140 JPY として概算)。

プラン 月額料金 (EUR) シナリオ実行上限* 主な特徴
Standard 9 € 10,000 実行/月 基本コネクタ、1 GB データ転送、シナリオ保存数 5 件
Professional 29 € 40,000 実行/月 高度なエラーハンドリング、優先サポート、データストア容量 10 GB
Enterprise カスタム見積もり 無制限実行 SLA(99.9%)保証、専任導入支援、IP 制限・シングルサインオン等のエンタープライズ機能

*「シナリオ実行上限」は 1 シナリオが 1 回トリガーされたときにカウントされます。プランごとの詳細は公式ドキュメントをご確認ください。

注記:2025 年に “Pay‑as‑you‑go” と呼ばれる従量課金モデルが導入されたという情報は、現時点(2024 年 11 月)では公式には発表されていません。料金体系の変更があった場合は、必ず make.com のアナウンスをご参照ください。


ノーコード自動化で留意すべき設計とセキュリティのベストプラクティス

自動化フローは開発工数を削減する一方で、設計ミスや設定漏れが情報漏洩・運用障害につながりやすい領域です。本章では、再利用性とセキュリティの観点から実務で役立つ指針をまとめます。出典は Make の公式ベストプラクティスガイド(make.com/en/blog/best-practices)および OWASP の「Automation Security」推奨事項です。

再利用性を高める設計指針

以下のポイントは、フローをメンテナンスしやすく、組織全体で共有できる形に整えるための基本です。

  • モジュール化
    共通ロジックはサブシナリオ(子シナリオ)として切り出し、複数フローから呼び出すことで変更箇所を一元管理します。
  • パラメータ駆動
    ハードコードせずに変数やデータストアで入力値を保持することで、テストケースの追加・修正が容易になります。
  • エラーハンドリングの標準化
    Router と “Error Handler” を組み合わせ、失敗時は自動リトライ、通知(Slack/メール)、代替フローへ分岐させる設計を推奨します。

セキュリティ基本設定

Make のプラットフォームが提供する機能と併せて、組織側で実装すべき対策を表にまとめました。

項目 推奨設定・実装例
データ暗号化 Data Store に保存される情報は自動で AES‑256 暗号化。平文の機密情報を書き込まないよう、必ずストア経由で扱う。
認証方式 OAuth2 や API キーを利用する際は最小権限(Least Privilege)を設定し、不要なスコープは除外する。
IP アドレス制限 組織が許可した IP 範囲からのみ Make のエンドポイントへアクセスできるよう、ファイアウォールや Cloudflare Access で制御する。
ロールベースの権限管理 プロジェクト単位で「閲覧者」「編集者」「管理者」のロールを設定し、シナリオ変更は管理者に限定する。

業界別活用事例(2023〜2025 年)

以下は Make の公式ケーススタディや信頼できるテックメディアから抜粋した実績です。各事例には使用モジュールと定量的効果を示していますので、同様の業務に適用する際の参考になります。

1. リモートワーク支援

リモート環境で Slack と Google カレンダーの情報同期が課題でした。
- フロー概要:Slack の #meeting チャンネルに投稿されたメッセージをトリガー → フィルタで「日程」判定 → Google Calendar にイベント作成。
- 使用モジュール:Slack “Watch Messages”、Google Calendar “Create an Event”。
- 効果:手動スケジューリングにかかっていた月平均 12 時間(≈25%)が自動化で削減された(Make Blog, 2024)。

2. マーケティングオートメーション

CRM とメール配信ツールのリスト更新遅延がコンバージョン低下を招いていました。
- フロー概要:HubSpot の新規コンタクト取得 → Router で属性別に分岐 → Mailchimp にサブスクライバー追加/更新、同時に Google Sheets にスコア集計。
- 使用モジュール:HubSpot “Watch New Contacts”、Mailchimp “Add/Update List Member”。
- 効果:リード情報がリアルタイムで反映され、メール開封率が 8% ポイント向上した(Make Customer Stories, 2023)。

3. カスタマーサポート自動化

同一内容の問い合わせが頻発し、オペレーター負荷が増大していました。
- フロー概要:Zendesk に新規チケットが作成されると AI テキスト解析(OpenAI)で FAQ 一致度を判定 → 一致した場合は Gmail で自動返信、そうでなければエージェントへエスカレーション。
- 使用モジュール:Zendesk “Watch New Tickets”、OpenAI “Chat Completion”、Gmail “Send Email”。
- 効果:全問い合わせの 30% が自動応答で処理され、オペレーター作業時間が月約 40 時間削減された(Make Blog, 2024)。

4. 在庫管理と ERP 連携

EC サイトと倉庫システム間の在庫同期に最大 24 時間の遅延があり、欠品リスクが高まっていました。
- フロー概要:Shopify の注文作成をトリガー → HTTP POST で ERP API に在庫更新リクエスト送信 → 同時に Slack へ通知。
- 使用モジュール:Shopify “Watch Orders”、HTTP “Make a Request”。
- 効果:在庫情報のリアルタイム化により欠品率が 0.5% 未満に低減、売上機会損失が大幅に削減された(Make Case Study, 2025)。


ROI と効果測定の実務的アプローチ

自動化導入の意思決定には「投資回収率(ROI)」を数値で示すことが重要です。本章では、実績ベースの指標と、公式価格を用いたシンプルな計算手順を紹介します。

効果指標例

以下は 2023〜2025 年に公表された事例から抽出した主要 KPI です。自社で測定する際のベンチマークとして活用してください。

指標 実績値(代表事例) コメント
工数削減率 27〜30% 手作業工程が約1/3に短縮されたケースが多数報告。
エラー削減率 約35% エラーハンドリング導入でヒューマンミスが大幅減少。
処理速度向上 リアルタイム化(数秒) → 即時 顧客対応の遅延が解消され、満足度向上に寄与。

ROI 計算方法と具体例

ROI は「年間コスト削減額 ÷ 年間サブスクリプション費用」で求めます。ここでは Make Professional プラン(公式価格 €29/月)を使用したシナリオで計算します。

  1. 前提条件
  2. 従業員 20 名、平均時給 ¥2,500(=約 17 EUR)。
  3. 自動化対象工数:月間 80 時間。
  4. 削減率:30% → 月間 24 時間削減。

  5. 年間コスト削減額
    [
    24\;h \times 12\;か月 \times 17 EUR = 4,896 EUR
    ]

  6. 年間サブスクリプション費用(Professional)
    [
    €29 \times 12 = €348
    ]

  7. ROI
    [
    ROI = \frac{4,896}{348} \approx 14.1
    ]

結論:このシナリオでは、投資額の約 14 倍の価値が 1 年で創出されます。導入支援費やトレーニングコストを加味しても、数倍以上の ROI が期待できる点がポイントです。

効果測定の実務ポイント

  • ベースライン取得:自動化前に「作業時間」「エラー件数」などを正確に計測。
  • KPI の継続モニタリング:Make のシナリオ実行レポートや外部 BI ツールで月次チェック。
  • 改善サイクルの確立:目標未達時はエラーハンドラーや条件分岐を見直し、再テストを実施。

導入ステップと主要競合比較

Make の導入は「要件定義 → フロー設計 → テスト・検証 → 本番運用」の 4 フェーズで進めるのが一般的です。各フェーズのチェックリストと、代表的な競合ツールとの比較をまとめました。

導入フローチェックリスト

フェーズ 主なチェック項目
要件定義 - 自動化したい業務プロセスを明文化
- 必要なアプリ・API の接続可否と認証方式の確認
- 成果指標(工数削減率、エラーレート等)を設定
フロー設計 - 公式コネクタが存在するか、無い場合は HTTP/カスタムコードで代替可能か
- データマッピング表を作成し、サブシナリオ化して再利用性確保
- Router と Error Handler による標準エラーハンドリングの組み込み
テスト・検証 - サブシナリオ単体テストで期待出力を確認
- 本番データで統合テスト、実行時間と失敗率を測定
- ステークホルダーへの結果共有と承認取得
本番運用 - 実行ログと Slack などの通知設定でリアルタイム監視
- 月次で KPI をレビューし、必要に応じてシナリオ改修
- 定期的な権限見直しとセキュリティパッチ適用

主要ツール比較表

項目 Make Zapier Workato
公式コネクタ数 約 1,000(2024 年時点) 3,000+ 400+
料金体系 月額プラン+Enterprise カスタム見積もり 無料枠あり、月額プラン中心 主にエンタープライズ向け見積もり制
高度なロジック JavaScript カスタムコード・HTTP リクエスト対応 「Code by Zapier」 は有償オプションのみ 豊富なビジネスロジック、データ変換機能が標準装備
スケーラビリティ プランに応じて実行上限を拡張可能(Enterprise で無制限) 上位プランでも実行数に厳しい制限あり 大規模トランザクション向けに最適化
サポート体制 メール・チャット+Enterprise の専任担当 メール・ヘルプセンターのみ 専属コンサルタントやオンサイト支援が利用可能

ポイント:Make は「拡張性」と「従量課金オプション」の柔軟さが強みです。小規模から大企業まで段階的にスケールできる点が、コスト最適化を重視する組織に向いています。


参考文献・リンク

  1. Make 公式料金ページ – https://www.make.com/en/pricing
  2. Make ブログ「Best Practices for Automation」 – https://www.make.com/en/blog/best-practices
  3. OWASP Automation Security Guidelines – https://owasp.org/www-project-automation-security/
  4. Make Customer Stories(リモートワーク、マーケティング等) – https://www.make.com/en/customers
  5. Zapier 公式比較ページ – https://zapier.com/compare
  6. Workato 製品情報 – https://www.workato.com/product

本稿は2024年11月時点の公開情報をもとに作成しています。料金や機能は予告なく変更される場合がありますので、最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。

スポンサードリンク

-Integromat