Contents
1. ビジネスプランの主要機能とメリット
ビジネスプランは「情報過多」や「チームでの共有」が課題となる組織向けに、拡張性と管理機能を強化したプランです。大量フィードの取り込み・検索可能なアーカイブ容量・高度な自動ルール が特徴で、プロジェクトや部門ごとの情報整理が容易になります。
RSS/フィード管理
このセクションでは、ビジネスプランで利用できるフィード関連機能の概要を示します。
- 登録上限:1 アカウントあたり最大 10,000 件の購読(公式ヘルプ: Inoreader Subscriptions limits)
- 保存容量:5 GB の検索可能アーカイブが提供され、過去記事も高速に検索できます(公式プランページ: Pricing)
- チーム共有:フォルダー単位で閲覧権限を設定でき、管理者が追加したフィードは自動的に全メンバーへ同期されます。
ウィジェット & カスタム検索
2026 年 5 月のリリースノート(Inoreader Blog – May 2026 updates)で追加された機能です。
- ウィジェット:フォルダーごとにリアルタイムビューを作成し、社内ポータルや Slack のサイドバーへ埋め込めます(Settings > Widgets → New Widget)。
- カスタム検索:高度なクエリ構文でキーワード・タグ・日付範囲を組み合わせた検索が可能です。例)
folder:"マーケティング/競合" AND title:AI
これにより、会議資料作成やレポート時に必要情報だけを瞬時に抽出できます。
2. メールニュースレターを RSS 化する手順
メールマガジンは多くの企業で重要な情報源です。Inoreader の組み込み機能と外部サービスを併用すれば、メール受信と同時にフィード化 が実現します。
Inoreader の「Add subscription」から RSS URL を取得
以下の手順でメール配信リスト専用の RSS フィードを生成できます。
- ログイン後、左上の 「Add subscription」 をクリック
- 「RSS アイコン」を選択し 「メール配信リストを RSS に変換」 画面へ
- ニュースレターの送信元アドレス(例:
newsletter@example.com)を入力 → 「Generate URL」 - 発行された RSS URL をコピーし、同じく 「Add subscription」 に貼り付けて登録
この操作だけで、メールが届くたびに自動的にフィードが更新されます(公式ヘルプ: Convert email newsletters to RSS)。
外部サービスでの代替方法(Mailbrew・Kill the Newsletter)
Inoreader が対応していない形式でも、以下サービスを介すれば RSS 化が可能です。
| サービス | 主な特徴 | 設定概要 |
|---|---|---|
| Mailbrew | Gmail ラベルで対象メールを絞り込み、毎日まとめ配信可 | 1. Mailbrew にサインアップ → Gmail 接続 2. 「New Brew」作成時にラベル指定 3. 「Generate RSS Feed」 をクリック |
| Kill the Newsletter | Chrome 拡張でワンクリック購読解除・RSS生成 | 1. 拡張機能をインストール 2. メール一覧から対象ニュースレター選択 → 「Create RSS」 3. 表示された URL を Inoreader に登録 |
どちらも無料プランで数十件までのフィード生成が可能です(公式サイト: Mailbrew、Kill the Newsletter)。
3. RSS が提供されていないニュースレターへの対応策
RSS が未公開の場合でも、Web 抽出ツールや自作スクリプトでフィード化できます。ここでは Feedity・RSS.app の利用手順と、Google Apps Script(GAS)による独自 RSS 生成方法を解説します。
Feedity と RSS.app の利用手順
これらのサービスはコード不要で Web ページやメール本文から RSS を作成できます。
- Feedity(https://feedity.com)にアクセス → 「Create Feed」
- 対象 URL(例:
https://example.com/newsletter/2026)を入力 - 「Advanced Settings」で抽出したい要素の CSS セレクタを指定し 「Generate Feed」 を実行
- RSS.app(https://rss.app)でも同様に「Create RSS Feed」→ URL 入力 → カスタマイズ後に生成
| 項目 | 無料プラン制限 | 有料プランの主な追加機能 |
|---|---|---|
| Feedity | 5 フィード、更新間隔最大 24 h | カスタム更新頻度、API アクセス |
| RSS.app | 3 フィード、更新間隔最大 12 h | 複数言語対応、Webhook 出力 |
取得した URL を Inoreader の 「Add subscription」 に貼り付けるだけで完了します。
Google Apps Script(GAS)で自作 RSS フィードを生成
社内限定のニュースレターや機密情報は外部サービスに渡さず、Gmail と GAS だけで RSS 化できます。以下は「Newsletters」ラベル付与メールを対象にしたサンプルコードです。
|
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 |
function doGet(e) { const label = GmailApp.getUserLabelByName('Newsletters'); const threads = label.getThreads(0, 20); // 最新 20 件 let items = ''; threads.forEach(thread => { const msg = thread.getMessages()[0]; const title = msg.getSubject(); const link = `https://mail.google.com/mail/u/0/#inbox/${msg.getId()}`; const date = Utilities.formatDate(msg.getDate(), 'GMT', "EEE, dd MMM yyyy HH:mm:ss 'GMT'"); const description = msg.getPlainBody().substring(0, 200) + '...'; items += ` <item> <title>${escapeXml(title)}</title> <link>${link}</link> <pubDate>${date}</pubDate> <description><![CDATA[${description}]]></description> </item>`; }); const rss = `<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <rss version="2.0"><channel> <title>Company Newsletters</title> <link>https://mail.google.com/</link> <description>内部ニュースレターの RSS フィード</description>${items} </channel></rss>`; return ContentService.createTextOutput(rss).setMimeType(ContentService.MimeType.RSS); } function escapeXml(str) { return str.replace(/[<>&'"]/g, c => ({ '<':'&lt;','>':'&gt;','&':'&amp;',"'":'&#39;','"':'&quot;' }[c])); } |
デプロイ手順
- Google スプレッドシートの「拡張機能」→「Apps Script」で上記コードを貼り付け
- 「公開」→「ウェブアプリケーションとして導入」 → アクセス権 全員(匿名ユーザー) に設定
- 発行された URL を Inoreader の 「Add subscription」 に入力
これでメールが届くたびに RSS が自動更新され、チーム全体で即座に閲覧可能になります。
4. フィードの整理と自動ルール設定
大量フィードを取り込んだ後は、構造化・ハイライト・自動アーカイブ を組み合わせて情報負荷を下げます。以下の手順で作業効率が大幅に向上します。
フォルダー・タグによる構造化
ビジネスプランではフォルダー数無制限、タグは横断検索に利用できます。例として 3 層の整理モデルを示します。
- マーケティング(フォルダー)
- 競合動向(サブフォルダー) → タグ
#competitor - 業界ニュース → タグ
#industry - リサーチ(フォルダー)
- 学術レポート → タグ
#paper - 市場調査 → タグ
#survey
フィード追加時に「Add to folder」オプションで自動振り分けを設定し、後は タグ検索(例: tag:#industry)だけで対象記事を抽出できます。
キーワードハイライトと自動アーカイブ
ルール機能で重要情報の可視化と古い情報の整理が可能です。
- Settings > Rules → 「新規ルール」作成
- 条件:
contains→AIまたはM&A→ アクション: 「Highlight (yellow)」+「Mark as important」 - 別ルールで条件:
older than 30 days→ アクション: 「Move to Archive folder」
これにより、キーワードが含まれる記事は自動的にハイライトされ、30 日経過したものはアーカイブへ移動します。結果として、毎朝の未読チェックは重要度が高い記事だけに絞れます。
5. 社内共有と自動化(Slack/Teams・Zapier/IFTTT)
情報を集めたら、リアルタイム通知 と 要約配信 を設定してチーム全体で活用しましょう。
Webhook を使ったリアルタイム通知
Inoreader のフォルダーごとに Webhook 設定ができ、Slack や Microsoft Teams へ即時プッシュできます。
- 対象フォルダーの 「Folder Settings」 → 「Webhook」 を開く
- Slack の Incoming Webhooks または Teams の Connector から取得した URL を貼り付け
- メッセージテンプレートを
{{title}} - {{link}}に設定
これだけで、フォルダーに新規アイテムが追加されるたびに指定チャネルへ通知が届きます(公式ヘルプ: Webhooks integration)。
Zapier で要約配信を実装する例
Zapier の「RSS → Teams」テンプレートと OpenAI アクションを組み合わせ、記事の自動要約を送信できます。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| Trigger | Inoreader RSS (New Item in Feed) |
| Action 1 | OpenAI – Summarize Text(要約長さ 2 文) |
| Action 2 | Microsoft Teams – Send Message (📰 {{title}}\n概要: {{summary}}\nリンク: {{link}}) |
導入手順は Zapier の UI に従い、Inoreader の RSS URL を Trigger に設定すれば完了です。API 使用量や Teams のレートリミットに注意しつつ、1 時間あたり約 30 件程度の要約配信が現実的です(公式ドキュメント: Zapier RSS integration)。
6. 他サービスとの比較と導入判断ポイント
最後に主要な RSS リーダーと Inoreader を機能別に比較し、どのシーンで Inoreader が最適か を整理します。
機能別比較表
| 項目 | Google アラート | Feedly (Pro) | NewsBlur | Inoreader ビジネス |
|---|---|---|---|---|
| RSS フィード生成(メール含む) | 限定的(検索結果のみ) | 標準対応 | 標準対応 | メールニュースレター変換を含む全種別 |
| チーム共有機能 | なし | 有料プランで限定共有 | 有料プランで共有可能 | 無制限フォルダー共有・権限設定 |
| 保存容量/検索対象 | Google Drive 1 GB | 10,000 件上限 | 5 GB (有料) | 5 GB + 無制限記事保存 |
| カスタム検索・フィルタ | キーワード通知のみ | タグ+レコメンド | 高度なフィルタあり | 高度ルール・キーワードハイライト |
| Webhook / Slack 連携 | 非対応 | Zapier 経由が必要 | 非公式サードパーティのみ | 直接 Webhook 対応 |
推奨ユースケース
- プロジェクト別情報収集:フォルダーとタグで部門ごとに整理し、全員が同一ビューで閲覧可能。
- 社内ナレッジ共有:Slack/Teams への自動プッシュと要約配信で重要情報を即時共有。
- 大量メールマガジン管理:Mailbrew 等外部サービスと組み合わせても、RSS URL を一元管理できる点が大きな利点。
個人利用で「ウェブサイトだけの購読」なら Feedly の無料プランでも十分ですが、メールニュースレターの RSS 化・チーム共有・自動通知 が必要なビジネスシーンでは Inoreader ビジネスが最もコストパフォーマンスの高い選択肢です。
参考リンク(公式情報)
本記事は 2026 年 5 月時点の公式情報を基に作成しています。最新の機能やプラン内容は公式サイトをご確認ください。