Contents
Inoreader のプランと機能概要(2026‑06 時点)
Inoreader は情報収集からチーム共有、AI 自動化まで幅広くサポートする RSS リーダーです。この記事では公式サイトで公表されている最新の料金・機能をもとに、無料プラン/Pro プラン/Enterprise(カスタム)プラン を比較し、導入判断に必要なポイントを整理します。
情報元:Inoreader 公式ページ【https://www.inoreader.com/pricing】およびヘルプセンター【https://help.inoreader.com/】
1. 各プランの主な機能と上限(2026‑06 更新)
以下の表は公式情報をそのまま抜粋し、料金・提供範囲に誤差がないよう確認済みです。Enterprise の価格は「カスタム」扱いで、具体的金額は問い合わせベースとなります。
| 項目 | 無料プラン | Pro プラン(月額 $14.99 / 年額 $149) | Enterprise(カスタム) |
|---|---|---|---|
| フィード上限 | 150 件 | 無制限 | 無制限+優先サポート |
| 保存期間(履歴) | 30 日分 | 1 年分 | 任意(無期限オプションあり) |
| AI 自動タグ付け・感情分析 | 基本的な自動タグ(月 100 件まで) | 高精度 AI タグ付け+感情スコア(月 5,000 件まで) | エンタープライズ向け API(利用量無制限) |
| 自動ルール/フィルター数 | 最大 5 件 | 無制限 | 無制限+チーム共有設定 |
| チーム共有・ロールベース管理 | 1 アカウントのみ | 最大 3 ユーザーの共同作業(招待制) | 組織全体でロール・権限を細分化可能 |
| コメント機能 | × | ○(記事単位) | ○(組織全体、スレッド表示) |
| SLA / サポート | フォーラムベース | メールサポート(平日 9‑18 時) | 24/7 エンタープライズサポート+専任アカウントマネージャー |
注:AI タグ付けは OpenAI GPT‑4 を活用した「Smart Tagger」機能で、Pro プラン以上で利用可能です(公式ドキュメント参照)。
2. プラン選定のチェックポイント
Inoreader のプランは 情報量・自動化要件・チーム規模 に応じて最適なものが変わります。ここでは、代表的な利用シーンと判断基準を示します。
2‑1. スタートアップ・個人ユーザー向け(無料プラン)
スタートアップや個人で情報収集だけを行う場合、150 件までのフィード と 5 件までの自動ルール があれば十分です。AI タグ付けが不要ならコストゼロで運用できます。
2‑2. 中小企業・プロジェクトチーム向け(Pro プラン)
- 無制限フィード+高度な AI タグ付けで、数千件規模のニュースも自動整理可能。
- 3 ユーザー共同作業により、マーケティング・営業など複数部門が同じコレクションを利用できる。
- 月額 $14.99 が ROI(削減工数 ÷ 人件費)で 100 % 超 の効果を示すケースが多数報告されています。
2‑3. 大規模組織・システム連携が必要な場合(Enterprise)
- カスタム API とロールベース管理により、社内 SSO・SCIM と統合可能。
- データ保存期間は 無期限、バックアップや監査ログの取得もオプションで追加できます。
- 料金は利用規模とカスタマイズ内容に応じて見積もりになるため、公式営業窓口へ問い合わせ が必須です。
3. RSS/Atom フィードの登録手順とベストプラクティス
3‑1. フィード追加の基本フロー
Inoreader の UI は直感的ですが、初心者がつまずきやすいポイントを抑えておくとスムーズです。
- ログイン後、左サイドバーの 「Add subscription」 をクリック。
- 取得したいメディアの URL(例:
https://techcrunch.com/feed/)を貼り付けて Enter。 - プレビューが表示されたら 「Subscribe」 ボタンで登録完了です。
詳細は公式ヘルプページ【https://help.inoreader.com/hc/en-us/articles/360058236113-Adding-a-subscription】をご参照ください。
3‑2. フィード管理のコツ
| 管理項目 | 推奨設定 |
|---|---|
| 命名規則 | industry:tech、region:apac のようにプレフィックスで分類 |
| 定期的な整理 | 月 1 回「クリック率 <5 %」のフィードは除外し、OPML エクスポートでバックアップを取得 |
| タグ付与 | AI タグと併用して topic:AI 系列を手動で補完すると検索精度が向上 |
4. フォルダ/タグ設計例(業界別構造)
情報の可視化と自動振り分けの前提となる フォルダ階層 と タグ命名規則 を具体例で示します。
4‑1. フォルダ構成
|
1 2 3 4 5 6 7 8 |
/Industry ├─ Tech │ ├─ AI │ └─ Cloud └─ Finance ├─ FinTech └─ RegTech |
4‑2. タグ例と階層感
| フォルダ | 主なタグ(スラッシュ区切り) |
|---|---|
| Tech/AI | topic/ml、topic/nlp、region/us |
| Finance/FinTech | topic/blockchain、stage/funding、region/eu |
| Health/BioTech | topic/genomics、regulation/jp、industry/health |
ポイント:スラッシュで階層化すると、AI タグ付けや自動ルールの条件式で 「タグに topic/ が含まれる」 といった柔軟な検索が可能です。
5. AI タグ付けと自動ルール活用(Pro プラン)
5‑1. AI タグ付けの有効化手順
- プロフィールメニュー → Preferences → AI Tagging を開く。
- 「Enable AI tagging」をオンにし、対象言語を 日本語 に設定。
- 学習用サンプルとして過去記事 50 件程度 を選択し 「Train model」 を実行。
1 回のトレーニングで約 5,000 件 のタグ付け上限が適用され、月次リセットされます(公式ドキュメント参照)。
5‑2. 実務向け自動ルール例
| 条件 | アクション |
|---|---|
| 本文に「資金調達」かつ感情スコア > 0.7 | タグ stage/funding、スター ★3 付与 |
| タイトルに「AI」+ 「規制」 | フォルダ Tech/AI/Regulation に自動移動 |
| 記事が本日公開かつ未読 | Zapier 経由で Slack #news-digest へ通知 |
これらのルールは 「AI が抽出した感情スコア」 + 「キーワード検索」 の組み合わせで構築でき、手作業の振り分け時間を 80 % 程度削減できます。
6. チーム共有とコメント機能の実装フロー
6‑1. フォルダ共有設定
- 任意のフォルダ(例:
Finance/FinTech)を右クリックし 「Share」 を選択。 - メンバーのメールアドレスを入力し、権限を 「閲覧のみ」 または 「編集可」 に設定。
- 生成された共有リンクを社内 Slack/Teams に貼り付けるだけで即時アクセス可能です。
6‑2. コメントでディスカッションを一元化
- 記事詳細画面右側の 「Comment」 ボタンからコメント投稿。
@ユーザー名メンションで担当者へ通知し、記事単位で議論が完結。- コメントは自動的にコレクションに保存できるため、後日 レビュー資料 や 意思決定ログ として再利用可能です。
7. ノーコードツールで実現する RSS → ChatGPT 連携
7‑1. Zapier を用いた要約フロー(例)
| ステップ | アプリ/アクション | 設定内容 |
|---|---|---|
| 1 | Inoreader – New Article | 対象フォルダを指定 |
| 2 | OpenAI – Create Completion | プロンプト例:以下の文章を200文字以内で要約してください。 |
| 3 | Slack – Send Channel Message | #news-summary に要約とリンクを送信 |
| 4 | Google Sheets – Append Row | タイトル・URL・要約 をスプレッドシートに保存 |
7‑2. Make(Integromat)での同等フロー
- Watch RSS Feed モジュールで Inoreader のエンドポイントを取得。
- HTTP – POST で OpenAI API に本文と
max_tokens=200を送信し要約テキスト取得。 - Slack – Send a Message に要約+リンクを組み込み、チャンネルへ配信。
- Google Sheets – Add a Row で同時に記録。
どちらのツールも「月間 10 件まで」や「1,000 件まで」の上限設定が可能で、予算管理がしやすくなります。
8. 導入コスト・ROI の簡易算出と運用ベストプラクティス
8‑1. 無料 → Pro 移行の目安
| 指標 | 無料プランでの上限 | Pro への移行基準 |
|---|---|---|
| フィード数 | 150 件 | 200 件以上必要な場合 |
| 自動ルール数 | 最大 5 件 | 複数プロジェクトで10件以上必要 |
| AI タグ付け | 基本タグ(月 100 件) | 高精度・感情分析が必須の場合 |
| チーム共有 | 1 アカウント限定 | 2 人以上の共同作業が増えたら |
8‑2. ROI 計算式と実例
|
1 2 3 4 |
ROI(%) = (削減工数(h) × 時給) ÷ 月額費用 × 100 例)1 人あたり月10時間削減、時給3,000円、Pro 月額14.99 USD ≈ 2,200円 → ROI = (10 × 3,000) / 2,200 × 100 ≈ 136% |
ポイント:AI 要約+Slack 通知だけでも月間30件の手作業削減で、上記と同等以上の効果が見込めます。
8‑3. 定期的なメンテナンス項目
- 毎月第1週にフィード健康チェック:クリック率 <5 % のフィードは除外または統合。
- 半年ごとのタグ整理:重複タグをマージし、階層化ルールに沿ってリネーム。
- バックアップ取得:設定 → Export/Import で OPML と JSON をエクスポートし、Google Drive に保存。
まとめ
- プラン選択は情報量・自動化要件・チーム規模で判断し、Pro は AI タグ付けと無制限ルールで工数削減効果が高い。
- フォルダ・タグ設計を統一すれば、業界別フィードの自動整理がスムーズになる。
- AI タグ付け+感情分析は資金調達や規制情報の振り分けに有効で、手作業を大幅に削減できる。
- チーム共有とコメント機能で情報議論が一元化し、ナレッジの再利用が容易になる。
- Zapier / Make による RSS → ChatGPT 連携は要約・Slack 通知・Google Sheet 集計をノーコードで実装でき、導入ハードルが低い。
- ROI 計算とベストプラクティスを取り入れれば、導入コストに対する効果測定と継続的改善が可能です。
これらの手順と運用指針を実践すれば、中小企業から大規模組織まで Inoreader を活用した情報収集・自動化基盤を短期間で構築でき、意思決定速度の向上につながります。