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Azureポータルでカスタムダッシュボードを作成する前に知っておくべきこと
クラウド環境におけるリソース管理の効率化は、運用コスト削減やシステム安定性向上に直結します。Azureポータルでは、カスタムダッシュボードを活用することで、複数のリソースの状態を一覧で確認し、必要な情報を即座に把握できます。このセクションでは、クラウドリソース管理の重要性やカスタムダッシュボードの活用シーンについて解説します。
クラウドリソース管理の重要性
クラウド環境は日々変化するため、リアルタイムでの監視と迅速な対応が求められます。特に、VMの利用率やネットワークトラフィック、ストレージ使用量など、個々のリソースの状態を可視化することで、異常検知や最適なコスト配分が可能になります。
- リアルタイムでの監視により、リソースの過剰利用や欠陥を即座に把握できる
- コスト最適化のためのデータ駆動型意思決定が可能になる
- システム全体の可用性とパフォーマンス向上につながる
カスタムダッシュボードの活用シーン
カスタムダッシュボードは、必要に応じて任意のメトリックを組み合わせることで、チームごとに最適なビューを作成できます。具体的には以下のようなシーンで活用されます:
- 運用チーム向け:複数のプロジェクトにまたがるリソース監視
- 開発者向け:アプリケーションのパフォーマンスやエラーコードの可視化
- 管理者向け:全社的なクラウドコストの見える化
Azure Monitor API(バージョン2023-10-01)を活用することで、カスタムメトリックの柔軟な取得と表示が可能です。公式ドキュメントはこちら: Azure Monitor API Reference。
Azureポータルでのカスタムダッシュボード作成手順
Azureポータルでカスタムダッシュボードを作成するには、以下のステップに従います。公式ドキュメントと一致した操作を厳守することで、エラーのリスクを最小限に抑えられます。
マイダッシュボードの作成フロー
カスタムダッシュボードの作成は、以下のようにステップごとに進めてください:
- Azureポータルにサインインし、左上のメニューから [ダッシュボード] を選択します。
- 既定のビューが表示されている場合、上部メニューバーの [+ 新規作成] をクリックします。
- 「カスタム」を選択し、タイルギャラリーが開きます。ここから必要な情報(リソースステータスやメトリック)をピッキングできます。
- ダッシュボードレイアウトの空スペースにタイルをドラッグ&ドロップします。必要に応じてサイズ変更も可能です。
- 上部メニューの [保存] をクリックし、ダッシュボード名(例:「プロジェクトA監視ダッシュボード」)を入力して保存します。
Azureポータルで作成したカスタムダッシュボードは、最大100件までプライベート保管できますが、それ以上の場合には共有ダッシュボードまたはテンプレート化が推奨されます。この情報は2023年10月時点のAzureポータル仕様に基づいています。
ウィジェット配置とリソース監視設定
カスタムダッシュボードの核心となるのは、ウィジェット(タイル)の選択と配置です。適切なメトリックを組み合わせることで、効率的な運用が可能になります。
利用可能なウィジェット種類一覧
| ウィジェットタイプ | 内容例 | 使用目的 |
|---|---|---|
| リソース監視 | VMのCPU利用率、メモリ使用量、ネットワークトラフィック | リアルタイムでのパフォーマンス確認 |
| アラート通知 | 予定されたアラート表示(例:ディスク容量80%以上) | 異常検知の自動通知 |
| カスタムメトリック | 自社開発アプリケーションのAPIリクエスト数、レスポンス時間 | 開発環境の可視化 |
リソースグループやVMに割り当てられた監視項目は、「[モニター]**」からアラートルールとして登録することで、ダッシュボードに反映させられます。
カスタムメトリックの表示方法
カスタムメトリックを表示するには、まずApplication InsightsやLog Analyticsなど、メトリックデータを収集・送信できるツールと連携させる必要があります。
Application Insights連携手順:
- AzureポータルでApplication Insightsリソースを作成し、ターゲットアプリケーションに埋め込みコードを追加します。
- 「[モニター]」→「[メトリック]」から、カスタムメトリックを選択してダッシュボードにドラッグ&ドロップします。
自社開発メトリックの登録方法:
- Azure Monitor APIやPowerShellスクリプトで、独自のメトリックを送信。
- 「[メトリック]**」セクションに「カスタムメトリック」が表示されれば成功です。
メトリッククエリの基本構文例:
|
1 2 3 4 |
metrics(resourceId="/subscriptions/xxxxx/resourceGroups/myRG/providers/Microsoft.Compute/virtualMachines/myVM", metricNamespace="Microsoft.Compute/virtualMachines", metricName="Percentage CPU") |
カスタムメトリックの導入と可視化実例
カスタムメトリクスは、自社製アプリケーションや特定のリソースを個別に監視する際に最適です。以下では具体的な事例を交えて説明します。
Application Insights連携手順
ある企業が、Web APIの使用回数と平均レスポンス時間をダッシュボードで可視化しました。このケースでは:
- Application Insightsリソース作成 → アプリケーションにSDK導入
- メトリッククエリの定義:
requests/count(APIコール回数)とrequests/averageDuration(平均レスポンス時間)を選択- ダッシュボードへの追加 → 時系列グラフで表示し、アラートルール設定
結果として、1週間の平均値を基準に異常時メール通知が実装され、運用負担が軽減されました。
自社開発メトリックの登録方法
開発チームが独自のAPI計測メトリクスを送信する例:
- メトリックデータ生成(Pythonなどでのカスタムロギング)
- Azure Monitor REST API経由で送信
- 送信されたデータは「[メトリック]**」画面に表示され、ダッシュボードへ移動可能
このように、自社のニーズに応じたカスタマイズが可能です。
プライベート・共有ダッシュボードの運用ガイド
Azureポータルでは、プライベートダッシュボードと共有ダッシュボードの両方を活用することで、チームごとの情報共有がスムーズになります。100件以上のプライベートダッシュボードは、共有またはテンプレート化によって管理可能です。
100件制限を超えるときの対応策
- 共有ダッシュボードへ移行: 複数ユーザーがアクセス可能な共有空間に集約
- テンプレート化: 共通リソースや構成を再利用できるよう設定
- カテゴリごとの管理: プロジェクト単位でドメイン名(例:
projectA-dashboard)を分ける
共有ダッシュボードのアクセス権管理
共有ダッシュボードを使用する際には、以下のようにセキュリティ対策を講じるべきです:
- Azure ADグループに所属するユーザーのみを共有対象として設定
- RBAC(ロールベースのアクセス制御)により、閲覧・編集許可を細分化
プライベートと共有ダッシュボードの組み合わせによって、チームの運用効率が最大化されます。
セキュリティ設定とアクセス制御のポイント
セキュリティ管理はカスタムダッシュボード作成において不可欠です。適切な権限設定を行うことで、情報漏洩や不正操作を防ぎます。
ロールベースの権限付与方法
以下のロールを割り当ててアクセス制御します:
- 閲覧許可(Viewer): みるだけ
- 編集者(Contributor): タイルの変更可
- 所有者(Owner): ダッシュボード削除可能
Azure portal内では、[共有] ボタンからロールの割り当てが可能です。
監査ログの活用例
- どのユーザーがいつアクセスしたかを「[アクティビティログ]**」で確認
- 不正アクセスの発覚時に即座に対応可能
シークレット管理(APIキーなど)は、Azure Key Vaultに保管し、ダッシュボードから直接参照しないようにする必要があります。
まとめ
カスタムダッシュボードは、リソース監視と運用効率を高めるための必須ツールです。以下のポイントを意識することで、チーム全体で効果的に活用できます:
- マイダッシュボード作成手順を厳守し、テンプレート活用で再利用性向上
- カスタムメトリック導入やアラート通知の設定に注意
- 100件制限を超える場合は、共有ダッシュボードまたはテンプレート化を実施
- セキュリティ面ではRBACと監査ログを活用し、不正操作を防ぐ
Azureポータルで即座にカスタムダッシュボードを作成し、クラウド環境の効率的な運用を開始しましょう。