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Amazon Cognitoマルチリージョンレプリケーションの概要
Amazon Cognitoマルチリージョンレプリケーションは、クラウドアプリケーションの災害復旧(DR)と高可用性を実現するための公式機能として注目されています。2026年現在、EssentialsおよびPlus階層ユーザー向けに提供され、複数リージョン間でのユーザーデータ同期が可能となりました。以下では、2026年の最新仕様と対象アカウント階層について解説します(※AWS公式ドキュメントで確認することを推奨)。
対象となるAWSアカウント階層
マルチリージョンレプリケーションはEssentialsおよびPlus階層のみで利用可能です。特にPlus階層では、KMSマルチリージョンキーの自動同期やレプリカプールの自動化など、高度な機能が有効になります。
KMSマルチリージョンキーの作成
KMSマルチリージョンキーは、ユーザーデータの暗号化とレプリケーションに不可欠です。以下に手順を説明します。
セキュリティポリシーの設定手順
KMSマルチリージョンキーの作成にはセキュリティポリシーの適切な設定が不可欠です。
- AWS KMSコンソールを開き、「キーマネジメント」を選択。
- 「新しいキー作成」をクリックし、マルチリージョンキーの選択に注意。
- セキュリティポリシーで「Cognitoユーザープールへのアクセス許可」を追加します。
重要: ポリシーには
kms:Decryptとkms:Encryptの権限が必要です。
リージョンレプリケーションの有効化
マルチリージョンキーのレプリケーションは、以下のように設定します。
- 作成したKMSキーで「マルチリージョン設定」タブを開く。
- 「レプリケーション先リージョン」に同期したいリージョンを追加します(例: 東京→シンガポール)。
注意: レプリカリージョンでは、KMSキーが自動的に同期されます。
IssuerConfigurationの設定変更
IssuerConfigurationはOAuth認証フローでのユーザー情報発行に使われます。マルチリージョン環境では、各リージョン別のURLが指定されます。
JSON構造の更新ポイント
既存のIssuerConfigurationを以下のように変更します:
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{ "Issuer": "https://cognito-idp.ap-northeast-1.amazonaws.com/{userPoolId}", "Region": "ap-northeast-1", "ReplicaRegions": ["ap-southeast-1", "us-east-1"] } |
注意:
ReplicaRegionsに指定したリージョンでは、KMSキーのレプリケーションが必須です。
{userPoolId}: CognitoユーザープールのID(例:xxxxx)を入力してください。
エンドポイントURLの検証手順
設定変更後のエンドポイントURLは以下で確認します。
-
AWS CLIで以下コマンドを実行:
bash
aws cognito-idp describe-user-pool --user-pool-id {userPoolId} -
出力結果から
IssuerとRegionが正しく反映されているか確認します。
レプリカユーザープールの作成
CLIとコンソールでの手順を比較しながら、効率的な操作方法を解説します。
CLIでの自動化スクリプト例
以下はAWS CLIを使用したレプリカプール作成のスクリプトです:
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aws cognito-idp create-user-pool \ --pool-name "ReplicaPool" \ --auto-verify-email true \ --schema '[{"Name":"email","AttributeDataType":"String"}]' \ --kms-key-id "arn:aws:kms:ap-northeast-1:xxxxx:key/xxxxx" |
注意:
--kms-key-idにマルチリージョンキーを指定する必要があります。
コンソール操作時の注意点
コンソールで作成する際は、以下の点を意識してください。
- ユーザープールの「レプリケーション設定」タブから、主リージョンとサブリージョンを選択。
- KMSキー選択時に「マルチリージョンキーを使用する」オプションを有効にします。
Plus階層機能の有効化フロー
Plus階層では、レプリケーションの自動化や高可用性がさらに強化されています。以下に申請手順と検証項目を示します。
サブスクリプションの申請プロセス
AWSマネジメントコンソールからPlus階層へのサブスクリプション申請は以下の通りです。
- AWSマネジメントコンソール > Billing & Cost Management へアクセス。
- 「サブスクリプション管理」から「Cognito Plus階層」を選択し、申し込みを実施。
- 承認後、リージョン別にPlus機能が自動的に有効化されます。
機能制限解除後の検証項目
以下のように検証します:
| チェック項目 | 期待結果 | 検証方法 |
|---|---|---|
| レプリケーション同期状態 | 完全同期 | aws cognito-idp list-user-poolsで確認 |
| Plus機能有効化フラグ | true | ユーザープールのメタデータから取得 |
AWSマネジメントコンソールでの即時実装
ここまでの設定が完了したら、AWSコンソールを通じてレプリケーションを即座に開始できます。
設定変更後のキャッシュクリア
設定変更後はキャッシュの再構築が必要です。
- Cognitoユーザープールを選択し、「設定の保存と再起動」をクリック。
- ユーザー認証フローで「キャッシュクリア」オプションを有効化します。
グローバルな構成同期の確認
レプリケーションステータスは以下のようにモニタリングできます。
- 各リージョンのユーザープールで、KMSキーが正しくレプリケートされているか確認。
- 「レプリケーションステータス」タブから同期状況をリアルタイムでモニタリング。
まとめと注意事項
本記事では、Amazon Cognitoマルチリージョンレプリケーションの実装に必要な主要な手順や設定について解説しました。特に以下の点には注意してください:
- リージョン間でのKMSキー同期は必須です。
- Plus階層の機能利用には事前申請が必要です(※AWS公式ドキュメントで確認)。
- 手順に記載されたプレースホルダー({userPoolId}など)を実際の値に置き換えてください。