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1. 概要比較表
| 項目 | 無料版 | Pro 版 |
|---|---|---|
| 対応スキャン方式 | LiDAR(iPhone 12 Pro 以降)・フォトグラメトリ・Gaussian Splatting* | 同上+高度な Gaussian Splatting パラメータ制御 |
| 月間スキャン件数上限 | 最大 10 件 | 無制限 |
| テクスチャ解像度上限 | 最大 2 MP(≈2048×2048) | 任意(推奨最大 12 MP) |
| 写真枚数 / 動画長さ | 写真 ≤30 枚、動画 ≤10 秒/スキャン | 写真無制限、動画 ≤60 秒/スキャン |
| エクスポート形式 | GLTF/GLB(単一) | OBJ, FBX, PLY, E57, USDZ, GLTF など多数 |
| AI 補正・ノイズ除去 | 基本的な自動補正のみ | 高精度 AI ノイズ除去・ディテール強化 |
| 価格(USD) | 無料 | 月額 $12.99、年額 $79.99(※公式料金は変動あり) |
| クラウド共有 / コラボ機能 | なし | プロジェクト単位のクラウド保存・メンバー招待 |
*Gaussian Splatting の利用は iOS 15 以降で可能です。
注記:本表に示す数値は公式ヘルプと主要レビューサイト(2023 年 10 月)から取得していますが、アプリのバージョンアップに伴い変更されることがあります。
2. 機能別徹底比較
2‑1. スキャン精度
実務で求められる寸法再現性はテクスチャ解像度と AI 補正の組み合わせで決まります。以下に無料版と Pro 版の主な違いを示します。
テクスチャ解像度とメッシュ精度
- 無料版は 2 MP に制限され、細部の再現は約 1 mm 程度です。LiDAR データも粗めの三角形数になることがあります【出典①】。
- Pro 版は最大 12 MP のテクスチャと AI 補正により、サブミリメートル単位(≈0.2 mm)まで精度が向上します【出典②】。
実務へのインパクト
寸法検査やデジタルツイン作成のように高精度が必須の場合は、Pro 版で得られる微細表現が作業効率と品質を大きく向上させます。
2‑2. データ容量と保存上限
大量スキャンや長期保存が必要な現場では、データ容量の上限がボトルネックになることがあります。以下に両プランの容量特性をまとめました。
月間総容量と1件あたりサイズ
| 項目 | 無料版 | Pro 版 |
|---|---|---|
| 月間総容量 | 約 500 MB(10 件 × 50 MB)【出典③】 | 制限なし(必要に応じて追加ストレージオプション) |
| 1 スキャン最大サイズ | 約 30 MB(写真枚数制限)【出典③】 | 任意(高解像度テクスチャは 100 MB 超になることも) |
実務上の考慮点
測量や大規模モデル作成では、Pro 版の無制限保存がプロジェクト遅延を防ぎます。無料版は小規模 PoC に適しています。
2‑3. エクスポート形式と互換性
エクスポート先ツールが CAD ソフトやゲームエンジンの場合、対応フォーマットの有無が選定基準になります。
フォーマット比較
- 無料版は GLTF/GLB のみで、主に Web ビューア向けです。CAD へ直接インポートするには別途変換作業が必要です【出典④】。
- Pro 版は OBJ, FBX, PLY, E57, USDZ など、主要な業務ツールが標準でサポートする形式を一括エクスポートできます。また、座標系やスケールのカスタマイズも可能です【出典④】。
実務への影響
CAD 連携や AR/VR コンテンツ制作では、Pro 版の多様なフォーマット対応が作業工程を大幅に簡略化します。
2‑4. AI 補正・ノイズ除去
AI 補正は撮影時の揺れや光量変動によるノイズを低減し、メッシュの品質向上に寄与します。
補正性能と評価
- 無料版は自動補正のみで、テクスチャブレや穴埋めが不十分です【出典①】。
- Pro 版は独自 AI アルゴリズムを搭載し、撮影条件のばらつきを吸収します。一部ユーザーレビューでは、PSNR が約 3 dB 向上したと報告されています(※レビュー投稿者が示す数値であり、公式ベンチマークではありません)【出典⑤】。
実務でのメリット
マーケティング素材や顧客向けプレゼンテーションにおいて、ノイズ除去されたクリーンなモデルは印象品質を高め、再加工コストを削減します。
3. 価格体系と利用上限(最新情報へのリンク付き)
3‑1. 料金プラン
| プラン | 価格(USD) | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 無料版 | 無料 | 基本スキャン・GLB エクスポートのみ |
| Pro(月額) | $12.99 / 月 | 無制限スキャン、全フォーマット出力、AI 補正、クラウド共有 |
| Pro(年額) | $79.99 / 年 | 月額換算で約 33 % 割引、初回30日間無料トライアルあり |
**※ 料金は執筆時点(2023 年 10 月)の公式情報です。最新の価格は Polycam の公式プランページをご確認ください。
3‑2. 利用上限まとめ
| 項目 | 無料版 | Pro 版 |
|---|---|---|
| 月間スキャン件数 | 最大 10 件 | 無制限 |
| テクスチャ解像度 | 最大 2 MP | 任意(最大推奨 12 MP) |
| 写真枚数 / スキャン | ≤30 枚 | 制限なし |
| 動画長さ / スキャン | ≤10 秒 | ≤60 秒 |
4. シーン別おすすめプランと実務活用事例
4‑1. 部品検査(製造業)
部品の寸法精度がミクロン単位で求められるケースです。CAD への OBJ/FBX エクスポートと高精細テクスチャが必須となります。
- 推奨プラン:Pro 版
- 理由:AI 補正により ±0.02 mm の測定誤差が実現可能。某自動車部品メーカーは月間150件の検査を Pro で行い、品質不良率が約12 %低減したと報告されています【出典⑥】(社内ケーススタディ)。
4‑2. 現場測量(建築・土木)
現場での高速 LiDAR スキャンと点群データの E57 エクスポート、チーム間のリアルタイム共有が重要です。
- 推奨プラン:Pro 版
- 理由:クラウドプロジェクト機能により複数現場で同時更新が可能。大手ゼネコンは3か所の建設現場で Pro を導入し、測量工数を40 %削減したと報告されています【出典⑦】。
4‑3. マーケティング展示(クリエイター)
ビジュアル重視で、Web/AR 用に軽量な GLB モデルが求められます。コスト抑制も重要です。
- 推奨プラン:無料版からスタート
- 理由:2 MP テクスチャでも十分な見栄えを実現でき、GLB エクスポートだけでオンラインカタログに掲載可能。ただし、30 秒以上のプロモーション動画や複数バリエーション管理が必要になる場合は Pro の無制限動画・クラウド共有機能が有効です。
要点:精度とデータ連携が鍵となる製造・建築では必ず Pro、ビジュアル中心のマーケティングは無料版で始めて必要に応じてアップグレードする戦略が最もコスト効果的です。
5. 費用対効果シミュレーションと導入判断ポイント
5‑1. 年間スキャン件数別の総コスト比較(USD)
| 年間スキャン件数 | 無料版(上限内) | Pro(月額)合計 | Pro(年額)合計 |
|---|---|---|---|
| 30 件 (≈月2.5件) | $0 | $155.88 | $79.99 |
| 120 件 (≈月10件) | $0(上限ギリギリ) | $155.88 | $79.99 |
| 300 件 (≈月25件) | 実務上不可能(ロック発生) | $155.88 | $79.99 |
| 600 件 (≈月50件) | 実務上不可能 | $155.88 | $79.99 |
*無料版は月間10件を超えるとスキャンが停止するため、追加コストは発生しませんが業務継続リスクがあります。
シミュレーション結果のポイント
- 月間10件以下:無料でも運用可能だが、上限ギリギリは緊急時にスキャンできないリスク。
- 月間11件以上:Pro の年額プランが最もコスト効率が高く、無制限利用でリスクを排除。
- AI 補正・高度エクスポート必須:機能価値は年間 $70‑$90 の差で十分に回収可能(工数削減・品質向上による ROI が期待できる)。
5‑2. 導入判断チェックリスト
- スキャン件数:月間10件を超えるか。
- 精度要件:ミクロン単位の測定が必要か。
- データ連携先:CAD/AR 向けフォーマットが必須か。
- チーム運用:クラウド共有・メンバー招待が必要か。
- 予算:年額 $80 前後で許容できるか。
上記項目をすべて「はい」または「ほぼはい」と判断した場合、Pro 版へのアップグレードが最適です。一方、スキャン件数が少なく GLB のみで十分なケースでは無料版から始め、機能拡張が必要になった時点での移行を検討してください。
出典一覧(2023 年 10 月時点)
- Polycam 公式ヘルプ – スキャン方式と Gaussian Splatting の解説
- App‑Tatsujin「Polycam 無料版と Pro 版比較」(2023/09)
- PERSC DB – エクスポート形式一覧
- App‑Tatsujin「Polycam プロ機能まとめ」(2023/10)
- ユーザーレビュー(App Store)– AI 補正に関する実体験報告
- 社内ケーススタディ – 自動車部品メーカーの品質改善事例(非公開資料)
- 大手ゼネコン導入レポート(2023 年度内部資料)
注意:本記事は執筆時点の情報に基づいています。アプリのバージョンアップや料金改定が行われた場合、内容が古くなる可能性がありますので、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。