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Datadog 2026年UIリニューアルとダッシュボード作成ガイド

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Datadog の最新 UI とナビゲーション(2026 年リニューアル)

Datadog は 2026 年に大規模なユーザーインターフェースの刷新を行い、操作性と検索性が向上しました。公式リリースノート[^1]では「左サイドバーの統合」「トップバー検索の強化」などが主な変更点として挙げられています。本セクションでは、実際に画面を触って確認できる主要な配置と、ダッシュボード一覧画面で新たに追加された機能について解説します。これらを把握すれば、日常的な監視作業への移行がスムーズになるでしょう。

メインメニューの配置と操作方法

左サイドバーとトップバーはそれぞれ役割が明確化されており、キーボードだけでも効率的にナビゲートできます。

  • 左サイドバー
  • MonitorsDashboardsLogsAPMNetwork が縦一列で表示され、アイコンとテキストが同時に見えるデザインです。矢印キー(↑↓)で項目間を移動できるため、マウス操作が不要なシーンでも快適です。

  • トップバー

  • 右上に全体検索ボックスが配置され、ダッシュボード名・メトリクス・タグをリアルタイムで絞り込めます。フィルタアイコンからは「環境」「サービス」単位のプリセットフィルタが選択可能です。

  • 操作フロー例
    Dashboards → New Dashboard をクリックするとモーダルウィンドウが開き、テンプレート選択か空白作成を即座に決定できます。

ダッシュボード一覧画面の新機能

2026 年版のダッシュボード一覧はカードビューとリストビューを自由に切り替えられ、以下の3つの主要機能が追加されました。

  • インラインプレビュー
    各カード上にサムネイル付きで最新データのスナップショットが表示され、クリックせずに内容を把握できます。

  • タグベースフィルタ
    画面上部のタグバーから複数タグを組み合わせてダッシュボードを絞り込みます。チームごとの権限設定と連動し、非公開ダッシュボードは自動的に除外されます。

  • バッチ操作
    チェックボックスで複数選択した後、一括削除・エクスポート・共有リンク作成が可能です。


ダッシュボード作成フロー全体像

実務でのダッシュボード構築は「新規作成 → ウィジェット追加 → データソース設定 → テンプレート変数活用」の4ステップに分解できます。この流れを守ることで、誰が作っても一貫した品質のダッシュボードが実現します。

新規ダッシュボードの作成手順

  1. トップバー検索で「Dashboard」→「New Dashboard」を選択
  2. テンプレート選択画面で「Blank」または業種別(Web、API、Database)レイアウトを選びます。
  3. ダッシュボード名と説明文を入力し、「Create」 をクリックして作成完了です。

ポイント:テンプレートは後から削除・編集できるため、最初はシンプルに空白ダッシュボードで始めることを推奨します。

ウィジェット追加とデータソース設定

  • ウィジェットの追加は右上の「Add Widget」ボタンから行い、TimeseriesQuery ValueTop List など目的に応じたタイプを選択します。
  • データソース設定ではメトリクス検索バーに avg:system.cpu.user{*} のようなクエリを書き込みます。UI 上部の「Metric Explorer」から候補を確認しながら入力できるため、ミスが減ります。
  • 表示オプションで色分けや閾値ラインを設定すると、異常時の視認性が向上します。

テンプレート変数による汎用化

テンプレート変数はダッシュボード全体に共通するフィルタとして機能し、環境(prod、staging)やサービス名で動的に切り替えられます。

  1. ダッシュボード設定メニューの 「Variables」 タブを開く
  2. 「Add Variable」environment という名前で tag:env をソースに指定し、デフォルトは prod に設定
  3. ウィジェットクエリ中に ${environment} と記述すると、変数が自動展開されます

ポイント:1 ダッシュボードにつき最大 10 個まで作成可能です。過剰に増やすと UI が煩雑になるため、本当に必要な項目だけを選びましょう。


AI 補助機能(ベータ)によるウィジェット提案

Datadog は 2026 年のリリースで、AI を活用した 「Suggest」 機能(ベータ版)を導入しました[^2]。この機能は過去のメトリクスパターンやアラート履歴をもとに、適切なウィジェットや閾値設定を自動で提案します。ただし、AI がすべてを判断するわけではなく、あくまで「参考情報」として提示されます。そのため、最終的な編集はユーザーが行う必要があります。

AI 提案の利用手順(簡易版)

  1. ダッシュボード作成画面右側にある 「Suggest」 ボタンをクリック
  2. 監視対象や目的を簡単に記入(例:EC2 上の Web アプリケーション
  3. AI が過去 30 日間のメトリクスとアラートを分析し、候補ウィジェット一覧を表示

  4. 提案されたウィジェットは 「Insert」 ボタンでダッシュボードへ追加可能です。

  5. 閾値や集計期間は自動設定されますが、必要に応じて手動で調整してください。

留意点:本機能はベータ版のため、組織ごとの有効化設定が必要です。また、AI が提案できる指標は Datadog が保持する標準メトリクスに限られます。

実践例:CPU スパイクとエラーレートの自動提案

提案ウィジェット 自動生成クエリ例 デフォルト閾値
Timeseries(CPU) avg:system.cpu.user{service:webapp,env:${environment}} by {host} 75 %(警告) / 90 %(クリティカル)
Top List(エラーレート) sum:http.errors{service:webapp,status:5xx,env:${environment}} by {url} 上位 10 件をハイライト

このように AI 補助機能は「何を監視すべきか」だけでなく、「どのように可視化すべきか」のヒントを提供しますが、最終的な判断はユーザー側で行うことが前提です。


監視項目別ベストプラクティスウィジェット例とダイナミックフィルタリング

ここでは実務で頻繁に利用される CPU/メモリレスポンス時間/エラーレート の可視化テンプレートを具体例とともに示します。タグやテンプレート変数を活用した動的フィルタリング手法も合わせて解説するので、1 つのダッシュボードで複数環境・サービスを切り替える方法がすぐに実装できます。

CPU/メモリ可視化テンプレート

ウィジェット種別 推奨クエリ例 表示設定
Timeseries avg:system.cpu.user{env:${environment}} by {host} 線色は緑→黄→赤のグラデーション、閾値 70 %/90 %
Query Value max:system.mem.used_pct{env:${environment}} by {host} 数字カードに「使用率 %」表示、単位は %
Top List top(system.cpu.user, 5, 'rollup', 'avg', '30m') 上位 5 ホストを一覧化、ホバーで詳細グラフ展開

ポイント:CPU とメモリは同一ダッシュボードに配置し、時間軸を統一することで相関分析が容易になります。

レスポンス時間/エラーレート標準ウィジェット

  • レスポンスタイム(APM)
    avg:trace.http.response_time{service:webapp,env:${environment}} by {resource_name} の Timeseries。サービス別に色分けし、SLA(200 ms)を基準線として表示します。

  • エラーレート
    sum:http.errors{status:5xx,service:webapp,env:${environment}} by {url} の Top List。エラーが多いエンドポイント上位 10 件を自動ハイライトします。

タグ・テンプレート変数で実装する動的フィルタ

  1. タグの統一:全リソースに envserviceteam の3つのタグを必ず付与
  2. テンプレート変数作成$servicetag:service)と $teamtag:team)を設定し、デフォルトは *(全対象)にする
  3. ウィジェットクエリへの組み込みavg:system.cpu.user{env:${environment},service:${service}} by {host} のように変数展開すると、ドロップダウンでサービスやチームを選択しただけで全ウィジェットが同時にフィルタリングされます

この手法により、1 つのダッシュボードで プロダクション/ステージング 両方、さらに フロントエンド/バックエンド の切り替えが可能となります。


アクセス権限・チーム共有・エクスポート・インポートと次のステップ

作成したダッシュボードは適切に管理・共有しなければ、運用上のリスクが高まります。本セクションでは RBAC 設定からパブリックリンク、JSON 形式でのエクスポート/インポート手順を具体的に解説します。

ロールベースの閲覧・編集権限設定

  1. ダッシュボード画面右上の 「Share」「Permissions」 を選択
  2. 権限は ViewerEditorAdmin の3段階で付与でき、組織単位のロール(例:DevOps EngineerSRE Lead)に割り当て可能です
  3. 特定チームだけに編集権限を与える場合は 「Team」 タブから対象チームを選び、Editor を設定します

ポイント:閲覧専用のユーザーには Viewer に限定し、誤操作リスクを低減させます。

パブリックリンクとコレクションでのチーム共有

  • パブリックリンクは「Share」→「Generate Public Link」で生成でき、有効期限(最大30日)を設定できます。外部ベンダーへの一時的情報提供に便利です。
  • コレクション機能ではフォルダ単位でダッシュボードをまとめ、Read/Write 権限を付与します。コレクション内の全ダッシュボードが自動的に権限を継承するため、管理負荷が大幅に削減されます。

ダッシュボードのエクスポート・インポート手順

  1. エクスポート:対象ダッシュボードの設定メニューから「Export as JSON」を選択し、ローカルに保存。JSON にはウィジェット構成・変数定義・共有設定がすべて含まれます
  2. インポート:Datadog のトップバーで「Import Dashboard」ボタンをクリックし、先ほどの JSON ファイルをアップロード。名前衝突が起きた場合は上書きか新規作成を選択できます

ベストプラクティス:環境ごとのテンプレートは Git リポジトリでバージョン管理し、CI パイプラインから自動的にインポートすることで、一貫性と変更履歴の可視化が実現します。


まとめ

  • 最新 UIでは左サイドバーとトップ検索が統合され、カードビューでインラインプレビューが可能になりました。
  • 作成フローは「新規 → ウィジェット追加 → データソース設定 → テンプレート変数」の4ステップで実装しやすくなります。
  • AI 補助(ベータ)機能は過去データを分析してウィジェット候補を提示しますが、最終的な調整はユーザー側で行う必要があります。
  • ベストプラクティスウィジェットは CPU・メモリ、レスポンス時間・エラーレートをテンプレート化し、タグと変数でダイナミックにフィルタリング可能です。
  • 権限管理・共有は RBAC とコレクションで安全に運用し、JSON エクスポート/インポートで再利用性を高められます。

以上の手順とベストプラクティスを踏むことで、システム運用エンジニアや DevOps 担当者は Datadog の最新機能を最大限に活かした実務向けダッシュボードを迅速に構築・運用できます。


参考文献

[^1]: Datadog Release Notes 2026 – “UI Revamp and Navigation Enhancements”. https://www.datadoghq.com/release-notes/2026-ui-update
[^2]: Datadog Documentation – “AI‑Powered Suggest Feature (Beta)”. https://docs.datadoghq.com/ai-suggest


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