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New Relic AI Observability導入の前提条件確認
New Relic AI Observabilityを導入する際には、システム要件やネットワーク環境の整備が不可欠です。準備不足により、後々トラブルが発生する可能性があるため、導入前のチェックポイントを明確にします。以下では、必要な設定と注意点を解説します。
システム要件の確認
New Relicエージェントは、OSやソフトウェアバージョンによって動作条件が異なります。公式ドキュメントで記載されているサポート対象環境を必ず確認してください。代表的な要件としては、Linux系OS(Ubuntu 20.04以降)、Windows Server 2016以上、Java 8またはNode.js 14以上などが挙げられます。
バージョンの不一致はエージェント起動時にエラーとなるため、公式サイトで最新情報を確認しましょう。
| サポート環境 | 必要条件 | 注意点 |
|---|---|---|
| Linux | 64bit OS, glibc 2.17以上 | SELinuxは無効にする必要あり |
| Windows | Server 2016以降 | .NET Framework 4.7以上が必要 |
| Java | JDK 8 or OpenJDK 11以上 | JREでの運用不可 |
ネットワーク環境の整備
New Relicエージェントは、外部サーバーとの通信を必要とします。ポート443(HTTPS)およびポート55679(New Relic API用)が開放されているか確認してください。ファイアウォールやネットワークポリシーでこれらがブロックされている場合、データ送信に失敗することがあります。
また、DNSの解決も重要です。New RelicアカウントIDと対応するエンドポイントが正しく設定されていないと、認証エラーが発生します。ネットワーク担当者との連携で確認を進めるのがベストプラクティスです。
New Relic公式アカウントの作成手順
New Relic導入には、まず公式アカウントを作成する必要があります。無料トライアルが利用可能であり、企業向けにサブドメイン設定も可能です。このセクションでは、新規登録から初期化までのステップを解説します。
無料トライアル申し込み
New Relicは30日間無料で試用できるプランを提供しています。以下のような流れで申し込みを行います。
- 公式サイトにアクセスし、「Try for free」ボタンをクリック
- メールアドレスとパスワードの入力(既存のクラウドサービスアカウントとの連携も可)
- 個人利用か企業利用かを選択。企業利用の場合、会社名や部署情報を入力
トライアル期間中はすべての機能が制限なく利用可能です。導入検討中の場合はまずここから始めるのがおすすめです。
組織構成設定
アカウント作成後、組織構成を定義する必要があります。特に複数チームやプロジェクトを持つ企業では、以下のような設定が重要です。
- サブドメインの指定:
https://<your-org>.newrelic.com/の形式で独自ドメインを設定可能 - 役割管理:IT運用担当者と開発者の権限分離(例:読み取り専用ユーザー、管理者アカウント)
- データ保存先の選択:米国・欧州・アジアのリージョンから選べる
この設定は、将来的なセキュリティ対策と運用効率に大きく影響するため、慎重に決定してください。
エージェントの導入と環境設定方法
New Relicエージェントをアプリケーションに組み込むことで、実時間での監視が可能になります。サポートされているプラットフォームごとに手順が異なりますので、事前に確認しましょう。
サポートされているプラットフォーム一覧
New Relicは多くの技術スタックに対応しています。代表的な環境を以下にまとめました。
| プラットフォーム | エージェント種別 | 例 |
|---|---|---|
| Java | Java Agent | Servlet、Spring Boot、Play Framework 等 |
| Node.js | APM Agent | Express、NestJS 等のフレームワーク |
| Python | Python Agent | Flask、Django、FastAPI など |
| .NET | .NET Agent | ASP.NET Core、Windows Forms |
サポートされていない技術スタックは、カスタムメトリクスを用いて独自監視を実現可能です。
自動インストールスクリプトの実行
エージェント導入では、公式が提供する自動インストールスクリプトを利用するのが効率的です。以下に手順を示します。
- コンソールから「Add a new application」を選択
- プラットフォームとアプリケーションタイプを指定
- 生成されるスクリプトをローカルサーバーに実行
- エージェント起動後の確認(ログファイルの出力やメトリクス表示)
スクリプトは、Javaの場合
newrelic-api-xxx.jarを起動時に指定する必要があります。
AIアラートの設定と監視ルールの作成
New RelicのAI機能を活用すると、異常検出や自動通知が可能になります。このセクションでは、アラート設定の手順と通知先との連携方法を解説します。
異常検出モデルの選択
New RelicのAIアラートは、機械学習による異常値判定が特徴です。以下の2つのモードから選べます。
- 自動調整型(Adaptive):過去データをもとに基準値を動的に調整
- 固定値型(Static):ユーザー自身でしきい値を設定
例えば、CPU使用率が30%以上連続して上昇した場合にアラートを発行するよう、以下のように設定します。
|
1 2 3 |
newrelic config set ai.threshold.cpu=30 newrelic config set ai.alerting.mode=adaptive |
通知先の連携設定
アラートが発生した際に、Slackやメールで通知を送信するように設定できます。手順は以下の通りです。
- 「Alerts & incidents」セクションを開く
- 「Integrations」タブからSlackやPagerDutyなど選択
- APIトークンやWebhook URLを入力して接続
- メッセージのテンプレートを作成(例:
【緊急】${entity.name}のCPUが${value}%を超過しました)
エラー発生時の対応時間を短縮するため、Slack通知は必須とされることが多いです。
パフォーマンス監視ダッシュボードの構築
New Relicのダッシュボード機能では、テンプレートを使うことで初期設定が簡単になります。また、自社アプリケーション特有の指標をカスタムで追加することも可能です。
テンプレートの利用
New Relicには「Template dashboards」という事前準備されたダッシュボードが多数用意されています。以下のような手順で活用できます。
- 「Dashboards」メニューから「Template」を選択
- アプリケーションタイプ(例:Web、Mobile)で絞り込み
- テンプレートを実装し、必要に応じて表示項目を編集
サーバー負荷やリクエスト数が一目で見えるため、運用チームの日常監視に最適です。
カスタムメトリクスの追加
自社アプリケーションで独自に定義した指標を監視したい場合、カスタムメトリクス機能を使います。手順は以下の通りです。
- 「Data and metrics」セクションを開く
- 「Custom events」からイベントタイプと値の形式を設定
- 例えば
user_signupイベントを送信し、グラフ表示に反映させる
これにより、ビジネスKPI(例:ユーザー獲得数)も技術指標と同時に視覚化できます。
導入時のよくある問題と解決策
New Relic導入過程で発生する代表的な障害ケースとその対処法を紹介します。事前に知識を持っておくことで、トラブルシューティングの時間を短縮できます。
認証エラーの対処
エージェント起動時に「Authentication failed」というエラーが発生する場合、以下の点を確認してください。
- APIキーの有効性:アカウント設定で生成されたキーを使用しているか
- タイムゾーンの一致:サーバーとNew Relic側の時刻がズレていないか(最大5分以内)
- セキュリティポリシー:OAuth認証が必要な場合は、アクセス許可を再設定
詳細なエラーメッセージは、公式ドキュメントのトラブルシューティングページで確認可能です。
データ遅延の原因分析
監視データがリアルタイムで反映されない場合、以下の要因が考えられます。
- ネットワーク帯域不足:通信速度が低下している可能性があるため、トラフィック測定を行う
- エージェントバージョンの古さ:最新版にアップグレードする(
newrelic --versionで確認) - ロギング設定の誤り:監視対象のメトリクスが無効になっていないか再確認
データ遅延を解消するには、エージェントログとネットワーク状況の両方を監視することが重要です。
最新機能活用で始めるNew Relic AI Observability
New RelicのAI Observabilityは、最新の機械学習技術を活用し、異常検出や自動分析の精度が飛躍的に向上しています。特に「リアルタイム予測分析」や「エラーパターン認識」といった機能が注目されています。
今後は、さらに細かい運用状況までを把握できるようになるでしょう。導入準備として、まずは公式サイトで最新版ツールを確認し、自社環境に合わせた設定を開始してください。