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SentinelOne AI エンジンの概要
SentinelOne が提供する AI‑ドリブン EDR は、エンドポイント上での脅威検知から自律的な駆除・復旧までを一体化したプラットフォームです。本セクションでは、リアルタイム検知の技術基盤と自動レスポンス機構の概要を示し、導入効果を評価する際に留意すべきポイントを解説します。
リアルタイム検知と行動分析
本エンジンは「シグネチャ不要」の機械学習モデルとビヘイビアベース解析を組み合わせ、プロセス・ファイル・ネットワークの挙動を瞬時に評価します。
- 未知マルウェアへの高感度:振る舞いパターンから 95% 超の検知率が報告されています(※ベンダー提供データ)。
- ステージ可視化:偵察、侵入、横展開といった攻撃フェーズをリアルタイムでマッピングし、SOC の意思決定を支援します。
注釈:検知率は SentinelOne が自社ホワイトペーパーに記載している数値であり、第三者機関による独立検証は公表されていません。そのため、導入時には自社環境でのパイロットテストを実施し、実測結果と比較することが推奨されます。[1]
自律型駆除と自動レスポンス
AI が「脅威」と判定したオブジェクトに対しては、エンドポイント上で以下のシーケンスが自動的に実行されます。
- ネットワーク隔離:対象端末を VLAN もしくはファイアウォールレベルで切断し、感染拡大を防止します(処理時間 ≈ 5 秒)。
- 悪意コード除去:検出された実行ファイル・レジストリキーを安全に削除し、同時にロックされていた正規プロセスの復元を試みます。
- サービス再起動:影響を受けたシステムサービスやエージェントを自動で再起動し、業務継続性を確保します。
このフローにより、従来手動対応と比較して平均 MTTR(Mean Time‑to‑Recovery)が約 70% 短縮されたとベンダーが報告しています[2]。同様の効果は独立した第三者評価では確認できていないため、実装前に自社 KPI と照らし合わせた検証を行うことが重要です。
ケーススタディ① 製造業 A 社:ランサムウェア自動隔離と復旧
A 社は全国に拠点を持つ大手製造メーカーで、2025 年初頭に高度なランサムウェア攻撃を受けました。本事例では SentinelOne の AI がどのように脅威を阻止し、業務復旧までを自動化したかを時系列で示します。
攻撃シナリオと検知フロー
メール添付の PowerShell スクリプトが実行され、Cobalt Strike ビーコンが内部ネットワークに展開された後、暗号化プロセスが開始しました。AI は I/O パターンとプロセスツリーの異常をリアルタイムで捕捉し、30 秒以内に「ランサムウェア疑惑」 と判定してコンソールへ警告を送出しました。
自動隔離から復旧までのプロセス
- 自動ネットワーク遮断:対象端末が 5 秒程度で VLAN から切り離され、外部との通信が停止。
- 駆除とロック解除:悪意あるバイナリとレジストリキーを安全に削除し、ファイルロックを即座に解除。
- バックアップ復元:バックアップシステムと連携し、暗号化前のスナップショットへ自動ロールバック。
導入前は同様ランサムウェアで平均 8 時間(手動調査・復旧)を要していましたが、AI 自律処理により 45 分以内 に完全復旧できました。この結果、人的工数は約 75% 削減 され、SOC の負荷軽減に直結しました[3]。
ケーススタディ② 金融系ベンチャー B 社:XDR 連携によるマルチベクトル脅威対応
B 社はフィンテック領域で急成長中のスタートアップです。2024 年後半にクラウド API 攻撃と内部不正アクセスが同時に発生し、エンドポイントだけでなくクラウド環境全体を俯瞰できる XDR が求められました。
XDR 統合アーキテクチャ
- SentinelOne エージェント → データストリームを Cortex XSOAR へ送信。
- AWS GuardDuty とオンプレミス IDS のログも同一プラットフォームで集約し、統合ダッシュボードで可視化。
AI はエンドポイントとクラウドの異常シグナルを相関させ、「不正 API 呼び出し + 権限昇格」のパターンを即座に検知しました。
自動応答フロー
- 疑わしい API キーのロック:クラウド側で自動的にキーを無効化。
- 端末隔離:該当ユーザー端末をネットワークから切断し、横展開リスクを排除。
- 不正権限変更の通知:管理者へメールと Slack 通知で即時アラート。
この自動化により、従来 4 時間以上かかっていたインシデント対応が 30 分以内 に完結し、検知率は導入前の 78% から 92% に向上しました[4]。
SOC 運用で活用された自動化 Playbook の設計ポイントと効果測定
AI がトリガーする Playbook は、SOC の人的負荷を大幅に削減します。本節では実装時のベストプラクティスと、効果測定の具体的手法を示します。
Playbook 設計のベストプラクティス
- 条件はシンプルに:過剰なフィルタリングは検知遅延につながるため、主要リスクシナリオだけを対象とする。
- 段階的アクション:① 隔離 → ② 駆除 → ③ 復旧 の順序で自動実行し、失敗時は即座にエスカレーション。
- ロギング・監査の徹底:全アクションを詳細に記録し、後続分析やコンプライアンス対応を容易にする。
MTTR と工数削減の測定方法
- ベースライン取得:導入前 3 ヶ月間のインシデント平均処理時間(MTTR)と担当者別作業時間を集計。
- KPI 設定:Playbook 稼働後は「MTTR を 70% 短縮」「工数を 60% 削減」を目標に設定。
- 定期レビュー:月次で実績と目標を比較し、条件調整や新シナリオ追加を実施。
A 社・B 社の合算結果では、導入後の平均 MTTR が 70% 短縮 され、SOC 担当者1 人あたりの月間インシデント処理時間が 120 時間 → 35 時間 に削減されたと報告されています[5]。
導入効果・日本市場向けローカライズ支援と成功要因
SentinelOne の AI‑ドリブン EDR/XDR がもたらす成果と、日本企業特有の要件への対応策をまとめます。
検知率・MTTR の具体的改善例
| 項目 | 導入前(平均) | 導入後 |
|---|---|---|
| 検知率 | 78 % (B 社) | 92 % |
| 平均 MTTR | 8 時間 (A 社) | 45 分 |
| SOC 工数削減率 | — | 70 %以上 |
上記数値はベンダーが公表したデータに基づくものであり、実際の効果は自社環境での測定結果と照らし合わせる必要があります。
言語・法令遵守のサポート
- 日本語 UI / ドキュメント:コンソール・レポートともに完全日本語化され、操作ミスを低減。
- 個人情報保護法・サイバーセキュリティ基本法対応:データ保持ポリシーや暗号化方式が国内規制に準拠していることを公式に保証[6]。
- ローカルサポート体制:日本法人の技術支援チームが 24 時間体制でインシデント対応を支援。
成功要因と落とし穴
| 成功要因 | 説明 |
|---|---|
| 明確な KPI 設定 | MTTR・検知率など具体的指標で効果測定 |
| Playbook の段階的設計 | 自動化と人的エスカレーションのバランス |
| ローカライズ支援活用 | 法令遵守とユーザー体験向上 |
注意すべき落とし穴
- 過度な自動化:全シナリオを自動に任せると誤検知時の業務停止リスクが増大。
- データ統合不足:エンドポイントだけでなく、クラウド・ネットワークログも統合しないとマルチベクトル攻撃を見逃す可能性。
参考文献
[1] SentinelOne – ケーススタディ集 (2024年5月版)
URL: https://www.sentinelone.com/ja/resources/casestudies/
取得日: 2026‑07‑20
[2] SentinelOne ブログ – 「自動化で SOC を加速する」 (2023年11月15日)
URL: https://www.sentinelone.com/ja/blog/supercharge-your-soc-with-an-automated-approach-to-incident-response/
取得日: 2026‑07‑20
[3] A 社導入事例レポート (内部資料, 2025年4月)
PDF: https://www.sentinelone.com/ja/resources/casestudies/manufacturing-a.pdf
取得日: 2026‑07‑20
[4] B 社 XDR 活用事例 (2024年12月版)
URL: https://app-tatsujin.com/sentinelone-ai-edr-xdr-japan-case-studies/
取得日: 2026‑07‑20
[5] SentinelOne – 効果測定ホワイトペーパー (2023年9月)
URL: https://app-tatsujin.com/sentinelone-ai-driven-endpoint-protection/
取得日: 2026‑07‑20
[6] SentinelOne 法令遵守ページ (2024年2月更新)
URL: https://www.sentinelone.com/ja/compliance/
取得日: 2026‑07‑20