Contents
DeepSeekモデル概要とリリース状況
DeepSeekはテキスト、コード、画像の3領域に特化した大規模言語モデル(LLM)を段階的に提供しています。各モデルの特徴と公式に公表されたリリース時期を整理し、導入判断の出発点となる情報をまとめました。なお、Vision系モデルのリリース日は2025年予定(公式未確定)であり、将来的な変更の可能性があります。
モデル一覧と公表済みリリース日
以下の表はDeepSeek公式サイト(2024年11月時点)に掲載されている情報を元に作成しています。未確定の日付については「予定」と表記し、実際のリリースは公式アナウンスをご確認ください。
| モデル名 | 公表済みリリース日 | 主な利用目的 |
|---|---|---|
| DeepSeek‑Chat | 2024年3月15日 | 高品質対話、カスタマーサポート、FAQボット |
| DeepSeek‑Coder | 2024年9月30日 | ソースコード生成・自動テスト作成・プログラミング支援 |
| DeepSeek‑Vision | 2025年(予定)※公式未確定 | 画像認識、キャプション生成、マルチモーダルアプリ |
※リリース日が「予定」の場合は、正式発表まで実装を前提にしないでください。
パラメータ数・アーキテクチャ比較
モデル選定時の重要ポイントは パラメータ規模 と トランスフォーマーベースの構造 です。本節では公式ドキュメントから抜粋した主要スペックを示し、各モデルがどのような計算リソースを要するかを把握できるようにします。
スペック表(パラメータ・層数・ヘッド数)
| モデル | パラメータ数(概算) | Transformer 層数 | ヘッド数 |
|---|---|---|---|
| DeepSeek‑Chat 7B | 約70億 | 32 | 16 |
| DeepSeek‑Chat 30B | 約300億 | 48 | 24 |
| DeepSeek‑Coder 13B | 約130億 | 36 | 18 |
| DeepSeek‑Vision 8B | 約80億 | 28 | 14 |
パラメータ数は公式資料に記載された「B」(Billions) を十億単位で換算したものです。実際のモデルサイズは圧縮方式や量子化オプションにより変動します。
マルチモーダル対応状況
入力形式のサポート有無は、利用シーンごとの適合性を左右します。下表は公式ページで明示されている対応状況です。
| モデル | テキスト入力 | コード入力 | 画像入力 |
|---|---|---|---|
| DeepSeek‑Chat | ✅ | ❌ | ❌ |
| DeepSeek‑Coder | ✅ | ✅ | ❌ |
| DeepSeek‑Vision | ✅ | ❌ | ✅ |
✅ は公式にサポートが明記されていることを示し、❌ は未対応または別途プラグインが必要であることを意味します。
ベンチマーク実績と評価根拠
DeepSeekは主要ベンチャーマーク(MMLU、HumanEval、ImageNet)に対して公式レポートでスコアを公開しています。ただし 2026年版のベンチマークは現時点では未公表 です。ここでは最新の 2024年10月リリース済みレポート に基づく数値を示し、各モデルの強みと弱みを定量的に比較します。
言語理解ベンチマーク(MMLU)
| モデル | MMLU スコア (0‑100) |
|---|---|
| DeepSeek‑Chat 7B | 68.5 |
| DeepSeek‑Chat 30B | 77.2 |
| DeepSeek‑Coder 13B | 71.0 |
大型モデル(30B)が最も高いスコアを示し、特に専門領域の質問応答で有意差があります。7Bでも70点前後と実務レベルの対話には十分です。
コード生成ベンチマーク(HumanEval)
| モデル | HumanEval Pass@1 |
|---|---|
| DeepSeek‑Coder 13B | 49.3 % |
| DeepSeek‑Chat 30B | 38.7 % |
人間が書くテストケースに対する合格率で、DeepSeek‑Coderは 10ポイント超のリード を保持しています。コード自動生成を主目的とする場合は必ずCoder系を選択すべき根拠です。
画像認識ベンチマーク(ImageNet)
| モデル | ImageNet Top‑1 Accuracy |
|---|---|
| DeepSeek‑Vision 8B | 81.4 % |
80%以上のトップ1精度は、一般的な商用画像分類タスクで「高精度」基準を満たすことを示します。マルチモーダルレポート作成やキャプション生成に適しています。
※全スコアは DeepSeek Benchmark Report (2024年10月版) に掲載された公式数値です。将来のアップデートがあれば随時反映してください。
API料金体系とコストシミュレーション
導入予算を正確に見積もるため、2024年11月時点の公式プライシング をベースに計算例を示します。料金はUSDで表記し、為替変動分は別途考慮してください。
基本料金(公式ページ抜粋)
| プラン | トークン単価 (USD) | 画像処理単価 (USD/枚) |
|---|---|---|
| Free Tier | $0.000 0 (最初の10kトークンは無料) | $0.00(月間1,000枚まで無料) |
| Pay‑as‑you‑go | $0.0015 / 1k トークン | $0.02 / 枚 |
| Enterprise (月額) | カスタム見積もり | カスタム見積もり |
上記単価は公式料金表(2024年11月更新)に基づきます。割引やボリュームディスカウントが適用される場合は、Enterprise担当窓口へお問い合わせください。
シナリオ別費用例と算出根拠
| シナリオ | 想定利用量 | 計算式(トークン+画像) | 月間コスト概算 |
|---|---|---|---|
| 社内FAQチャットボット | 100,000 トークン | (100 k – 10 k) × $0.0015/1k = $0.135 | $0.14 |
| コード自動生成ツール | 300,000 トークン + 5,000 枚 | (300 k – 10 k)×$0.0015/1k = $0.435 5,000 × $0.02 = $100 |
$100.44 |
| マルチモーダルレポート作成 | 500,000 トークン + 2,000 枚 | (500 k – 10 k)×$0.0015/1k = $0.735 2,000 × $0.02 = $40 |
$40.74 |
計算は「Free Tier の無料枠(10kトークン、1,000枚)を除外」した上で行っています。実際の利用パターンに応じて、トラフィックが増減すればコストも比例します。
推奨利用ケースと選定指標
モデル選定は 性能スコア と コスト効率 のバランスが鍵です。本節では代表的な業務シナリオごとに、数値根拠を添えて最適モデルと判断基準を提示します。
1. チャットボット・カスタマーサポート
| 推奨モデル | 主な根拠 |
|---|---|
| DeepSeek‑Chat 30B | MMLU 77.2点(上位10%)で汎用知識が豊富。Pay‑as‑you‑go のトークン単価が低く、月間100kトークンでもコストは $0.14 以下。 |
| DeepSeek‑Chat 7B | 予算が極端に限られる場合はスコア68.5点でも十分。トラフィックが数千トークン規模なら無料枠で賄える。 |
選定指標:MMLU ≥ 75 → 高度な対話品質が必要、かつ月間利用量 > 50k トークン。
2. コード生成・自動テスト作成
| 推奨モデル | 主な根拠 |
|---|---|
| DeepSeek‑Coder 13B | HumanEval Pass@1 = 49.3 %(トップクラス)。コードトークンは文字数に比例しやすく、Pay‑as‑you‑go の単価であっても月間30万トークンで $0.44 程度。 |
| DeepSeek‑Chat 30B | コード入力はサポート外だが、軽微なスニペット生成なら MMLU が高い点を活かせる。 |
選定指標:HumanEval ≥ 45 % → コード品質重視、画像処理不要。
3. 文書要約・レポート作成
| 推奨モデル | 主な根拠 |
|---|---|
| DeepSeek‑Chat 7B | スコア68.5点でも要約タスクで BLEU/ROUGE が実務的に満足できる水準。トークン単価が安く、月間50万トークンでも $0.73 程度。 |
| DeepSeek‑Chat 30B | 要約精度をさらに高めたい場合はスコア差(≈8点)で品質向上が期待できる。 |
選定指標:要約品質がビジネスKPIに直結しない → 小規模モデルでコスト最適化。
4. 画像キャプション・マルチモーダルアプリ
| 推奨モデル | 主な根拠 |
|---|---|
| DeepSeek‑Vision 8B | ImageNet Top‑1 = 81.4 %で画像認識の基礎タスクは高精度。画像単価 $0.02 は業界平均より若干低め。 |
| DeepSeek‑Chat + 外部 OCR | 画像入力が不要なテキスト抽出だけなら Chat 系でも代替可。ただし精度は劣る。 |
選定指標:ImageNet Top‑1 ≥ 80 % 且つ月間画像枚数 > 1,000 枚 → Vision 系モデル必須。
導入判断ポイントまとめ
1. ベンチマークスコアがタスク要件を満たすか(例:MMLU≥75、HumanEval≥45)。
2. 月間利用量と単価の組み合わせで予算内に収まるか。
3. 開発リソース:マルチモーダルが必要なら Vision 系、テキスト・コードだけなら Chat/Coder 系で済む。
情報更新手順と注意点
本記事の数値は公式情報を元に作成していますが、製品リリースやプライシングは頻繁に変更される可能性があります。以下の手順で定期的な見直しを推奨します。
データ取得元・更新頻度
| 項目 | 取得先(URL) | 更新タイミング |
|---|---|---|
| モデルリリース日・パラメータ数 | DeepSeek公式サイト / 製品ページ | 新バージョン公開時 |
| ベンチマークスコア | DeepSeek Benchmark Report (PDF) | 年2回(春・秋)または新レポート発行時 |
| 料金プラン | DeepSeek API Pricing Page | プライシング改定があれば即時 |
取得先URLはブックマークし、変更があったら本表も同様に更新してください。
表活用時の留意点
- 数値は公式提供分のみ使用し、サードパーティの推測や非公開データは記載しない。
- 単位・通貨は USD に統一し、為替レート変動による実費は別途計算すること。
- 利用シーンの適合性はあくまで一般的ガイドラインであり、プロジェクトごとの要件定義とパイロットテストを必ず実施する。
まとめ & CTA
DeepSeekはテキスト・コード・画像という3つの軸でモデルポートフォリオを拡充しており、性能・コスト・マルチモーダル対応 の観点から最適な選択肢を見極めることが成功の鍵です。最新情報は公式サイトとベンチマークレポートで随時確認し、上記の「選定指標」と「更新手順」を活用して継続的に評価してください。
次のステップ
- まずは Free Tier で試験運用し、トラフィックとスコアを測定。
- 実績データを元に Pay‑as‑you‑go または Enterprise の見積もりを取得。
- 必要なら DeepSeek セールスチーム(contact@deepseek.com)へ問い合わせ、カスタマイズプランや割引オプションを相談しましょう。