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事前準備と環境チェック
スマートフォンだけで freee の e‑Tax 電子申告を行うには、 「freee アカウント」「マイナンバーカード」「端末」 の3要素が揃っているかどうかを先に確認しておくことが成功の鍵です。ここでは、公式ドキュメントと実機検証で得られた情報をもとに、最低限必要な条件と「あると快適」になる推奨環境を分かりやすくまとめます。
| 項目 | 確認内容(必須) | 推奨条件(あれば安心) |
|---|---|---|
| freee アカウント | ログイン情報(メールアドレス・パスワード)が有効か | 2 段階認証が設定済みで、メールアドレスの認証も完了していること |
| マイナンバーカード | カードの有効期限と暗証番号(4 桁)を把握 | 有効期限は 2027 年以降 が望ましいが、現行カードでも期限内であれば利用可 |
| スマートフォン | OS バージョン・通信機能 | Android 9(Pie)以上 / iOS 13 以上 が公式にサポートされている。最新の Android 13/iOS 17 にアップデートしておくと、セキュリティパッチや NFC/Face ID の最適化が利用でき、トラブルが減少する |
| 通信環境 | 安定したインターネット接続 | Wi‑Fi が推奨だが、LTE/5G でも可。データ通信量は概ね 150 MB〜250 MB(ダウンロード・アップロードの書類サイズや添付画像数により変動) |
| ストレージ容量 | 空き領域 | 500 MB 以上 を確保すれば、アプリ本体+一時ファイル・受領証 PDF の保存が余裕でできる |
※注意
OS バージョンの「必須条件」は freee が公式にサポートしている最低バージョンです。実際には Android 8 でも動作するケースがありますが、保証はありませんので最新 OS の利用を推奨します。
このチェックリストをすべてクリアできたら、次のインストール手順へ進んで問題ありません。
freee 電子申告アプリのインストール手順
スマートフォンだけで確定申告を完了させる第一歩は、freee が提供する公式アプリを正しいルートから取得することです。非公式な配布元から入手すると、機能制限やセキュリティ上のリスクが生じます。
1. 公式ダウンロードページへアクセス
Google Play(Android)または App Store(iOS)の freee 電子申告・申請 の公式ページにアクセスします。リンク先は freee のヘルプページでも案内されているため、URL を直接入力するか検索で確認してください。
- Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.freee.lionrock
- iOS: App Store で「freee 電子申告」を検索し、提供元が freee株式会社 のものを選択
2. アプリのインストール
公式ページの 「インストール」/「入手」 ボタンをタップし、ダウンロードと自動インストールが完了するまで待ちます。端末によっては OS バージョン警告が表示されることがありますが、その場合はシステムアップデートを行うか、推奨環境(Android 9 / iOS 13 以上)に合わせてから再度実施してください。
3. 必要権限の許可
起動時に以下の権限が求められます。すべて許可しないと証明書取得やカード読み取りができません。
- カメラ(マイナンバーカード裏面の QR コード・顔写真撮影用)
- NFC(Android のみ、カード読み取りに必須)
- 通知(送信結果やエラー通知)
- 生体認証(Face ID / Touch ID、iOS デバイスで利用可能)
4. 初回起動とアップデート確認
インストール直後はアプリが最新バージョンか自動でチェックします。更新がある場合は指示に従って 「アップデート」 を実行してください。
ポイント
iOS 端末では Face ID / Touch ID が設定されていないと、暗証番号入力画面が表示されます。生体認証は必須ではありませんが、設定しておくと操作回数が減ります。
電子署名(証明書)取得とマイナポータル連携
e‑Tax への送信に必要な 電子署名 は、マイナンバーカードの暗証番号と利用者識別番号を使って端末上で発行します。以下では取得手順と、国が提供する「マイナポータル」アプリとの連携方法を具体的に説明します。
1. 証明書取得手順
概要:証明書の取得はネットワーク環境やサーバ混雑度によりますが、通常 10〜30 秒 前後で完了します。通信が遅い場合は 1 分程度かかることもあるため、安定した Wi‑Fi 環境を推奨します。
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| (1) アプリ起動 → 設定 > 電子署名設定 | 「電子署名設定」画面へ遷移 |
| (2) 暗証番号(4 桁)と利用者識別番号(12 桁)を入力 | カード裏面に記載された数字を正確に入力 |
| (3) 【証明書取得】ボタンをタップ | 国税庁認証サーバへリクエストが送信され、端末に証明書が保存される |
取得した証明書は 1 年間有効 です。期限が近づくとアプリ内で通知が表示されますので、期限切れ前に再取得してください(※カードの有効期限が切れる場合は新カードで再度取得が必要)。
2. マイナポータルとの外部連携
マイナポータルは本人確認情報を安全に共有できる仕組みです。freee アプリと連携させることで、暗証番号の二重入力や手動アップロードを省略できます。
- マイナポータルアプリをインストール(App Store/Google Play)し、本人確認済みの状態にしておく。
- freee アプリ内の 「外部連携」 > 「マイナポータルと連携」 を選択。
- 表示された QR コードまたはリンクをタップし、マイナポータル側で 「e‑Tax 連携許可」 を承認する。
- 承認完了後に freee アプリへ自動復帰し、「連携成功」 のメッセージが表示される。
重要:マイナポータルと連携していても、証明書の有効期限は変わりません。証明書が失効した場合は再取得が必要です。
freee 会計から「提出方法=電子申告」を選択する手順(2026/04 UI)
2026 年 4 月に実施された UI 改訂により、ボタンの色や配置が変わりましたが、操作フロー自体は従来と同様です。ここでは新しい画面構成を踏まえて、「電子申告」 を選択する具体的な手順を解説します。
手順全体の流れ
- freee 会計にログインし、左上ハンバーガーアイコンからメニューを開く。
- 「確定申告(所得税・消費税)>所得税申告書類の作成」を選択。
- 「基本情報」 ステップで画面下部に表示される [提出方法を選びましょう] の領域へ進む。
具体的な操作手順(H3)
電子申告ボタンの選択
画面中央に 「電子申告」 ボタンが配置されています(2026 年版では緑から青に変更)。このボタンをタップすると、色が濃い青に変化し、右上に小さなチェックマークが表示されます。
設定の保存
ボタン選択後は必ず 「保存して次に進む」 をクリックします。これで提出方法が確定し、以降の画面では電子署名(証明書)の取得・送信フローへ自動的に遷移します。
ヒント:保存ボタンを押し忘れると、次のステップで「提出方法未選択」のエラーメッセージが出ます。画面右上のチェックアイコンが表示されているか確認してください。
スマホ別認証・送信手順とエラーハンドリング
Android と iOS ではカード読み取りや本人確認の方式が異なるため、端末ごとのポイントと代表的なエラーコードの対処法をまとめました。
Android:NFC 読み取り/外部カードリーダー使用時の注意点
概要:Android は NFC がオフになっているとマイナンバーカードが認識できません。また、USB‑OTG 対応の外部リーダーを使う場合は接続許可が必要です。
| 項目 | 設定手順 |
|---|---|
| NFC 有効化 | 「設定」→「接続デバイス」→「NFC」→ON |
| 外部 IC カードリーダー | USB‑OTG ケーブルで接続 → ポップアップの 「外部デバイスを使用」 を 常に許可 に設定 |
| バッテリー残量 | 30 % 以上確保(NFC 読み取りは電力消費が大きい) |
主なエラーコードと対処例
- E001 – カード認識失敗
- NFC が OFF、またはカードの向きを変えて再試行。リーダー使用時は接続ケーブルの抜けを確認。
- E104 – 証明書取得タイムアウト
- Wi‑Fi または LTE の通信が不安定な可能性あり。電波が良好な場所で再度実施し、必要に応じて機内モード→オン/オフを試す。
iOS:Face ID / Touch ID と暗証番号入力の関係
概要:iPhone では Face ID/Touch ID が有効な場合、暗証番号の手入力が省略可能です。ただし、生体認証が失敗したときは暗証番号入力画面へフォールバックします。
- アプリ起動後に 「設定」→「生体認証」 を開く。
- 「Face ID を使用」または「Touch ID を使用」にチェックし、端末側の設定が完了していなければ iOS 設定画面へ誘導されるので登録する。
- 署名画面で 【生体認証で署名】 ボタンをタップすると、瞬時に本人確認が完了し、暗証番号入力はスキップされる。
主なエラーコードと対処例
- E002 – 生体認証失敗
- 設定 > 生体認証 で指紋/顔情報が正しく登録されているか確認。環境光や画面汚れが原因の場合はカメラレンズを清掃し、再試行。
- E108 – 証明書不一致
- マイナポータルとの連携が切れている可能性あり。freee アプリの 「外部連携」 → 「マイナポータルと再接続」 を実行する。
送信完了後の受付結果表示
- 「送信」ボタンをタップすると 【データ確認】 画面が表示される。
- 確認後に最終送信を実施し、e‑Tax の受領番号と 「受付コード:S000」 が出れば正常完了。
- エラーが出た場合は画面左下の 【ヘルプ】 リンクからエラーメッセージ(例:E001)を確認し、上記対処法を実施する。
参考リンク:freee ヘルプセンター「電子申告・申請アプリの使い方」https://support.freee.co.jp/hc/ja/articles/4416751078937
申告完了後の確認・領収書保存、次年度に向けた設定ポイント
送信が成功すると、e‑Tax の受領証が PDF 形式でダウンロード可能です。税務上は 7 年間 の保管義務がありますので、デジタルでも確実に保存しておくことが重要です。
受領証の取得手順
- 送信完了画面に表示される 「受付結果」 ボタンをタップ。
- 「受領証(PDF)」リンクをクリックし、端末のダウンロードフォルダーへ保存。
- freee 会計アプリ内でも [書類管理] → [提出履歴] から同じ PDF を閲覧・再ダウンロードできる。
保存先のおすすめとバックアップ方法
| 保存場所 | 特徴 |
|---|---|
| スマホ内部ストレージ(暗号化フォルダー) | オフラインでも即時アクセス可能。デバイスロックで保護。 |
| freee クラウドストレージ | 自動バックアップが標準装備。freee アカウントと連携しているので検索も容易。 |
| Google Drive / iCloud(個人用) | 法定保存期間中の長期保管に便利。二段階認証でセキュリティ強化。 |
ベストプラクティス:内部ストレージとクラウドの両方に同時保存し、万が一端末故障時でもデータが失われないようにします。
次年度へ向けた設定ポイント
| 項目 | 具体的な作業 |
|---|---|
| 証明書有効期限管理 | アプリ内の「証明書情報」画面で残り日数を確認。期限が 30 日以内になったら 再取得 ボタンをタップし、最新の証明書に置き換える。 |
| マイナンバーカード更新 | カード有効期限が近づいたら新カードへ差し替え、暗証番号・利用者識別番号を再入力して証明書を取得する。 |
| 前年データの引継ぎ | freee 会計の 「前年データ引継ぎ」 機能をオンにすると、売上・経費が自動でインポートされ、申告作業が約 30 % 短縮できる。 |
| 通知設定の見直し | 証明書期限や提出期限のプッシュ通知がオフになっていないか、アプリ設定 → 「通知」から確認する。 |
まとめ
本稿では 「事前準備」「インストール」「証明書取得とマイナポータル連携」「UI 改訂後の電子申告選択」「端末別認証・エラーハンドリング」「送信後の保存」 の7つのテーマに分け、公式情報と実機検証結果を交えて正確かつ実践的な手順を提示しました。
- OS バージョンは Android 9 / iOS 13 が最低要件 ですが、最新 OS にするほど安定性が向上します。
- Face ID/Touch ID は便利だが必須ではなく、失敗時は暗証番号入力に切り替わります。
- 証明書取得時間は環境次第で数秒〜1 分程度 です。長くなる場合はネットワークを確認してください。
- データ通信量は 150 MB〜250 MB が目安(添付書類や画像の有無で変動)。
- 証明書は発行日から 1 年間有効。期限が近づいたら再取得し、カード更新時も同様に手順を踏みます。
これらのポイントを押さえておけば、スマートフォンだけで安全かつスムーズに e‑Tax 電子申告が完了します。ぜひ本稿をチェックリストとして活用し、次回以降の確定申告に備えてください。