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1. アカウント作成とプラン選択のポイント
Otter.ai の利用開始は数クリックで完了し、その後は利用頻度に合わせて適切なプランを選ぶだけです。無料プランでも実務に十分使える機能が揃っているため、まずは体験してから有料版へ移行する流れがおすすめです。
1‑1. サインアップ手順
以下の手順でアカウントを取得できます(画面表示は執筆時点のもの)。
- https://otter.ai にアクセスし「Sign up」をクリック。
- メールアドレスか Google アカウントで認証を行う。
- 必要情報(氏名・所属)を入力後、利用規約に同意して完了。
1‑2. プラン比較表(最新情報は公式サイトで確認)
2026 年 6 月時点の 米ドル 表記です。年払いの場合は約 10 % の割引が適用されます。価格は予告なく変更される可能性があるため、必ず公式ページで最新料金をご確認ください。
| プラン | 月額 (USD)※ | 録音上限 | 主な追加機能 |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | 300 分/月 | リアルタイム文字起こし、基本検索、英語スピーカー識別 |
| Pro | $16.99(年払い $155) | 無制限 | AI Summary、Action Item 抽出、カスタム辞書、日本語モード(実験的) |
| Business | $30.00/ユーザー月額(年払い $300) | 無制限 | チームフォルダー・管理者ダッシュボード・SSO・OtterPilot ボット |
※価格は米ドル表示。日本円での支払は為替レートに応じて変動します。
1‑3. 日本語モードと AI Summary の対応状況(要公式確認)
- 日本語モード:2026 年現在、設定画面から「Japanese」を選択可能ですが、公式ドキュメントでは「実験的」機能として位置付けられています。利用前に Otter.ai のヘルプセンターで最新のサポート範囲を確認しましょう。
- AI Summary:英語ベースの要約モデルが主流です。日本語でも要約は生成されますが、長文や専門用語は手動で補正する必要があります。
2. デバイス別基本操作
Otter.ai は Web、デスクトップ(Windows/macOS)、モバイル(iOS/Android)でシームレスに利用でき、どの端末でも同一アカウントに自動同期されます。ここでは各プラットフォームごとの主要 UI と具体的な操作手順を示します。
2‑1. Web アプリの画面構成と操作手順
Web ブラウザからログインすると左サイドバーに「Conversations」「Folders」「Tags」が表示されます。赤いマイクボタンで録音開始、隣の「Live Transcribe」ボタンでリアルタイム文字起こしが即座に画面へ反映されます。
- 右上のプロフィールアイコンから Settings → Language を開き、日本語モードを有効化。
- 録音したい会議が始まったら、左下の赤マイクをクリックして録音開始。
- 録音終了後は自動的に「Conversations」リストへ保存され、右側パネルで編集可能。
2‑2. デスクトップクライアントのインストール・設定(Krisp 連携含む)
デスクトップ版はバックグラウンド常駐が可能で、会議中に画面切替が不要です。ノイズ除去ツール Krisp を併用すると日本語認識精度が大幅に向上します。
- Otter の Download ページから Windows または macOS 用インストーラを取得し、指示通りインストール。
- 初回起動時にマイク・スピーカーのアクセス許可を求められるので「許可」を選択。
- Krisp を別途インストール後、Otter の設定画面で Audio → Input Device に Krisp が提供する仮想マイクを指定。
- 以降は Krisp がリアルタイムで背景ノイズを除去し、Otter にクリアな音声が入力されます。
2‑3. モバイルアプリでの録音開始から保存まで
iOS/Android アプリは外出先でも手軽に利用でき、会議終了後は自動的にクラウドへ同期されます。
- App Store または Google Play で「Otter: AI Transcription」を検索しインストール。
- 同一アカウントでログイン後、下部の赤マイクアイコンをタップして録音開始。
- 録音中は画面上にリアルタイム文字起こしが表示され、終了時に自動的に Conversations に保存。
ポイント:モバイル端末はマイク感度が機種依存です。指向性コンデンサーマイク(例:Blue Yeti Nano)を外部接続すると日本語認識の安定性が向上します。
3. オンライン会議ツールとの連携
主要なビデオ会議プラットフォームと Otter.ai を連携させることで、会議開始と同時に文字起こしを自動化できます。ここでは API 不要の カレンダー統合 と OtterPilot ボット の設定手順、および各ツール別トラブルシューティングを解説します。
3‑1. カレンダー統合による自動文字起こし設定
Google カレンダーまたは Outlook カレンダーと連携すると、会議が開始した瞬間に Otter が自動で録音・文字起こしを行います。
- Otter の管理画面から Integrations → Calendar を選択。
- 「Connect Google Calendar」または「Connect Outlook Calendar」をクリックし、指示通り認証情報を入力。
- カレンダーに登録された会議のタイトルが自動で取得されるので、必要に応じて Meeting Prefix(例:
Otter:)を設定。 - 会議開始時に Otter がポップアップ表示し、「Start Transcription」ボタンをクリックすれば録音が開始します。
注意点:カレンダー連携は会議の自動検出だけで、実際の文字起こしは手動で「Start Transcription」を押す必要があります(完全自動化は OtterPilot ボットで実現)。
3‑2. OtterPilot ボットの導入と利用シナリオ
OtterPilot は Slack または Microsoft Teams に組み込める Bot で、会議 ID を指定すると自動的に参加し文字起こしを開始します。
- 管理画面の Bots → OtterPilot を有効化。
- 対象のチャンネル(Slack の場合は
/otter invite)で/otter invite <会議URL>と入力。 - Bot が会議開始時に自動参加し、リアルタイム文字起こしを Live Transcribe モードで開始。
- 会議終了後、Bot が自動的に AI Summary と Action Items を生成し、指定したチャンネルへ投稿します。
具体的な活用例
- 毎週月曜 10:00 の定例 Zoom ミーティング → OtterPilot が自動参加
- 会議終了後 30 秒以内に要約とタスクが #meeting-summary に投稿され、担当者は即座に確認可能
3‑3. 各ツール別トラブルシューティング
| ツール | 主な問題 | 推奨対処法 |
|---|---|---|
| Zoom | 録音が開始しない → マイク権限未設定 | Zoom の「Settings」→「Recording」→「Local Recording」でマイク許可をオン。Otter 側でも Settings → Audio で同様に確認 |
| Google Meet | Chrome 拡張が機能しない → ブラウザブロック | Chrome の右上パズルピースアイコンから Otter 拡張を常時表示に設定し、再読み込み |
| Microsoft Teams | 画面共有中に文字起こしが止まる → デバイス競合 | Teams の「Settings」→「Devices」→「Audio Output」をスピーカーに固定し、Otter の入力デバイスを優先設定 |
4. AI Summary と Action Item の活用フロー
会議終了後の要約作成とタスク抽出は、情報共有と実行力向上に直結します。ここでは 文字起こし → 要約生成 → タスク管理 の具体的手順を示します。
4‑1. 会議中の文字起こし有効化手順
会議が始まったら以下の操作でリアルタイム文字起こしをオンにできます。
- Otter アプリ(Web/デスクトップ)左上メニューから Live Transcribe をクリック。
- マイク入力が自動的に検出され、画面右側に話者別のテキストがリアルタイムで表示されます。
- 日本語モードを使用する場合は Settings → Language → Japanese に切り替えてから開始してください。
4‑2. スピーカー識別設定と修正方法
スピーカー識別は会議の後処理を楽にしますが、誤認識が起きた際には手動で訂正できます。
- 自動有効化:Settings → Speaker Settings → Auto‑detect speakers をオン。
- 誤認識修正:テキスト上の話者名をクリックし、正しい名前に編集。変更は即座に全体表示へ反映されます。
※日本語音声でもスピーカー識別は機能しますが、同一人物が複数マイクで発言すると誤判定しやすいので、会議ごとに 1 本のマイク に統一することを推奨します。
4‑3. AI Summary の生成・編集・エクスポート手順
会議終了後約 30 秒で「AI Summary」タブが表示されます。要約はそのままでも利用できますが、必要に応じて編集してから共有すると効果的です。
- Summary タブ を開き「Edit」ボタンをクリック。
- 不要な箇所を削除し、重要ポイントにハイライト(黄色)を付与。
- 編集が完了したら「Save」→「Export」から PDF / Word / TXT のいずれかでダウンロード。
- ダウンロードファイルは Slack、メール、または社内ドキュメント管理システムへ共有。
4‑4. Action Item 抽出結果の確認と外部タスク管理ツール連携
AI が自動抽出した「Action Items」は Business プランでのみ利用可能ですが、手順は簡単です。
- Summary ページ下部に表示される Action Items リストを確認。
- 各項目右側のチェックボックスで完了状況をトラッキング。
- 「Export to Asana / Trello」ボタン(Business プラン限定)をクリックし、対象ツールへ直接送信。
- 受け取ったタスクは担当者・期限を手動で設定し、プロジェクトボードに反映させます。
ポイント:日本語の敬語表現は抽出精度が低めです。要約後に手動でキーワードや指示文を追加すると漏れ防止になります。
5. 日本語音声対応を高める実践テクニック
日本語モードは「実験的」扱いのため、環境整備と外部ツール併用が精度向上の鍵です。以下ではハードウェア設定から翻訳・字幕ツールとの連携までを具体的に解説します。
5‑1. 音声環境とハードウェアの最適化
- 防音室または静かな会議室:背景雑音が 30 dB 以下になるよう調整。
- 指向性コンデンサーマイク(例:Blue Yeti, Audio‑Technica AT2020) を 1 本だけ使用し、マイク感度を –12 dB 程度に設定。
- ヘッドセットの利用:会議参加者が自分の声をモニタリングでき、発話速度を 120 語/分 以下に抑える効果があります。
5‑2. Krisp と組み合わせたノイズ除去手順(具体的設定)
- Krisp を公式サイトからダウンロードしインストール。
- アプリ起動後、左上の「Input」欄で使用中のマイクを選択(例:Blue Yeti)。
- 「Noise Suppression」スライダーを 最大 (–30 dB) に設定。
- Otter の Settings → Audio → Input Device で Krisp Virtual Microphone を入力デバイスとして指定。
- テスト録音でノイズレベルが十分に低下していることを確認したら、本番会議へ適用。
5‑3. Google 翻訳拡張と tl;dv の連携手順
Google 翻訳拡張(Chrome)
- Chrome ウェブストアで「Google Translate」拡張をインストール。
- Otter の文字起こし画面で右クリック → 「ページ全体を翻訳」→ 日本語 → 英語(逆方向も可)。
- 翻訳結果はテキストとしてコピーできるので、要約作成時に活用。
tl;dv(YouTube 用文字起こしツール)との併用
- 会議を録画し、YouTube に 非公開 でアップロード。
- tl;dv のダッシュボードから対象動画を選択し、「自動字幕生成」→ 言語に「日本語」を指定。
- 生成された SRT ファイルをダウンロードし、Otter の Import → Upload transcript でインポート。
- Otter 側で AI Summary を再実行すると、二重チェックした高精度要約が得られます。
注意:tl;dv の字幕生成は数分かかるため、会議直後にまとめて処理するバッチ作業として組み込むと効率的です。
5‑4. Otter 内での検索・タグ付け・エクスポート活用例
- 全文検索:上部検索バーにキーワード(例:「予算」)を入力すると、該当箇所がハイライト表示。日本語でもローマ字変換不要で検索可能です。
- タグ付け:会話リスト右側の「Add Tag」からプロジェクト名・顧客コードなどを付与し、タグ別フィルタで一覧表示。Business プラン限定ですが、無料プランでもコメント機能で代替可。
- エクスポート:会議詳細画面の「Export」ボタンから PDF(要約+タイムスタンプ付き)・Word・TXT を選択可能。法務承認や顧客共有に便利です。
6. まとめと次のアクション
- まずは無料プランで体験 → アカウント作成後、Web 版で日本語モードを有効化し、実際に会議を録音して精度を確認。
- ハードウェアとノイズ除去の最適化 → Krisp と指向性マイクを組み合わせるだけで認識率が 10 %〜15 % 向上します。
- カレンダー統合か OtterPilot ボットで自動化 → 手作業を削減し、会議開始と同時に文字起こしが走ります。
- AI Summary と Action Item を活用 → 会議後 30 秒以内に要約とタスクを生成し、Slack/Teams に自動投稿すれば情報共有が即座に完了。
- 外部ツールとの併用で日本語対応を補強 → Google 翻訳拡張や tl;dv を組み合わせることで、英語ベースの AI モデルでも実務レベルの議事録が作れます。
次のステップ:本ガイドに沿って 1 回目の会議を実施し、文字起こし結果と要約の品質を評価。問題点(認識エラーやタグ付け漏れ)があれば、ハードウェア設定・Krisp のノイズレベル・日本語モードの有効化手順を再確認してください。改善が見られたら、Business プランへのアップグレードとチーム全体での導入計画を立案しましょう。
本記事は 2026 年 6 月時点の情報に基づいて執筆しています。料金・機能・日本語モードの提供状況は予告なく変更される可能性がありますので、必ず公式サイト(https://otter.ai)で最新情報をご確認ください。