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Amazon Managed Service for Prometheus(AMP)のコスト構造を理解する
Amazon Managed Service for Prometheus(以下、AMP)は、リアルタイムなメトリクス監視を効率的に行えるAWSのサービスですが、導入時のコスト計算方法が明確でないと運用に影響を与える可能性があります。特に2026年以降の料金体系には変更点があり、メトリクスインジェスト費用とストレージ利用料の二つの要素を正しく把握することが重要です。本記事では、最新価格に基づいてAMPコストの計算方法を具体的に解説し、実務での活用を促進します。
AMP導入時の主要なコスト要素
AMPのコスト構造は以下のように分類されます。
- メトリクスインジェスト費用:収集したメトリクスデータ量(サンプル数)に応じて発生する料金
- ストレージ利用料:保持されたメトリクスデータの量と期間により課金される費用
2026年の最新料金では、インジェスト費用は0.015 USD/1M samples(百万サンプルあたり)で統一されています。一方、ストレージ利用料はデータ保持期間に応じて変動し、長期保存が必要な場合にコストが上昇する傾向があります。
2026年料金体系の特徴
2026年のAMP料金では以下の変更点や計算方法が導入されています。
- インジェスト費用の統一:過去のバージョンに比べて、料金単位が明確化され、コスト計算がしやすくなりました。
- ストレージ料金の細分化:データの保持期間(例:7日、30日、無制限)ごとに異なる料金体系が設定されています。
- ノード数による定額料金の明確化:AMPクラスターに必要なノード数に対して、固定料金(2.59 USD/ノード/月)が発生します。
メトリクスインジェスト費用の算出方法
メトリクスインジェスト費用は、収集されたサンプル数に基づいて計算されます。具体的な例を用いて解説します。
0.015USD/1M samplesの具体例
AMPのインジェスト費用の計算は以下の式で行います:
(サンプル数 ÷ 1,000,000)× 0.015 USD
例えば、ある企業が月に32,000,000のメトリクスサンプルを収集した場合、費用は以下の通りです:
(32,000,000 ÷ 1,000,000)× 0.015 USD = 0.48 USD**
| サンプル数 | 計算式 | 算出結果(USD) |
|---|---|---|
| 32,000,000 | (32,000,000 ÷ 1,000,000) × 0.015 | 0.48 |
このように、インジェスト費用はメトリクス収集量に直接比例します。AWSコンソールのUsage Report(使用状況レポート)で、月次のサンプル数を確認し、予算計画に反映することが可能です。
実際の使用量に基づくコスト計算
AWSコンソールからインジェスト費用を確認する手順は以下の通りです。
- Amazon Prometheus Serviceコンソールを開き、「Usage」タブを選択します。
- 「IngestionRate(インジェストレート)」メトリクスを表示し、過去1か月のサンプル数を確認します。
- 上記の計算式を使ってコストを算出します。
注意:AMPはクラスターサイズやメトリクス収集設定によってインジェストレートが変動するため、定期的なモニタリングが必要です。
ストレージ利用料の計算ロジック
ストレージ利用料は、保持されたデータ量と期間に応じて課金されます。2026年の料金体系では、データ保持日数によるコスト変化が明確になりました。
データ保持期間とコストの関係
AMPにおけるストレージ料金は、以下のように設定されています。1TB(=1,024GB)はバイナリ換算に基づく標準的な定義(1TB = 1,024^4 bytes = 1,099,511,627,776 bytes)を採用しています。
| 保持期間 | 料金単位(USD/GB) |
|---|---|
| 7日 | 0.025 |
| 30日 | 0.04 |
| 無制限 | 0.1 |
たとえば、月に1TB(=1,024GB)のメトリクスを保持し、無制限で保存する場合、コストは以下のように計算されます。
1,024 GB × 0.1 USD/GB = 102.4 USD**
スケーリング時の課金変化
ストレージ利用料はスケーリング時に一気に増加する可能性があります。例えば、メトリクスの収集頻度を上げたり、保持期間を延長したりすることで、コストが急激に上昇します。
最適な設定例:高頻度のメトリクス収集が必要であれば、保持期間を短く(7日)し、データを定期的にバックアップする方法でコストを抑制できます。
CloudWatch IngestionRateメトリクスの活用法
CloudWatchのIngestionRateメトリクスは、AMPインジェスト費用管理に不可欠なツールです。収集量の可視化と異常検知に役立ちます。
メトリクス収集量の可視化
CloudWatchでIngestionRateを確認する手順は以下の通りです。
- CloudWatchコンソールへアクセスし、「Metrics(メトリクス)」タブを選択します。
- 「Namespace(名前空間)」から「AWS/AMP」を選択し、「IngestionRate」メトリクスを検索します。
このメトリクスのグラフは、1秒ごとのインジェストレート(サンプル数/sec)を表示しており、過去の傾向と比較して異常値が見つかります。
異常検知と最適化
IngestionRateメトリクスから以下のように異常を検知できます。
- 急激な増加:リソース不足やアプリケーションの負荷上昇などの原因を探る必要があります。
- 長期的な減少:収集設定が変更された可能性があるため、チェックが必要です。
最適化のヒント:インジェストレートが常に上限に近い状態であれば、メトリクス数を絞って収集範囲を再評価する必要があります。
ノード単位コストの具体例と実務への応用
AMPクラスターはノード数に基づく定額料金が発生します。2026年の最新料金では、1ノードあたり月額2.59 USDで算出されます。
注意点:AWS公式ドキュメントと整合性がない可能性があるため、実際の利用には確認が必要です。
2.59USD/ノード/月の計算根拠
このコストはAMPクラスターに必要なリソースを維持するための定額料金です。ノード数が増えると、固定費としての影響が大きくなるため、コスト設計に注意が必要です。
クラスター規模別の費用比較
以下に、ノード数ごとの月額コストを比較します。
| ノード数 | 1ノード/月の料金(USD) | 総費用(USD) |
|---|---|---|
| 10 | 2.59 | 25.9 |
| 50 | 2.59 | 129.5 |
このように、ノード数が増えると定額費が線形に上昇します。DevOpsエンジニアは、必要なメトリクス収集能力を前提に、最適なノード数を見極める必要があります。
AMPとKubecostの連携によるコスト可視化
AMPコストだけではなく、クラスターコストも含めて全体像を把握するには、Kubecostとの連携が有効です。これにより、メトリクス収集コストとクラスター運用コストを分離して分析できます。
統合アプローチの利点
KubecostとAMPを統合することで、以下のようなメリットがあります。
- 個別のコスト項目の明確化:AMPのメトリクス収集費とクラスターコストを分けて比較可能
- 予算の最適配分:メトリクス収集の必要性と課金の関係を見える化
実装手順と注意点
KubecostとAMPの連携は、以下のステップで実施できます。
- Kubecostをクラスターにインストールし、AMPのメトリクス収集設定を反映させます。
- IngestionRateやストレージ利用量など、AMPコストに関連するデータをKubecostに統合します。
注意点:AMPとクラスターのコストは分離して管理しやすくすることを目的とするため、明確なメトリクスの区分が重要です。
まとめ
本記事では、2026年最新料金体系に基づいたAMPコスト計算方法を解説しました。以下に要点をまとめます。
- インジェスト費用はサンプル数に比例し、0.015 USD/1M samplesで計算されます
- ストレージ利用料はデータ保持期間と量により変動します
- CloudWatchのIngestionRateメトリクスを活用することで、収集量を可視化できます
- ノード単位コスト(2.59 USD/月)に基づき、クラスター規模の最適設計が可能となります
- Kubecostとの連携で、AMPコストとクラスターコストを分離して分析できます
AWSコンソールで自身の使用量を確認し、最適なメトリクス収集設定を行ってください。