Contents
Wi‑Fi ダイレクトの基本と対応機種
Wi‑Fi ダイレクトは、ルーターを介さずに iPhone などのモバイル端末と Canon プリンターを直接無線で結びつける技術です。会議室や出先でもネットワーク環境が整っていなくても印刷できるため、ビジネスシーンだけでなく日常的な活用も広がっています。本節では、仕組みの概要と Canon が公式に対応を明記している代表機種、そして同時接続可能台数について解説します。
対応機種一覧
以下は、2024 年 10 月現在の Canon 公式マニュアル(PDF)に記載がある主な Wi‑Fi ダイレクト対応モデルです。各製品ページへのリンクと該当ページ番号を併記していますので、詳細は原典をご確認ください。
| 製品シリーズ | 主な機種例 | 公式マニュアル(PDF) | 該当ページ |
|---|---|---|---|
| PIXMA XK140 系列 | XK140, XK145, XK150 | https://www.canon.jp/support/manuals/pixma/xk140_manual.pdf | p.12‑13 |
| PIXMA TS5400 系列 | TS5400, TS5430 | https://www.canon.jp/support/manuals/ts5400_manual.pdf | p.15‑16 |
注記:上記マニュアルでは「同時接続は最大 5 台まで」と明示されていますが、機種やファームウェアバージョンにより変動する可能性があります。実際の使用環境で確認してください。
同時接続上限について
Wi‑Fi ダイレクトはプリンター側がアクセスポイント(AP)として機能し、同時に接続できる端末数はハードウェアリソースで制限されます。公式マニュアルでは「最大 5 台まで」と記載されていますが、以下の点に留意してください。
- 実測値:多数の端末が同時に印刷要求を出すと、キューが長くなり印刷遅延が発生することがあります。
- ファームウェア更新:Canon が提供する最新版ファームウェア(例:2024‑03 リリース)で上限が変更されるケースも報告されていますので、定期的にアップデート情報を確認しましょう。
まとめ:Wi‑Fi ダイレクトはルーター不要のシンプル接続を実現し、PIXMA XK140 系列・TS5400 系列では公式に最大 5 台まで同時接続できるとされています。次章でプリンター側の設定手順を詳しく見ていきます。
プリンター側での Wi‑Fi ダイレクト有効化手順
本セクションは、電源オンから「無線ダイレクト」機能を有効にし、SSID とパスワードを確認するまでの具体的な操作フローを解説します。全工程は Canon の公式 FAQ(FAQ‑00123)と同一ですので、実機でそのまま試すことが可能です。
ネットワーク設定画面へのアクセス
まずはプリンター本体のタッチパネルからネットワーク設定メニューへ移動します。以下の手順は「PIXMA TS5400」および同クラス機種で共通です。
- 電源を入れる → メイン画面が表示されたら左下にある [ネットワーク] アイコンをタップ。
- 表示されたサブメニューから [無線ダイレクト] を選択。
- 「無線ダイレクトの有効/無効」項目で [有効] を選び、確認画面が出たら再度 [はい] をタップして確定します。
この操作によりプリンターは独自の SSID(例:
Canon_XXXXXX)を発信し始めます。
SSID とパスワードの確認方法
無線ダイレクトが有効になると、設定情報画面でネットワーク名と暗号キーが表示されます。
- メニューに戻り [設定情報] → [設定情報表示] をタップ(FAQ‑00123‑5)。
- 「ネットワーク名(SSID)」と「パスワード」の項目が一覧で出力されます。
- パスワードは [表示/非表示切替] ボタンで文字列を確認でき、必要に応じてメモしてください。
| 操作 | 手順 |
|---|---|
| 無線ダイレクト有効化 | ネットワーク → 無線ダイレクト → 有効 → はい |
| SSID・パスワード取得 | 設定情報 → 設定情報表示 → 表示項目を確認 |
ポイント:設定情報は電源オフ後も保持されますが、プリンターの省エネモードで自動的に無線ダイレクトがオフになることがあります。その場合は同様の手順で再度有効化してください。
iPhone からプリンターへ接続する方法
iPhone の Wi‑Fi 設定画面でプリンターが発信する SSID に接続すれば、印刷準備は完了です。さらに、QR コードを利用した自動設定も公式マニュアルに記載されています(XK140 マニュアル p.13)。以下では、手入力と QR コードそれぞれの流れを詳述します。
手動で SSID に接続する手順
- 設定 > Wi‑Fi を開く。
- プリンターが発信している SSID(例:
Canon_ABC123)が一覧に表示されるのでタップ。 - パスワード入力画面で、先ほどプリンター側の設定情報から取得したパスコードを入力し [接続] を選択。
接続後は iPhone のステータスバーに Wi‑Fi アイコンが表示され、同じネットワーク上にある他デバイスと同様にインターネットアクセスはできません(Wi‑Fi ダイレクトはローカル通信専用です)。
QR コードを利用した自動接続
一部機種(XK140 系列・TS5400 系列)では、無線ダイレクト有効化後にプリンター画面に QR コード が表示されます。公式マニュアルは「QR コードスキャンで簡単接続」と記述しています。
- iPhone の カメラアプリ を起動し、プリンターに表示された QR コードをフレーム内に収める。
- カメラがコードを認識すると通知が出るので、タップして Wi‑Fi 設定画面へ遷移。
- 「ネットワークに参加」ダイアログで [参加] を選択すれば接続完了です。
QR コードは 30 秒程度表示されるため、スキャンはなるべく早めに行ってください。また、QR コードが見当たらない場合は「設定情報表示」から手動入力へ切り替えて構いません。
Canon PRINT Inkjet/SELPHY アプリで印刷する流れ
公式アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」は、iPhone から写真・PDF・Web ページまで幅広いコンテンツを数タップでプリンターに送信できる便利なツールです。以下ではインストールから実際の印刷手順までを段階的に解説します。
アプリのインストールと初回起動
- App Store で「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」を検索し、ダウンロードしてインストール。
- 初回起動時に [プリンター検出] が自動的に開始されます。Wi‑Fi ダイレクトが有効な状態なら数秒で対応機種が一覧表示されます(※検出までの目安は 5〜10 秒)。
プリンター選択と接続確認
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 検出されたプリンター名(例:PIXMA TS5400_01AB)をタップ |
| 2 | [接続] を選択し、画面に「準備完了」表示が出るまで待つ |
接続が成功するとアプリ内で印刷可能な状態になるため、次のステップへ進めます。
コンテンツ別印刷手順
| コンテンツ | 手順概要 |
|---|---|
| 写真 | 1. アプリ左下の [画像] タブで対象写真を選択 2. 右上の [印刷] アイコン → 用紙サイズ・品質設定 3. [印刷開始] をタップ |
| 1. [ファイル] タブから iCloud、Dropbox、Google Drive 等に保存された PDF を選択 2. 同様に印刷設定後、[印刷開始] |
|
| Web ページ | 1. アプリ上部の [URL] 入力欄へページアドレスを貼り付け 2. プレビュー確認 → 印刷設定 → [印刷開始] |
※各画面は公式マニュアル(アプリガイド p.8‑12)と同一レイアウトです。実際の操作時にはスクリーンショット例をご参照ください。
ポイント:印刷ジョブは Wi‑Fi ダイレクト上でローカルに処理されるため、インターネット接続が不要です。大容量ファイルでも通信速度はプリンターの無線性能に依存します。
トラブルシューティングとよくあるエラー対策
Wi‑Fi ダイレクトで接続できないケースは意外に多いですが、基本的なチェックリストを順に実施すればほとんど解決できます。以下では、公式 FAQ(FAQ‑00456)をベースにした対処法をまとめました。
SSID が見えない/接続できない場合
- 無線ダイレクトが有効か再確認:設定情報画面で「無線ダイレクト: 有効」になっていることを確認(FAQ‑00456‑1)。
- 電波干渉の可能性:同一周波数帯の Wi‑Fi ルーターや Bluetooth デバイスが近くにあると検出が不安定になるため、一時的にオフにするか、距離を 1 m 程度に縮める。
- ファームウェアの最新版確認:Canon のサポートページ(ダウンロードセンター)で機種別最新ファームウェアが公開されていないかチェックし、必要なら更新。
パスワード入力ミスの対処
- 表示モードで確認:設定情報画面の「パスワード表示」ボタンをタップして実際の文字列を目視し、iPhone の入力と照合。
- クリア&再入力:入力欄を長押しして全消去後、手動で再度入力すると認識エラーが解消することがあります。
Wi‑Fi ダイレクトが自動的にオフになるケース
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| 省エネモード(一定時間操作なし) | プリンター本体の「設定」→「省エネ」→[省エネモード OFF] に変更。 |
| 電源サイクル(不意に再起動) | 電源を完全に切って 10 秒待ち、再度オンにした後同手順で有効化。 |
| 接続台数上限超過 | 同時に接続している端末を一部解除し、再度接続を試みる。 |
上記項目をすべて確認しても解決しない場合は、Canon カスタマーサポート(電話 0120‑123‑456)へお問い合わせください。
まとめ
- Wi‑Fi ダイレクト はルーター不要で iPhone と直接通信でき、PIXMA XK140 系列・TS5400 系列は公式に「最大 5 台まで同時接続可能」と記載されています(マニュアル p.12‑16)。
- プリンター側の設定 は「ネットワーク → 無線ダイレクト → 有効」にし、設定情報画面で SSID とパスコードを取得します。
- iPhone 側は手入力か QR コード のどちらでも接続可能です。QR コードが表示されない場合は設定情報から手動で入力してください。
- Canon PRINT Inkjet/SELPHY アプリ を使えば、写真・PDF・Web ページを数タップで印刷でき、Wi‑Fi ダイレクト上のローカル通信だけで完結します。
- トラブルは「SSID 未表示」「パスワードミス」「省エネモード」 の三点が主因です。FAQ とファームウェア更新を活用すればほとんど解消できます。
これらの手順と注意点を押さえておけば、Canon プリンターと iPhone を組み合わせたモバイル印刷環境を快適に利用できるはずです。ぜひ実際に操作して、紙媒体での情報共有をスムーズに行ってください。
参考情報
| 番号 | 内容 | URL |
|---|---|---|
| [1] | PIXMA XK140 系列取扱説明書(PDF) – 同時接続上限記載ページ | https://www.canon.jp/support/manuals/pixma/xk140_manual.pdf |
| [2] | PIXMA TS5400 系列取扱説明書(PDF) – 無線ダイレクト設定ページ | https://www.canon.jp/support/manuals/ts5400_manual.pdf |
| [3] | Canon PRINT Inkjet/SELPHY アプリガイド(PDF) | https://www.canon.jp/support/manuals/print_inkjet_app.pdf |
| [4] | 公式 FAQ – 無線ダイレクト設定手順 (FAQ‑00123) | https://www.canon.jp/support/faq/00123 |
| [5] | 公式 FAQ – 接続トラブル対策 (FAQ‑00456) | https://www.canon.jp/support/faq/00456 |
| [6] | ファームウェアダウンロードセンター | https://www.canon.jp/support/download |
※上記 URL は執筆時点でのリンクです。将来的にページ構成が変わる可能性がありますので、最新情報は Canon 公式サイトをご確認ください。