Contents
基本機能と連携前提条件
freee 人事労務が提供する主なモジュール
| モジュール | 主な機能 |
|---|---|
| 給与計算 | 月次・年次の給与明細作成、賞与計算、源泉徴収税自動算出 |
| 勤怠管理 | タイムカード・リモート打刻データの集約、シフト管理 |
| 社会保険手続き | 健康保険・厚生年金の加入/脱退届作成、電子申請対応 |
これらはすべてクラウド上でリアルタイムに更新され、freee 会計への自動仕訳連携が可能です。
アカウント作成と権限設定のポイント
- 別アカウント取得
-
freee 人事労務と freee 会計はそれぞれ独立したサブスクリプションです。管理者画面の「組織追加」→「人事労務」を選択すると、同一メールドメインでも別アカウントを作成できます。
-
ロール付与
-
「給与取引連携」を有効にするには、オーナーまたは 給与担当者 ロールが必要です(公式ヘルプ[^1])。権限が不足すると「認証失敗」エラーが返ります。
-
API トークンの発行
- 2026 年に追加された API オプションを利用する場合は、
設定 > 開発者用 APIからトークンを取得し、外部システムと連携させます(リリースノート[^2])。
プラン別の機能可否(記号の意味)
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| ◯ | 標準で利用可能 |
| × | 別途オプション購入または上位プランへのアップグレードが必要 |
| プラン名 | 主な機能 | 給与取引連携可否 |
|---|---|---|
| ベーシック | 基本的な給与計算・勤怠管理 | ×(オプション購入) |
| スタンダード | 勤怠+給与計算、社会保険自動作成 | ◯ |
| プレミアム | すべての機能 + API 連携オプション | ◯ |
注:本表は2024年10月時点の公式プラン情報に基づきます(公式プランページ[^3])。
給与取引連携の概要と最新 UI/API 情報
給与取引連携とは
給与取引連携は、確定した 給与明細 を freee 会計へ自動で支出仕訳として登録する機能です。主に以下の項目が対象となります。
- 給与支払額
- 源泉徴収税額
- 社会保険料(会社負担・従業員負担)
設定手順は「給与明細確定 → 連携スイッチON → 勘定科目マッピング → 同期実行」の4ステップです。公式ヘルプ記事[^1] に詳細が掲載されています。
2025 年 UI 改善:自動仕訳テンプレートの導入
2025 年4月リリースの「自動仕訳テンプレート」では、給与項目ごとに標準科目をプリセットできるようになりました(リリースノート[^2])。主な機能は次の通りです。
- テンプレート選択:例)「基本給 → 支払給与」「残業手当 → 時間外手当」
- カスタマイズ:部門・プロジェクト別に科目コードを上書き可能
設定画面は 設定 > 自動仕訳テンプレート からアクセスできます。
2026 年 API 連携オプションと UI 再編成
2026 年1月に実装された API オプションは、外部システム(勤怠端末や給与データ提供サービス)との双方向連携を実現します。変更点は以下の通りです。
| 変更項目 | 内容 |
|---|---|
| メニュー構成 | 従来の「設定 > 給与取引連携」から 左側メニュー → API 連携 に統合し、画面遷移が1クリックに短縮。 |
| 認証方式 | トークン入力とテスト接続ボタンを同一モーダルウィンドウで完結。 |
| スイッチ位置 | 「給与取引連携」トグルは「自動仕訳テンプレート」セクション下部に移動。(スクリーンショットは公式ヘルプ画像参照) |
これらの情報は、freee の 2026 年リリースノート[^2] と公式ヘルプ記事[^1] に記載されています。
実務者向け設定手順(ステップ①〜⑤)
各ステップはチェックリスト形式で提示し、設定ミスを防止します。すべての操作は管理者権限(オーナーまたは給与担当者)で行ってください。
1️⃣ 給与計算モジュールの有効化
給与取引連携は「給与計算」モジュールがオンになっていることが前提です。
- 手順
1. 人事労務画面左上の 設定 → 機能管理 を開く。
2. 「給与計算」のスイッチを ON にし、保存ボタンをクリック。
- 確認ポイント:有効化後にメインメニューに「給与」タブが表示されること。
2️⃣ 給与明細の確定
確定したデータのみが会計側へ自動送信されます。
- 手順
1. 給与 → 支給一覧 で対象月を選択。
2. 従業員ごとの金額・控除項目を確認し、右上の 確定 ボタンを押す。
- 確認ポイント:確定後は編集ロックがかかり、「給与取引連携」画面へ遷移できる状態になる。
3️⃣ 給与取引連携スイッチの ON
この操作で初めて会計側への自動仕訳が有効化されます。
- 手順
1. 左メニュー 設定 → 給与取引連携 を選択。
2. 「給与データを会計に連携」トグルを ON にする。
3. 必要に応じて「自動仕訳テンプレート」を適用(カスタマイズ可)。
- 確認ポイント:画面下部に「設定が保存されました」の通知が表示される。
4️⃣ 勘定科目マッピングの設定
正しい科目紐付けが、正確な仕訳を保証します。
- 手順
1. 同じく 給与取引連携 画面で 勘定科目マッピング ボタンをクリック。
2. 「基本給」「残業手当」「社会保険料」それぞれに対応する会計科目(例:支払給与、福利厚生費)を選択。
3. 部門別に異なる科目が必要な場合は 部門マッピング タブで追加設定。
- 確認ポイント:未選択項目が残っていると保存できないエラーメッセージが表示されます。
5️⃣ データ同期実行と結果検証
最終ステップでは、給与データが会計へ正しく反映されたかを確認します。
- 手順
1. 給与取引連携 画面右上の 今すぐ同期 ボタンをクリック。
2. 同期完了後、freee 会計にログインし 取引一覧 > 支出取引 を表示。
3. 該当月の給与仕訳が自動登録されていること(科目・金額・部門)を確認。
- エラーハンドリング:同期中にエラーが発生した場合は画面下部に「エラーログ」へのリンクが表示されます。ログ内容に従い、未設定の科目やトークン期限切れ等を修正してください。
勤怠・社会保険料の自動反映とエラー対策
勤怠情報の給与計算への自動連携
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1. 機能有効化 | 設定 > 機能管理 で 勤怠管理 を ON |
| 2. 従業員設定 | 勤務形態・時給を個別に登録 |
| 3. データ反映 | 月次締め時に 勤怠データを給与へ反映 ボタンをクリック → 時間外手当等が自動計算され、給与明細に組み込まれる |
社会保険料の仕訳マッピング
- 科目例
社会保険料(会社負担)→福利厚生費-
社会保険料(従業員負担)→法定福利費 -
設定手順
- 給与計算画面で「保険料コード」列を有効化。
- 各保険種別に対応するコード(例:健康保険=01、厚生年金=02)を入力。
給与取引連携の 勘定科目マッピング に自動割り当て設定を追加。
主なエラーメッセージと対処法
| エラーコード | 表示メッセージ | 主な原因 | 推奨対策 |
|---|---|---|---|
| AUTH_FAIL | 「認証に失敗しました。再度ログインしてください。」 | API トークン期限切れ・権限不足 | 管理者画面で新トークンを発行し、設定 > API 連携 に再入力 |
| MAPPING_MISS | 「科目マッピングが未設定です。」 | 勘定科目の選択漏れ | 給与取引連携 → 勘定科目マッピング で全項目を設定 |
| DUPLICATE_TXN | 「同一月の給与データが既に同期されています。」 | 前回同期が残存し再実行した場合 | 設定 > エラーログ の「重複除外」チェックボックスをオンにして再同期 |
エラー発生時は必ず 設定 > エラーログ で詳細を確認し、上記表の対策を順に実施してください。
連携完了後の活用例と効果測定
レポート活用シーン
- 月次支出レポート:会計側の
レポート > 支払で「給与費用」フィルタを適用し、当月の総人件費を即時把握。 - 部門別コスト集計:マッピング時に設定した部門コードを基に、会計側で
部門別損益計算書を作成すれば、部署ごとの人件費比率が可視化できる。
これらのレポートは PDF 出力や自動メール配信と組み合わせて、経営層への定例報告に活用できます。
導入効果(参考事例)
| 企業規模 | 課題(導入前) | 効果(導入後) |
|---|---|---|
| 従業員30名・製造業 | 給与計算に手作業4h/月、仕訳ミス平均3件/月 | 工数70%削減(1.2h/月)、仕訳ミス0件 |
| 従業員80名・ITベンチャー | 勤怠データ手入力が週5回、部門コスト把握に1週間要した | 勤怠自動反映で作業85%削減、部門レポート作成30分/月 |
上記は freee パートナーが公表している 2026 年版ケーススタディを元にしています(パートナーページ[^4])。
セキュリティ・権限管理ベストプラクティス
- 最小権限の原則:給与データ閲覧が必要なユーザーだけに「給与担当者」ロールを付与。
- トークン定期更新:API トークンは 90 日ごとに自動失効設定し、管理画面で再発行する。
- 二要素認証(2FA):全アカウントで必須化し、不正ログインリスクを低減。
- 監査ログ活用:
設定 > 監査ログからアクセス履歴を月次レビューし、異常があれば速やかに権限見直し。
次のアクションチェックリスト
- [ ] 給与計算モジュールを有効化(ステップ①)
- [ ] 給与明細を確定(ステップ②)
- [ ] 給与取引連携スイッチON(ステップ③)
- [ ] 勘定科目マッピングを完了(ステップ④)
- [ ] データ同期実行と結果確認(ステップ⑤)
- [ ] 月次レポートで数値をチェックし、工数削減率・ミス低減率を社内共有
上記項目がすべて完了すれば、freee 人事労務と会計の連携は本格稼働状態です。以降は定期的なレポート確認と権限レビューで、継続的に運用品質を保ちましょう。
参考リンク・出典
[^1]: freee ヘルプセンター「給与取引連携」公式ページ(2026/05 更新)
https://support.freee.co.jp/hc/ja/articles/360029104212
[^2]: freee リリースノート 2025‑04, 2026‑01 「自動仕訳テンプレート」「API 連携オプション」
https://developer.freee.co.jp/release-notes/
[^3]: freee プラン比較ページ(2024/10 最新)
https://www.freee.co.jp/plans/
[^4]: freee パートナーページ「導入事例」2026 年版 PDF
https://partner.freee.co.jp/casestudies/