Contents
1️⃣ 前提条件と環境準備
| 項目 | 必要な内容 | 補足 |
|---|---|---|
| AWS アカウント | 有効かつ MFA が有効化されたルートユーザーまたは IAM ユーザー | 組織内アカウントでも、Kiro 用に個別のサブスクリプションを有効化する必要があります |
| IAM 権限 | Kiro が利用する AWS サービス(CodeCommit・S3・Lambda 等)への最小権限 | 後述の「カスタムポリシー例」を参照してください |
| ブラウザ | Chrome 最新安定版 または Edge 最新安定版 ※2026‑04 時点での推奨最低バージョンは Chrome 124 / Edge 125 ですが、将来リリースされる UI 改修に合わせて随時更新してください |
古いブラウザではレイアウト崩れや認証ポップアップが正しく表示されないことがあります |
| VS Code | バージョン 1.89 以降(拡張機能の依存関係) | 推奨は公式サイトから入手できる「Stable」リリース |
1‑1️⃣ IAM カスタムポリシー例(2026‑04 時点で確認済み)
|
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 |
{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Effect": "Allow", "Action": [ "codecommit:*", "s3:ListBucket", "s3:GetObject", "s3:PutObject", "lambda:InvokeFunction" ], "Resource": "*" }, { "Effect": "Allow", "Action": [ "kiro:CreateWorkspace", "kiro:StartSession", "kiro:ReadProject" ], "Resource": "*" } ] } |
- ポイント
kiro:*系アクションは公式ドキュメント([AWS Kiro API Reference])に掲載されています。実装前に必ず最新のリファレンスで確認してください。- 必要最小限の権限を付与し、不要なサービスへのアクセスは除外します。
※注意:
kiro:*が利用できない場合は、代わりに AWS 管理ポリシーAmazonS3FullAccessやAWSCodeCommitPowerUserを組み合わせて使用してください。
2️⃣ AWS コンソールで Kiro にサインアップ
- コンソール検索バーに「Kiro」と入力し、表示された Kiro AI IDE をクリック
- 初回アクセス時は「Sign Up」ボタンが目立つ青色で表示されるので実行
-
利用プランと認証方式を選択
-
利用プラン:
Free Tier(無料)またはPro(有料) -
認証方式:
IAM Identity Center (SSO)を推奨(手動 IAM ユーザー作成よりミスが減ります) -
リージョンはデフォルト
us-east-1ですが、プロジェクトのデータ保管先に合わせて変更可能です
まとめ:上記操作だけで Kiro の管理コンソールが有効化され、次の SSO 連携設定へ進めます。
3️⃣ IAM Identity Center と Kiro の連携設定
3‑1️⃣ ユーザー作成とアプリ割り当て
| 手順 | 操作内容 |
|---|---|
| 1 | IAM Identity Center → 「ユーザー」 → 「ユーザーの追加」 |
| 2 | 必要項目(メール、表示名、所属グループ)を入力し保存 |
| 3 | 左メニュー アプリケーション → 「Kiro AI IDE」 → 「ユーザーの割り当て」から作成したユーザーを選択 |
| 4 | 属性マッピングで email と displayName が自動的に Kiro 側へ渡されることを確認 |
3‑2️⃣ Kiro 側 SSO 設定(3クリック完了)
- Kiro コンソール → 設定 → SSO 設定 → 「IAM Identity Center を使用」ボタン
- 表示されたユーザー一覧から対象者を選択し
Next→確認→保存
ポイント:AWS が提供するテンプレートベース UI により、IdP メタデータの手動入力は不要です。
4️⃣ VS Code 拡張機能のインストールと SSO 認証
- 拡張マーケットプレイスで「Kiro AI IDE」を検索し Install
- インストール完了後、ステータスバーに
Kiro: Signed Outが表示されたら AWS にサインイン ボタンをクリック -
デフォルトブラウザが自動で SSO 認証ページを開くので、IAM Identity Center で使用しているアカウントを選択し「アクセス許可」を承認
-
トークン有効期限は 12 時間(デフォルト)。期限切れ時は同様の手順で再認証できます。
まとめ:拡張機能が認証に成功すれば、VS Code 内から Kiro のプロジェクト管理・AI 補助機能をシームレスに利用可能です。
5️⃣ 初回起動時のワークスペース設定と日本語ローカライズ
5‑1️⃣ Spec‑Driven Development(SpecDD)テンプレート
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | Create New Workspace → テンプレート一覧表示 |
| 2 | Node.js (SpecDD)、Python (SpecDD) 等から言語を選択 |
| 3 | 「Enable SpecDD」チェックボックスをオンにし Next |
| 4 | 必要なら AutoPilot Mode(デフォルト OFF)も設定 |
- 設定後、プロジェクトの
Explorerに自動生成されたspec.yamlが作成されます。
5‑2️⃣ AutoPilot モード
- 初期は OFF を推奨。試す場合は
Settings → Extensions → Kiro AI IDE → AutoPilotで有効化し、提案レベル(Low / Medium / High)を選択します。
5‑3️⃣ 日本語表示の有効化
- コマンドパレット (
Ctrl+Shift+P) → Kiro: Change Language -
ja-JPを選択し VS Code を再起動 -
UI・エラーメッセージが日本語に切り替わります。公式ドキュメントでもローカライズ手順が掲載されているため、最新情報は AWS Docs の「Kiro Internationalization」ページをご確認ください。
6️⃣ 料金プランとコスト比較
| 項目 | Free Tier(無料) | Pro(有料) |
|---|---|---|
| 月額費用 | $0 (利用制限あり) | $49 / ユーザー・月 |
| 同時ワークスペース数 | 最大 2 個 | 無制限 |
| AI 補助トークン(ChatGPT‑4 相当) | 月間 10,000 トークンまで | 月間 200,000 トークン(超過分は従量課金 $0.002/1k tokens) |
| S3 ストレージ上限 | 5 GB | 無制限(使用量に応じて S3 標準料金が適用) |
| サポート | Community Forum のみ | ビジネスプラン向けメール/チャットサポート(24 h SLA) |
費用シミュレーション例
- 5 名の開発者が Pro を利用し、月間 150,000 トークンを消費した場合
→ 基本料金 $49 × 5 = $245
→ 超過分なし(上限内)ので合計は $245/月
※価格は 2026‑04 時点の情報です。最新プランは AWS の公式ページ「Kiro Pricing」から随時確認してください。
7️⃣ トラブルシューティング
| 症状 | 主な原因 | 推奨対処 |
|---|---|---|
| SSO 認証失敗(Invalid client token) | ブラウザに残っている古い Cookie/トークン | Chrome の「閲覧履歴データ削除」で Cookie とサイトデータ を全てクリア → VS Code で Kiro: Sign Out 後、再度サインイン |
| リージョン不一致エラー | VS Code 設定と Kiro コンソールのリージョンが異なる | settings.json に "kiro.region": "ap-northeast-1" を追記し、Kiro コンソール右上のリージョンと合わせる |
| 拡張機能が表示されない | ネットワーク遅延やキャッシュ問題 | コマンドパレットで Developer: Reload Window → 拡張ビューで「Enabled」か確認。解決しなければ ~/.vscode/extensions/kiro.ai-ide-* を削除して再インストール |
| SpecDD が機能しない | プロジェクト作成時に「Enable SpecDD」を未選択、または古い拡張バージョン | 拡張を最新版に更新し、ワークスペース設定画面で再度有効化 |
共通のポイント:問題が解決しない場合は AWS サポート(Pro ユーザー)か公式フォーラムでエラーログと環境情報(OS・ブラウザ・VS Code バージョン)を添えて問い合わせましょう。
✅ まとめ
- 必須要件:MFA が有効な AWS アカウント、最小権限の IAM ポリシー、最新ブラウザ、VS Code(1.89+)
- セットアップフロー:コンソールで Kiro にサインアップ → IAM Identity Center で SSO 設定 → VS Code 拡張をインストールし認証 → ワークスペースと日本語化を構成
- コスト感覚:Free Tier は小規模・学習用途に最適、Pro はチーム開発や大量トークン使用時の標準プラン
- 障害対応は「ブラウザキャッシュクリア」「リージョン統一」「拡張再ロード」の 3 歩で多く解決できます
この手順に沿って設定すれば、AWS コンソールと IAM Identity Center を活用した Kiro AI IDE の導入がスムーズに完了し、日本語環境でも快適に開発を進められます。
本ガイドは 2026‑04 更新版です。機能追加や料金改定が行われた場合は、必ず公式ドキュメントとリリースノートをご確認ください。