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2026年版 Grafana Cloud の料金プラン概要
プラン詳細(H3)
| プラン | 月額費用* | メトリクス上限 | ログ保持容量・期間 | トレース上限 | 主な機能 |
|---|---|---|---|---|---|
| Free | ¥0 | 10 M ポイント/日 | 50 GB(7 日) | 1 GB(30 日) | ダッシュボード無制限、基本アラート、Community サポート |
| Pro | 約¥4,000〜† | 100 M ポイント/日 | 200 GB(30 日) | 10 GB(30 日) | 高度アラート、Marketplace + API、Business‑Hours メールサポート |
| Enterprise | 要問合せ(例: ¥150,000/CPU) | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 専任エンジニア 24 h、SLA 99.95%、カスタム機能 |
* 料金は公式ページの「Pro」プランが月額 $30(約 ¥4,500)と記載されているものを、2026 年 3 月時点の為替レートで概算したものです。
† 価格は最低構成の見積もりで、追加機能や保持期間延長に応じた従量課金が別途発生します。
価格根拠と為替リスク(H3)
- 公式情報:Grafana の料金ページ【1】に掲載されている USD 表記をベースに、2026 年 3 月の平均レート 1 USD=150 JPY を適用しています。実際の請求は決済時点の為替レートで換算されるため、円建てコストは変動リスクがあります。
- 対策例:長期契約(年払い)を選択すると、Grafana 側が固定為替レートで見積もりを提示するケースがあるため、予算のブレを抑制できます【2】。
コストシミュレーション例(H3)
前提条件は「メトリクス 300 M ポイント/月、ログ 30 GB/月、トレース 5 GB/月」です。
| プラン | 基本料金 | メトリクス超過費用 | ログ・トレース超過費用 | 合計(月額) |
|---|---|---|---|---|
| Free | ¥0 | 超過分 300 M‑10 M → $30/百万 pt ≈ ¥4,500 | なし(上限内) | ¥4,500 |
| Pro | ¥4,000 | 超過分 200 M → $20/10 k pt ≈ ¥300 | なし | ¥4,300 |
| Enterprise* | 要問合せ (例: ¥150,000) | 無制限 | 無制限 | ¥150,000+ |
*Enterprise は見積ベースで示しています。実際の金額は CPU 数・サポートレベルに依存します。
主要競合との料金・機能比較
各社料金概況(H3)
| ベンダー | 無料枠 | 従量課金単価 (USD) | 主な課金対象 |
|---|---|---|---|
| Datadog | 5 台、メトリクス 1,000 pt/秒、ログ 5 GB/月 | ホスト $15/台月、メトリクス $0.30/10 k pt、ログ $0.12/GB、APM $1.00/百万スパン【3】 | ホスト数・データ量 |
| New Relic | 100 k イベント/月、ログ 100 GB/月 | インフラ $0.30/ホスト/時、ログ $0.25/GB、トレース $0.90/百万スパン【4】 | 時間単位のインフラ使用 |
| Grafana Cloud(本記事) | 上表参照 | メトリクス $0.10/百万 pt、ログ $0.25/GB、トレース $0.15/GB(超過時)【1】 | データ保持量 |
比較表(H3)
| 項目 | Grafana Cloud Free | Grafana Cloud Pro | Grafana Enterprise (概算) | Datadog | New Relic |
|---|---|---|---|---|---|
| 月額基本料金 | ¥0 | ¥4,000〜 | 要問合せ(例: ¥150,000/CPU) | $15/台 ≈ ¥2,250 | 無料枠あり |
| メトリクス上限 | 10 M pt/日 | 100 M pt/日 | 無制限 | 従量課金 | 従量課金 |
| ログ保持容量 | 50 GB (7 日) | 200 GB (30 日) | 無制限 | 従量課金 | 従量課金 |
| トレース上限 | 1 GB (30 日) | 10 GB (30 日) | 無制限 | $1.00/百万スパン | $0.90/百万スパン |
| SLA | 99.5%(ステータス) | 99.9%(メール) | 99.95%(専任) | 99.9%(有償) | 99.9%(有償) |
| サポート | Community | Business Hours Email | 24 h Dedicated Engineer | Premium (有償) | Standard/Enterprise (有償) |
結論とコストインパクト(H3)
同等の使用量で比較すると、Grafana Cloud Pro が最も低コスト になるケースが多いです。Datadog はホスト単位の固定費が高く、New Relic は時間課金が支配的なため、月額 ¥20,000〜¥30,000 を超えることがあります。一方 Enterprise プランはカスタム見積もりになるものの、無制限利用と高度サポートを必要とする大規模組織向けです。
割引オプションと価格改定ポイント
年契約・ボリュームディスカウント(H3)
| 割引種別 | 条件 | 割引率・単価変化 |
|---|---|---|
| 年払い割引 | 12 カ月一括前払 | 基本料金 10 % オフ(例:Pro ¥4,000 → 年¥43,200)【2】 |
| ストレージボリュームディスカウント | ログ > 500 GB/月 | $0.20/GB → $0.15/GB |
| エンタープライズ長期契約割引 | 5 年以上 | 基本料金 15 % オフ、SLA 強化 |
2026 年度の主な変更点(H3)
- ストレージ超過単価が 10 % 削減(ログ $0.25→$0.22/GB)。
- プラン間の保持期間延長オプションが明文化され、30 → 90 日は月額 ¥1,200 の上乗せで利用可能。
これらの割引は公式見積もり時に適用できるため、導入前に 「年払い」 と 「使用量ベースのディスカウント」 を併用することがコスト最適化の鍵です。
導入時の留意点
データ移行コストと手順(H3)
- エクスポート:既存の Prometheus/Mimir、Loki、Tempo から CSV/JSON または Parquet 形式で S3 バケットへ出力。公式ツールは無料【5】。
- ネットワーク費用:30 GB のログを 1 Gbps 回線で転送すると約 4 分で完了し、帯域料金はプロバイダーの月額固定料に含まれるケースが多い。TB 規模になると別途データ転送料金(例:$0.02/GB)を考慮する必要があります。
- インポート:Grafana Cloud の UI または API でバケット参照設定し、バックエンド側が自動的に取り込みます。
ベンダーロックインリスクの評価(H3)
- オープンスタンダード対応:Prometheus クエリ言語、OpenTelemetry SDK、Grafana JSON ダッシュボードは他社 SaaS でも再利用可能。
- プラグイン依存度:独自プラグインや SaaS 固有の API を多用すると、移行時にコード改修が必要になるリスクがあります。CI/CD パイプラインで「ダッシュボードは JSON 管理」し、プラグインは OSS に限定することでロックインを低減できます。
SLA とサポートレベル比較(H3)
| サービス | 標準 SLA | 有償サポート種別 | 24 h 対応 |
|---|---|---|---|
| Grafana Cloud Free | 99.5% (ステータス) | Community Forum | × |
| Grafana Cloud Pro | 99.9% (メール/チャット) | Business Hours Email | × |
| Grafana Enterprise | 99.95% (電話・専任) | Dedicated Engineer | ○ |
| Datadog | 99.9% | Premium (有償) | ○ |
| New Relic | 99.9% | Standard/Enterprise (有償) | ○ |
実務的な結論:ミッションクリティカルで 24 h サポートが必須の場合は Enterprise または Datadog/New Relic の有償プラン が適しています。中小規模の監視要件なら Pro プランの 99.9% SLA とメールサポート で十分です。
要点まとめ
- Grafana Cloud は Free(¥0)・Pro(≈ ¥4,000/月)・Enterprise(要問合せ)の3段階。Pro がコストパフォーマンス最適解で、追加従量課金は他社と同等かやや低め。
- 為替変動リスク を考慮し、年払い契約や固定レート見積もりを活用すると円建て費用のブレを抑制できる。
- 競合比較 では Datadog のホスト単価・New Relic の時間課金が高く、同条件で総コストは Grafana Cloud の 2〜5 倍になるケースが多い。
- 割引制度 は年払い10 %オフとボリュームディスカウントが明快で、長期利用時の実質単価を大幅に低減できる。
- 導入時 はデータエクスポート/インポート手順とネットワーク費用、プラグイン依存度によるロックインリスクを評価し、JSON 管理や CI/CD による自動化で移行コストを最小化する。
- SLA とサポート は Enterprise が最高レベルだが、Pro の 99.9% SLA とメールサポートでも多くの実務シナリオに耐える。
以上の情報を踏まえて、組織の監視要件・予算感覚に最も合致するプランとベンダーを選択してください。
参考文献
- Grafana 公式料金ページ – https://grafana.com/ja/pricing/ (2026‑03 参照)
- Grafana Enterprise 契約ガイド – https://grafana.com/docs/grafana-cloud/enterprise/discounts/ (2026‑02)
- Datadog Pricing – https://www.datadoghq.com/pricing/ (2026‑01)
- New Relic Pricing – https://newrelic.com/pricing (2026‑01)
- Grafana Cloud Migration Tool – https://grafana.com/docs/grafana-cloud/migration/ (2026‑02)