Contents
1. サンドボックス(無料)プランの概要
1‑1. コア機能(ノーコード/ローコードでエージェントを作成)
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| ビジュアルエディタ | テンプレートやドラッグ&ドロップでチャットボット・RAG パイプラインを構築。コード不要。 |
| 統合済み LLM | OpenAI(GPT‑3.5、GPT‑4)・Anthropic Claude など主要モデルに API キーだけで切替可能。 |
| デプロイ手段 | Web アプリとして即時公開、または埋め込みコードを取得して自サイトへ組み込める。 |
| チーム管理 | オーナー1名のみのシングルユーザー環境。招待機能はなし。 |
ポイント:概念実証(PoC)や小規模テストに最適です。開発コストが 0 円で始められ、インフラ管理も不要です。
1‑2. 利用制限と出典
| 項目 | 無料(サンドボックス)上限 |
|---|---|
| OpenAI メッセージ数 | 200 回/月[^1] |
| 作成可能なアプリ数 | 最大 5 個[^2] |
| カスタムモデル利用 | ×(標準 LLM のみ) |
| チームメンバー招待 | ×(シングルオーナーのみ) |
| 外部観測ツール連携(Opik・Langfuse 等) | × |
| クレジットカード要否 | 不要 |
備考:200 回のメッセージは「月間」の上限です。超過した場合はリクエストが 429 エラーでブロックされます。
2. 有料プラン(Professional・Team・Enterprise)の主な機能と制限
2‑1. メッセージ量の拡張
| プラン | 月間 OpenAI メッセージ上限 |
|---|---|
| Professional | 10,000 回以上(プラン選択により可変)[^3] |
| Team | 30,000 回以上 |
| Enterprise | カスタム上限(SLA に応じて実質無制限) |
理由:大量リクエストが必要な顧客向けに、段階的に拡張されたメッセージ枠を提供します。
2‑2. カスタムモデルと高度 RAG パイプライン
| 機能 | Professional | Team | Enterprise |
|---|---|---|---|
| 独自ファインチューニングモデルの組み込み | ○(OpenAI ファインチューン) | ○(複数カスタムモデル) | ○(オンプレミスモデル含む) |
| マルチステップ RAG(検索 + 再ランキング + フィードバックループ) | ○(シンプル再ランキング) | ○(テンプレート共有可) | ○(エンタープライズ向け最適化) |
具体例:Team プランではベクトル検索+再ランキングフローを複数チームで共有でき、Enterprise では社内データベースにプライベートインデックスを構築可能です。
2‑3. チームコラボレーションとオブザーバビリティ
| 機能 | Professional | Team | Enterprise |
|---|---|---|---|
| ユーザー数(ロール別権限) | 最大 3 名 | 10 名以上 | 無制限 + SSO |
| プロジェクト共有・テンプレートライブラリ | × | ○ | ○ |
| Opik / Langfuse 等の観測ツール連携 | × | ○(標準連携) | ○(カスタム統合) |
ポイント:Team 以上になると、開発・運用チーム全体での共同作業が可能になり、実稼働時のモニタリングも容易です。
2‑4. エンタープライズ向けサポート
| 項目 | Professional | Team | Enterprise |
|---|---|---|---|
| SLA(応答時間) | 標準(24 h) | 12 h | カスタム(4 h 以上) |
| 専任カスタマーサクセスマネージャー | × | ○(限定) | ○(フルタイム) |
| セキュリティ認証・コンプライアンス支援 | 基本 TLS(HTTPS) | ISO/ SOC2 対応 | 完全カスタマイズ、オンプレミスオプションあり |
理由:金融・医療など規制が厳しい業界では、迅速なサポートとコンプライアンス体制が必須です。
3. クラウド版 vs. セルフホスト版:提供形態と料金体系の違い
| 項目 | Dify Cloud(公式マネージド) | Dify Self‑Host(セルフホスト) |
|---|---|---|
| インフラ管理 | 完全マネージド、スケーリング自動化 | ユーザー側でサーバ構築・運用 |
| 初期費用 | 0 円(無料プラン含む) | ライセンス費+インフラコスト(見積もり要)[^4] |
| アップデート | 自動適用 | 手動(リポジトリ更新) |
| カスタムモデルのホスティング | クラウド上でのみ利用可能(OpenAI 等) | 社内 GPU サーバへ独自モデルを配置可 |
| サポート範囲 | Cloud プランに応じた SLA | Enterprise ライセンスに含まれるエンタープライズサポート |
| データ主権 | Dify のデータセンタ(リージョン選択可) | 完全オンプレミスで自社管理可能 |
結論:開発速度と運用コストを最優先する場合は Cloud、データ主権・レイテンシが重要なケースは Self‑Host が適しています。最新の価格情報は公式「Pricing」ページをご確認ください(2024‑09‑30 時点)。
4. ユースケース別に見る「無料でできること」&「有料が必要になるシナリオ」
4‑1. 無料プランで実現可能な典型ユースケース
| ユースケース | 実装例(サンドボックス限定) |
|---|---|
| FAQ ベースのカスタマーサポートチャット | 5 アプリ以内に収まる単一フロー。GPT‑3.5 の月間 200 メッセージでテスト可能。 |
| 小規模社内ナレッジ検索(シンプル RAG) | ドキュメント数 < 500 件をベクトル化し、1 アプリで検索。再ランキングは未使用。 |
| プロトタイプ用タスク自動化ワークフロー | 「メール解析 → 要約 → Slack 通知」の 3 ステップを構築。 |
ポイント:サンドボックスは「機能制限があるが、開発コストゼロで概念実証できる」点が最大の魅力です。
4‑2. 有料プランへの移行が必須になるシナリオ
| シナリオ | 必要となる有料プランの主な特徴 |
|---|---|
| 月間 5,000 件以上の顧客問い合わせを処理 | Professional 以上でメッセージ上限拡張(10k+)とチームコラボが必須。 |
| 複数部門が同一プラットフォームで共同開発 | Team のロールベース権限、テンプレート共有機能が必要。 |
| 高度 RAG(独自ベクトル検索+再ランキング) | Enterprise でカスタムモデル・オンプレミスインデックス、専任サポートが求められる。 |
| 金融系アプリで ISO/ SOC2 準拠が必須 | Enterprise のコンプライアンス支援と 4 h SLA が条件となります。 |
まとめ:無料プランは「試作・小規模運用」まで、メッセージ量やチーム規模が増えると有料プランへの移行が現実的です。
5. アカウント作成手順とプラン別コスト比較表
5‑1. サンドボックスの登録手順(スクリーンショット省略)
- 公式ページへアクセス → https://dify.ai/jp/pricing(2024‑09‑30 アクセス)
- 「Start for free」または「無料で始める」ボタンをクリック。
- メールアドレス・パスワードを入力し、メール認証を完了。
- ワークスペース名(例:MySandbox)を設定して Create Workspace。
- ダッシュボードが表示され、即座に 200 回分メッセージ と 5 アプリ上限 が利用可能。
注意点:クレジットカード情報は不要です。後から「Upgrade」ボタンで有料プランへシームレスに移行できます。
5‑2. プラン別機能・料金比較(2024‑09‑30 時点)
| 項目 | 無料サンドボックス | Professional ¥2,500/ユーザー/月 |
Team ¥6,000/ユーザー/月 |
Enterprise ※個別見積もり |
|---|---|---|---|---|
| 月間 OpenAI メッセージ数 | 200 回 | 10k+(プラン選択可) | 30k+ | カスタム上限(実質無制限) |
| アプリ作成上限 | 5 個 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| カスタムモデル利用 | × | ○(ファインチューン) | ○(複数可) | ○(オンプレミス含む) |
| ユーザー数(ロール別権限) | 1 名 | 最大 3 名 | 10 名以上 | 無制限 + SSO |
| オブザーバビリティ連携 | × | × | ○(Opik・Langfuse 標準) | ○(カスタム統合) |
| 高度 RAG パイプライン | 基本検索のみ | ○(シンプル再ランキング) | ○(マルチステップ) | ○(エンタープライズ最適化) |
| サポートレベル | コミュニティフォーラム | 標準メールサポート(24 h) | 優先メール・チャット(12 h) | 24/7 専任サポート + カスタム SLA |
| セキュリティ認証 | TLS 1.2+ | 基本 TLS | ISO / SOC2 対応 | 完全カスタマイズ、オンプレミスオプション |
**※Enterprise の料金は利用規模・契約期間により変動します。公式サイトの「Contact sales」から見積もりを取得してください。
6. 参考情報(出典一覧)
| 番号 | 出典 | 内容 |
|---|---|---|
| [1] | Dify 公式 Pricing ページ(2024‑09‑30) https://dify.ai/jp/pricing |
無料プランの月間 OpenAI メッセージ上限 200 回 |
| [2] | 同上 | 無料プランで作成可能なアプリ数(最大 5 個) |
| [3] | Dify Professional プラン詳細(2024‑09‑30) https://dify.ai/pricing#professional |
Professional の月間メッセージ上限は「10,000 回以上」※プラン選択により可変 |
| [4] | Dify Self‑Host ライセンシングガイド(2024‑09‑15) https://docs.dify.ai/self-host/license |
セルフホスト版のライセンス費用とインフラコストに関する記載 |
| [5] | Dify 公式ブログ「Introducing Team & Enterprise Plans」(2023‑11‑10) https://dify.ai/blog/team-enterprise-launch |
Team・Enterprise のユーザー数、SLA、カスタムモデル機能の概要 |
最後に
- まずは無料サンドボックスで PoC を実施し、メッセージ消費やチーム規模を把握してください。
- スケールが必要になったら、Professional → Team → Enterprise の順に段階的にアップグレードするのがコスト効率的です。
- 料金・機能は四半期ごとに更新される可能性がありますので、導入前に公式サイトで最新情報を必ず確認してください。
本稿は執筆時点(2024‑10‑01)の公表情報に基づいています。内容の正確性については公式ドキュメントをご参照ください。