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前提条件と環境準備
| 項目 | 必要なスペック・設定 |
|---|---|
| OS | Windows 11 64‑bit、ビルド 22631 以降(2024 年10月更新版) |
| CPU | x86_64、VT‑x/AMD‑V 対応 |
| メモリ | 8 GB 以上(12 GB 推奨) |
| ディスク | 空き容量 20 GB 以上(SSD が望ましい) |
| インターネット接続 | プロキシ環境の場合は HTTPS_PROXY/HTTP_PROXY を事前に設定 |
バージョン確認
- OS:winver→ ダイアログでビルド番号を確認
- PowerShell(管理者):$PSVersionTable.PSVersion
1. WSL2 の有効化
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# 管理者権限の PowerShell で実行 dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart |
再起動後にカーネルを最新化し、デフォルトバージョンを 2 に設定します。
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wsl --update # カーネル取得 wsl --set-default-version 2 # デフォルトを WSL2 に |
2. Ubuntu 22.04 LTS のインストール
Microsoft Store → 「Ubuntu 22.04」 を検索してインストール。初回起動時にユーザー名とパスワードを設定したら、以下でシステムを最新化します。
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# WSL 上の Ubuntu ターミナルで実行 sudo apt update && sudo apt upgrade -y |
Node.js のインストール(WSL2 と Windows 共通)
Node.js は バージョン 22 系以上 が必須です。両環境で同一手順を使うことで冗長さを排除します。
1. nvm (Node Version Manager) の導入
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# Ubuntu(WSL2)側だけで実行すれば OK curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.39.7/install.sh | bash source ~/.bashrc # または新しいシェルを起動 |
2. Node.js 22 系のインストール & デフォルト設定
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nvm install 22 # 最新の 22.x を取得 nvm alias default 22 # 常に 22 系が使用されるように設定 node -v # => v22.x.x と表示されれば成功 |
3. Windows 本体へのインストール(任意)
- 公式インストーラ:https://nodejs.org/ja/download/ から「Windows Installer (64-bit)」をダウンロードし実行。
- winget を使う場合は管理者 PowerShell で:
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winget install --id OpenJS.Nodejs --source winget |
ポイント:WSL2 と Windows 本体の Node バージョンが一致していると、スクリプトやテストコードをどちらでも同じ結果で実行できます。
Docker Desktop の導入要件
| 要素 | 最低・推奨条件 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro/Education/Enterprise (ビルド 22631+) |
| CPU | 64‑bit、VT‑x/AMD‑V 対応 |
| メモリ | 8 GB 推奨(12 GB 以上で快適) |
| ストレージ | SSD 容量 20 GB 以上 |
| 仮想化 | BIOS/UEFI で「Virtualization」有効化済み |
Docker Desktop のインストーラは公式サイトの 「Download for Windows (Intel/AMD)」 から取得し、インストール時に 「Use the WSL 2 based engine」 がオンになっていることを確認してください。
※ Docker Desktop は WSL2 と連携して動作します。WSL2 の有効化が済んでいないとインストールが失敗することがあります。
インストール手段別詳細ガイド
4‑1.WSL2 上で OpenClaw を構築する方法
(a) 必要パッケージのインストール
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# Ubuntu ターミナル(WSL2)で実行 sudo apt install -y git build-essential curl |
(b) ソースコード取得と依存関係インストール
リポジトリ URL は必ず公式情報で確認してください
例:https://github.com/openai/openclaw.git(※2026年時点の実在は未検証)
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mkdir -p ~/openclaw && cd $_ git clone https://github.com/openai/openclaw.git . # 取得できなかったら公式サイトで最新 URL を確認 npm ci # package-lock に基づく確実なインストール |
(c) 初期セットアップ(オンボーディング)
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npx openclaw onboard # 対話式で API キー・プロンプトを入力 openclaw status # 「Running」と表示されれば完了 |
(d) よくあるエラーと対策
| 症状 | 原因 | 解決策 |
|---|---|---|
npm ERR! unsupported engine |
Node が 22 未満 | nvm install 22 && nvm use 22 |
EACCES: permission denied |
npm グローバル権限不足 | sudo chown -R $USER:$GROUP ~/.npm または npm config set prefix "$HOME/.local" |
git: command not found |
git が未インストール | sudo apt install -y git |
4‑2.PowerShell ワンクリックインストーラ(管理者実行)
注意:以下の URL は執筆時点で確認できた例です。公式サイトで最新スクリプト URL を取得してください。
(a) 管理者 PowerShell の起動
- スタートメニュー → 「PowerShell」検索
- 「管理者として実行」 を選択
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# 実行ポリシーが阻止された場合は一時的に緩める Set-ExecutionPolicy -Scope Process -ExecutionPolicy Bypass -Force |
(b) インストールスクリプトの取得と実行
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$scriptUrl = "https://install.openclaw.ai/install.ps1" # ← 必要に応じて公式 URL に差し替え $tempPath = Join-Path $env:TEMP "openclaw_install.ps1" Invoke-WebRequest -Uri $scriptUrl -OutFile $tempPath & $tempPath -AutoYes -NodeVersion 22 |
| オプション | 説明 |
|---|---|
-AutoYes |
全ての確認ダイアログを自動で「Yes」に置き換え、対話なしで完了 |
-NodeVersion 22 |
必要に応じて Node のバージョン指定(省略可) |
(c) エラー時のトラブルシューティング
| エラー | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| ExecutionPolicy が阻止 | デフォルトが Restricted |
上記の Set-ExecutionPolicy -Scope Process -Bypass を再実行 |
| 404 / ダウンロード失敗 | プロキシ・ファイアウォール | Invoke-WebRequest -Proxy http://proxy:8080 … を付加 |
| 権限不足でサービス登録に失敗 | 管理者権限がない | 再度「管理者として実行」し直す |
4‑3.Docker コンテナで手軽に動かす方法
(a) 公式 Docker イメージ取得
イメージ名は公式リポジトリを確認してください(例:
openclaw/openclaw)
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docker pull openclaw/openclaw:latest |
(b) コンテナ起動コマンド(Windows PowerShell 用)
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$dataDir = "$env:USERPROFILE\openclaw-data" docker run -d ` --name openclaw ` -p 8080:8080 ` -v "${dataDir}:/app/data" ` -e OPENCLAW_API_KEY=YOUR_KEY ` --restart unless-stopped ` openclaw/openclaw:latest |
-vの Windows パスは必ず 引用符で囲む(スペースや日本語が入っても安全)。- 永続化フォルダ
$dataDirが自動作成されない場合は事前にmkdir $dataDirしてください。
(c) 初回オンボーディング
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docker exec -it openclaw bash -c "npx openclaw onboard" |
対話式で API キーとプロンプトを入力したら、次のコマンドで稼働確認できます。
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docker exec openclaw openclaw status |
(d) Docker 特有の失敗ケースと対策
| 症状 | 原因 | 解決策 |
|---|---|---|
| ボリュームがマウントされない | パスに空白・日本語が混在 | "${env:USERPROFILE}\openclaw-data" のように 二重引用符 で囲む |
| コンテナから外部 API に接続できない | デフォルト bridge ネットワークの制限 |
--network host(WSL2 環境限定) または HTTPS_PROXY/HTTP_PROXY を環境変数で渡す |
/app/data の書き込み権限がない |
Windows 側フォルダの ACL が不足 | 管理者 PowerShell で icacls "$dataDir" /grant "${env:USERNAME}:(OI)(CI)F" |
インストール後の基本設定と動作確認
1. API キーの安全な保存場所
| 環境 | 保存先例 | 権限設定 |
|---|---|---|
| WSL2 / Linux | ~/.openclaw/config.json |
chmod 600 ~/.openclaw/config.json |
| PowerShell | %ProgramData%\OpenClaw\config.json |
icacls "C:\ProgramData\OpenClaw" /inheritance:r /grant "${env:USERNAME}:(OI)(CI)F" |
| Docker | 環境変数 OPENCLAW_API_KEY またはボリューム内 config.json |
コンテナ起動時に -e OPENCLAW_API_KEY=... を指定 |
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{ "apiKey": "YOUR_OPENAI_API_KEY" } |
2. デフォルトプロンプト・モデルの設定
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openclaw config set prompt "You are a helpful assistant." openclaw config set model "gpt-4o-mini" |
PowerShell でも同様に実行可能です(npx openclaw … が内部で呼び出されます)。
3. 稼働確認コマンド
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# 状態表示 openclaw status # Running + ポート番号が表示されれば OK # 簡易テストクエリ(curl) curl -X POST http://localhost:8080/v1/chat/completions \ -H "Authorization: Bearer YOUR_KEY" \ -H "Content-Type: application/json" \ -d '{"model":"gpt-4o-mini","messages":[{"role":"user","content":"Hello"}]}' |
レスポンスに choices[0].message.content が含まれていれば、AI アシスタントは正常に動作しています。
アップデート・メンテナンス方法
1. WSL2 環境での更新手順
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cd ~/openclaw git pull origin main # ソースコードを最新化 npm install # 依存パッケージを再取得 npx openclaw update # データベース・モデルキャッシュの再構築 |
ポイント:
git fetch --prune && git rebaseを使うとローカルブランチが汚れにくいです。
2. Docker コンテナでの更新手順
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docker stop openclaw docker rm openclaw docker pull openclaw/openclaw:latest # 前回使用したオプションを再利用(例は PowerShell) $opts = @( "--name", "openclaw", "-p", "8080:8080", "-v", "$env:USERPROFILE\openclaw-data:/app/data", "-e", "OPENCLAW_API_KEY=YOUR_KEY", "--restart", "unless-stopped" ) docker run -d $opts openclaw/openclaw:latest |
3. WSL のクリーンアップ(カーネル・インスタンスのリセット)
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wsl --shutdown # 全インスタンスを停止 wsl --update # カーネル最新版取得 # 必要に応じて再作成 wsl -d Ubuntu-22.04 # 再起動後、`openclaw status` で確認 |
導入パターン比較表と選択ポイント
| 項目 | WSL2 (Linux) | PowerShell ワンクリック | Docker コンテナ |
|---|---|---|---|
| 導入難易度 | 中級者向け(手動設定が必要) | 初心者でも 1 行コマンドで完了 | 中〜上級(コンテナ知識必須) |
| 環境分離度 | 同一ホスト内の Linux 仮想化 | Windows 本体に直接インストール | 完全隔離・再現性が最も高い |
| カスタマイズ性 | ソースコード変更・プラグイン開発が自由 | 限定的(設定ファイルのみ) | コンテナ内部での変更はイメージ再ビルドが必要 |
| アップデート手順 | git pull + npm install |
スクリプト再実行 | docker pull → 再起動 |
| 永続化管理 | $HOME/.openclaw に保存 |
%ProgramData%\OpenClaw |
ボリュームマッピングで柔軟に設定 |
| 推奨ユーザー | 開発者・高度なチューニングが必要な人 | 非エンジニア・すぐ使いたい人 | 運用担当・CI/CD パイプラインを構築したい組織 |
どれを選ぶべきか?
- WSL2:Linux コマンドや npm の細かな設定が必要、プラグイン開発やローカルテストを行いたい方に最適。
- PowerShell ワンクリック:手軽さとスピード重視のビジネスユーザー向け。管理者権限だけで完了します。
- Docker:サーバー運用や複数マシン間で同一環境を保ちたい場合、または CI/CD に組み込みたいときにおすすめ。
まとめ
- Windows 11 の最新ビルド上で WSL2, PowerShell ワンクリック, Docker のいずれかの方法で OpenClaw を導入できます。
- Node.js は nvm + 22 系 を統一的にインストールし、環境間のバージョン不整合を防止します。
- 各手順では 実行前に公式 URL/リポジトリの存在確認 を必ず行い、エラーが出たら上記の対策表を参照してください。
これで 2026 年版 Windows 環境への OpenClaw インストールは完了です。ぜひ AI アシスタント体験を始めてみましょう!