Contents
1. LINE Creators Market のガイドライン概要
このセクションでは、公式サイト(LINE Creators Market ガイドライン)で提示されている 画像のサイズ・余白・ファイル形式 に関する基本要件をまとめます。正しい設定を最初に行うことで、後工程でのリサイズやトリミングが不要になり、審査通過率が大幅に向上します。
1‑1. 余白とキャンバスサイズ
ガイドラインでは「スタンプ画像の描画領域と外枠の間に 最低10 px の余白 を確保する」ことが推奨されています。実務的には、約 370 × 320 px(幅 × 高さ) のキャンバスを作成すれば、余白基準を満たしやすくなります。
ポイント
- キャンバス全体が 370 × 320 px を超えていても、描画領域から外枠までの距離が10 px 以上であれば要件はクリアです。
- デザインツール上で「ガイドライン」や「マージン線」を表示させ、余白を視覚的に確認すると便利です。
1‑2. ファイル形式・容量
| 項目 | 公式が求める条件 |
|---|---|
| 画像形式 | PNG(透過対応) |
| カラー | 32 ビットカラー、アルファチャンネル必須 |
| 最大容量 | 1 MB 以下(推奨は 800 KB 前後に抑えると安心) |
- PNG‑24で保存すると透過情報が保持され、画質劣化も防げます。
- 容量削減のコツは「Web 用書き出し」機能で 最適化 にチェックを入れることです。
1‑3. 注意点まとめ
- キャンバスサイズと余白は デザイン開始時に確定 させる。
- 透過処理が不完全だと「背景が残っている」状態になり、審査で NG になる可能性があります。
- ファイル容量が上限を超えると自動的にリジェクトされるため、必ず最終保存前にサイズ確認ツールでチェックしてください。
2. スタンプ作成の主な手法
スタンプ制作には大きく分けて 3 つのアプローチ があり、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで選択すると効率的です。以下では、公式ツールから本格的な画像編集ソフトまでを比較します。
2‑1. LINE スタンプメーカー(初心者向け)
LINE アプリ内に組み込まれた「スタンプメーカー」は、余白自動設定 や テンプレート選択 ができるため、デザイン経験が浅くても簡単に作業を開始できます。ただし、レイヤーやエフェクトの自由度は限定的です。
2‑2. 手書きイラストのデジタル化(中級者向け)
紙に描いたイラストを スキャナー またはスマートフォンで撮影し、Photoshop や Canva でトリミング・透過処理を行う方法です。手描き感が残りやすく、個性的なスタンプを作りたい方に向いています。
2‑3. 本格ツール+AI 活用(上級者向け)
Photoshop / Illustrator といったプロ向けソフトウェアに加えて、Midjourney・Stable Diffusion・DALL·E 3 などの画像生成 AI を組み合わせることで、高品質かつ大量生産が可能です。AI が生成した素材でも、公式要件に適合させる手順を踏めば問題なく審査を通過できます。
3. AI 活用による素材取得フロー
AI ツールは「アイデアの具現化」を高速化しますが、生成画像をそのまま使用すると余白や透過の要件を満たさないことがあります。ここでは 公式ガイドラインに沿った形で AI 素材を加工する手順 を解説します。
3‑1. プロンプト作成と画像生成
導入文
まずは、目的のキャラクターやシーンを具体的に指示したプロンプトを用意し、AI に画像を生成させます。
- 推奨する情報量は「テーマ・ポーズ・スタイル・背景なし」の4 要素です。例:
かわいい白猫がスマホでLINEメッセージを送っているイラスト、シンプルな線画、背景透明 - 解像度は 512 × 512 px 以上 を指定するとリサイズ時の品質保持に有利です。
3‑2. 背景除去と余白調整
導入文
AI が生成した画像は通常、背景が含まれているため、透過処理と余白設定を行います。
- remove.bg や Photoshop の「選択とマスク」機能で背景を除去し、完全な透明レイヤー にします。
- 画像サイズを公式推奨の 370 × 320 px キャンバスに合わせ、描画領域が四方10 px 以上の余白を持つように配置します。ガイドライン表示で位置を確認しましょう。
3‑3. 最終保存と容量最適化
導入文
仕上げは PNG‑24 形式で保存し、容量が1 MB 以下になるよう圧縮設定を行います。
- Photoshop の「Web 用に書き出し」画面で 「最適化」チェック を有効にし、プレビューでファイルサイズを確認します。
- 必要に応じて TinyPNG などのオンライン圧縮ツールでも容量削減が可能です。
4. 6ステップチェックリストでミス防止
制作途中でも随時参照できる チェックリスト を用意すると、余白不足やファイルオーバーといった基本的なミスを未然に防げます。以下の表は「キャンバス設定」から「最終保存」までの流れをまとめたものです。
4‑1. チェックリスト概要
導入文
各工程で確認すべき項目と、代表的な落とし穴・対策を一覧にしました。作業開始前に PDF 化しておくと便利です。
| ステップ | 作業内容 | 落とし穴 & 対策 |
|---|---|---|
| 1. キャンバス設定 | 370 × 320 px、余白10 px、透過背景で新規作成 | 落とし穴:余白が足りない → 対策:ガイドライン線をオンにして目視確認 |
| 2. AI 素材取得 | プロンプト入力→画像生成 | 落とし穴:著作権リスク(既存キャラ類似) → 対策:必ずオリジナル要素を加える |
| 3. 背景除去・透過 | remove.bg もしくは手動マスク | 落とし穴:残像が残る → 対策:レイヤーのエッジを手動で微調整 |
| 4. 境界線付与(任意) | 必要に応じて1–2 px の薄白ストローク追加 | 落とし穴:線が太すぎる → 対策:レイヤースタイルで幅を微調整 |
| 5. テキスト配置 | 文字は最低12pt、コントラスト高く設定 | 落とし穴:読めない小さな文字 → 対策:実寸プレビューで可読性確認 |
| 6. 保存・圧縮 | PNG‑24 で1 MB 以下に最適化保存 | 落とし穴:容量オーバー → 対策:「最適化」チェックを必ず入れる |
5. 審査通過のポイントとNG例
審査は 技術的要件 と コンテンツ規制 の二軸で評価されます。ここでは、よくある NG ケースとその回避策を具体例とともに示します。
5‑1. 技術的要件のチェックポイント
導入文
サイズ・余白・ファイル形式が正しく設定されているかを確認する項目一覧です。
| 項目 | NG になる条件 | 回避策 |
|---|---|---|
| サイズ | キャンバスが370 × 320 pxでない、または余白が10 px未満 | Photoshop の「キャンバスサイズ」機能で正確に設定し、ガイドライン線で確認 |
| 透過 | 背景が半透明・不完全な透明 | remove.bg 後に手動でエッジをクリーニング |
| 容量 | 1 MB 超過 | 「Web 用書き出し」や TinyPNG で圧縮、必要なら画像を少し縮小 |
5‑2. コンテンツ規制のチェックポイント
導入文
LINE の表現ガイドラインに抵触しないかを確認するための項目です。
| 項目 | NG になる条件 | 回避策 |
|---|---|---|
| 著作権・商標 | 有名キャラやロゴを無断使用 | 完全オリジナル、もしくは CC0 ライセンスの素材のみ利用 |
| 暴力・差別表現 | 攻撃的な言葉・過激な画像 | 表現ガイドラインに沿い、穏やかなデザインを心掛ける |
| 不適切な文字 | スラング・誤字脱字が含まれる | 校正ツールで二重チェックし、必要なら第三者レビューを実施 |
5‑3. 実践的な対策
- サイズ・余白シート:制作開始時にテンプレート(370 × 320 px)をダウンロードし、常に開いた状態で作業する。
- 著作権チェックリスト:使用素材ごとに「オリジナル/フリー/許諾取得」のステータスを記入。
- 最終プレビュー:LINE アプリのスタンププレビュー機能で実際の表示サイズ・余白感を確認し、問題がなければ審査へ提出。
6. LINE Creators Market への登録・申請手順と販売開始まで
最後に、公式マーケットへの アカウント作成からスタンプ公開 までの具体的フローを解説します。ここで示す手順は、2026 年版ガイドラインに沿いため、必ず公式サイトの最新情報と照らし合わせてください。
6‑1. アカウント作成
導入文
LINE Creators Market の利用開始には、LINE アカウントでのログインと基本情報入力が必要です。
- 公式ページ(https://creator.line.me/ja/guideline/sticker/)へアクセスし、「アカウント新規登録」ボタンをクリック。
- LINE アカウントで認証後、氏名・メールアドレス・銀行口座情報 を入力。銀行情報はロイヤリティ受取の必須項目です。
- 利用規約に同意し、登録完了のメールが届いたらダッシュボードへログイン。
6‑2. スタンプセットの新規作成
導入文
ダッシュボードから「スタンプ作成」画面を開き、作品情報と画像ファイルを登録します。
- 「スタンプ作成」 → 「新規スタンプセット」を選択。
- タイトル・説明文・タグ を入力し、検索エンジン最適化(SEO)を意識してキーワードを配置。
- 8〜40 枚の PNG ファイルを 順番通りにアップロード。各画像はプレビューで余白と透過が正しいか確認してください。
- 必要に応じて「販売価格」や「対象地域」を設定し、最終的な審査依頼ボタンを押す。
6‑3. 動画スタンプ(任意)の追加要件
導入文
2026 年からは 5 秒以内の短尺動画スタンプが利用可能です。画像スタンプと同様に審査が行われます。
- 形式:MP4(H.264)
- 解像度:最大720 × 720 px、正方形が推奨
- 容量:1 MB 以下
- 長さ:5 秒以内でループ再生前提
動画を追加する場合は「画像」タブと同様にアップロードし、プレビュー画面で音声が無いか・画質が劣化していないかを必ず確認します。
6‑4. 審査から販売開始までの流れ
導入文
提出後の審査は通常 3〜7 日程度です。合格すれば即座にスタンプストアで公開されます。
- 審査依頼 → LINE の審査チームが技術要件とコンテンツ規制をチェック。
- 結果通知:合格の場合は「販売開始」ボタンが有効になる。NG の場合は指摘事項がメールで届くので、リファイン後に再提出。
- 販売開始:公開日を設定し、スタンプページの URL を SNS などで告知すると集客効果が高まります。
おわりに
本稿では、公式ガイドラインに基づく 余白・サイズ・ファイル形式 の基本要件から、AI ツール活用、ミス防止のチェックリスト、審査通過のコツ、そして実際の申請手順までを一貫して解説しました。
- まずは公式テンプレートでキャンバス設定 → 余白不足やサイズずれを回避
- AI 素材は必ず透過・余白調整 → ガイドライン適合の保証
- 6ステップチェックリストで作業を随時検証 → NG リスクを最小化
これらを順守すれば、初心者でもスムーズに審査通過し、LINE スタンプとして販売開始できるはずです。ぜひ本ガイドを制作のバイブルとして活用してください。