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イントロ:目的・到達ゴールと利用前提
Pipedriveのカスタムフィールドを短時間で作成し、実務で使える形に落とし込むためのハンズオンガイドです。作成・必須化・編集・統計確認・CSV/APIによる一括更新まで、実務で再現できる手順と運用ルールを示します。まずはクイックスタートで1つ作って動作を確認してください。
クイックスタート(5分でカスタムフィールドを1つ作成する最短手順)
最小限の手順だけを示します。はじめにテストレコードで動作を確認してください。
- 設定(歯車アイコン)→「データフィールド」または「カスタムフィールド」を開く。
- 対象エンティティ(例:案件(Deals))を選択する。
- 「+カスタムフィールド」または「フィールドを追加」をクリックする。
- 名前・タイプ(例:日付)・必要なら選択肢を入力して保存する。
- テストの案件を開き、新フィールドに値を入力して表示・集計を確認する。
対象読者・前提条件
対象読者と実行前の条件を明確にします。
- 対象:CRM管理者、営業マネージャー、運用担当者(中小〜中堅企業向け)。
- 前提:管理者権限またはデータフィールド編集権限でPipedriveにログインできること。
- 補足:画面表記や一部機能はプランやローカライズで異なります。プラン差は後述の「用語とプラン差」でまとめて確認してください。
用語集とプラン差の確認方法
ここでは本文で使う主要用語を統一し、プラン差の確認方法をまとめます。用語の英語表記と日本語表記を統一すると運用ルールが作りやすくなります。
用語集(英語表記 → 日本語表記)
以下の表記で本文内は日本語表記を優先しますが、初出時に英語表記を併記します。
- Deals → 案件(Deals)
- People → 人物(People)
- Organizations → 組織(Organizations)
- Products → 商品(Products)
- Projects → プロジェクト(Projects)
- Custom field / Data field → カスタムフィールド(データフィールド)
本文中は「案件(Deals)」のように最初だけ英語を併記し、その後は日本語を用います。
プラン差の確認方法と代表例
プランによって利用できる機能が異なります。まずアカウントでプランと機能を確認してください。
- 確認方法:画面右上のプロフィールメニューから「設定」を開き、請求/プラン情報ページで契約プランを確認します。公式の料金比較ページも参照してください(Pipedrive公式:https://www.pipedrive.com/pricing)。
- 代表的なプラン差(参考例):Projects(プロジェクト)機能の有無、条件表示や段階的必須化のような高度なフォーム/自動化機能、外部連携の上限やAPIレート制限など。
- 備考:詳細は契約プランの説明ページを確認してください。ここで挙げた項目はアカウントや時期によって変わる可能性があります。
カスタムフィールドの基礎:目的・対応エンティティ・主なタイプ
設計の基本を押さえると運用が安定します。まず目的を明確にし、対応するエンティティと適切なフィールドタイプを選びます。
何のために使うか
カスタムフィールドは業務固有の属性を管理し、フィルタやレポート、自動化のトリガーに利用するために使います。目的を明確にして不要な項目を増やさないことが重要です。
対応エンティティと代表的フィールドタイプ
主要エンティティとフィールドタイプの一覧と用途例です。
- 対応エンティティ:案件(Deals)、人物(People)、組織(Organizations)、商品(Products)、プロジェクト(Projects)※Projectsはプラン依存の可能性あり。
- 代表的フィールドタイプと用途:
- テキスト:役職、補足メモ。
- 数値:スコア、割合(%)。
- 日付:フォロー期限、想定クローズ日(YYYY-MM-DD)。
- 単一選択(ドロップダウン):リードソース、取引区分。
- 複数選択:関心製品、タグ的利用。
- 金額(通貨):見込み金額(数値は通貨単位で管理)。
- ユーザー:担当者割当。
フィールドタイプはレポート集計やバリデーションに影響するため、用途に応じて選択してください。
実務ポイント
設計時の注意点を簡潔にまとめます。
- 選択肢は表記揺れを避け、必要最小限にする。
- 初期値は分析を歪めることがあるため慎重に設定する。
- 型変更はデータ欠損のリスクがあるので避け、どうしても変更する場合はバックアップを取る。
- APIや外部連携で使う内部ID(フィールドID/キー)は作成後に控えておく。
作成手順(UI操作)とフィールド設定項目の解説
実際の作成手順と各入力項目の意味を説明します。各操作はまずテストレコードで確認してください。
UIでの基本的な作成手順(公式メニュー表記に合わせて)
手順の冒頭説明の後に具体的な操作順を示します。表示名はアカウントによって「データフィールド」や「カスタムフィールド」となる場合があります。
- 管理者権限でPipedriveにログインする。
- 画面右上のプロフィールアイコンを開き、「設定」を選ぶ。
- 設定メニュー内の「データフィールド」または「カスタムフィールド」を開く。
- 対象エンティティ(例:案件)を選択する。
- 「+カスタムフィールド(フィールドを追加)」をクリックして入力画面を開く。
- 必要項目を入力して保存する。
- テストデータで表示や入力、一覧表示・フィルタでの挙動を確認する。
表示名が異なる場合は、設定内で「フィールド」「カスタム」「Data fields」といった語を探してください。
各入力項目の意味と記入例
作成画面で設定する主要項目と実務的な書き方例です。
- 名前:短くわかりやすく。例「想定クローズ日」。
- 説明(チーム向け):入力ルール・例を明記。例「YYYY-MM-DDで入力。暫定日は不可」。
- タイプ:用途に合わせて選ぶ(上記参照)。
- 選択肢(単一/複数):表記を正規化して入力例を説明する。例「Web/紹介/展示会」。
- 初期値:集計に影響しないか確認してから設定する。
- 表示(一覧/詳細):一覧に出すと入力しやすいが画面が煩雑になる。
- 内部ID(フィールドID/キー):API連携で必要になるためメモする。
保存後は必ず実データで表示位置や検索・フィルタ動作を確認してください。
統計の見方と運用アクション
フィールドごとの利用状況を定量的に確認し、改善につなげます。
- 確認手順:設定のデータフィールド一覧で該当フィールドを開き「統計」や「使用状況」を参照する。
- 主な指標:未入力率、選択肢ごとの件数・割合、数値分布、最終更新日時。
- 運用アクション例:未入力率が高ければ必須化や入力ガイドを追加する。選択肢偏りはラベルの見直し材料にする。
- 注意点:統計は導入後一定期間(例:1か月)集計してから判断するのが安定します。
編集・削除・並び替えと大量更新(CSV/API)
変更や削除、大量更新の実務フローと例を示します。作業前に必ずバックアップとテストを行ってください。
編集・削除時の安全手順
変更が与える影響範囲を確認してから実施します。
- 編集:ラベルや説明は変更可能。型変更は制限やデータ欠損のリスクがあるため慎重に。
- 削除の運用例(任意の運用例):まず非表示化→一定期間(例:90日)運用で影響を確認→関係者承認後に削除する。これは一例であり、公式推奨手順ではありません。組織の基準で期間や承認フローを決めてください。
- 並び替え:一覧やフォームのレイアウトが変わるため、ユーザーへの告知と確認を行う。
- 影響範囲:レポート、ワークフロー、外部連携に波及するため変更時は影響範囲を明示する申請フローを用意する。
CSVインポートの列サンプルと注意点
CSVでの一括更新は小〜中規模の更新に向きます。マッピングを慎重に行ってください。
- 基本ルール:文字コードはUTF-8、日付は YYYY-MM-DD、金額は数値(桁区切りなし)で用意する。
- サンプル(ヘッダーと1行の例):
Deal ID,Title,想定クローズ日,見込み金額,リードソース
123,商談A,2026-06-30,1500000,Web
- 実務注意:インポート前にサンプルレコードでテストし、マッピングで正しいフィールドに紐づいているか確認する。複数選択や通貨フィールドはフォーマットが厳密な場合があるため事前確認を行う。
APIでの一括処理:フィールドID確認と更新のcurl例
APIは大量データや自動化に向きます。まずフィールドID(またはキー)を取得してから更新します。
- フィールド一覧の取得(例:案件フィールド):
curl -s -X GET "https://api.pipedrive.com/v1/dealFields?api_token=YOUR_API_TOKEN"
レスポンスで各フィールドの "id" や "key" を確認します。
- レコード更新の例(案件ID=123 のカスタムフィールド c12345 を更新):
curl -X PUT "https://api.pipedrive.com/v1/deals/123?api_token=YOUR_API_TOKEN" \
-d "c12345=2026-06-30"
または JSON で送る時:
curl -X PUT "https://api.pipedrive.com/v1/deals/123?api_token=YOUR_API_TOKEN" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{"c12345":"2026-06-30"}'
- エラーハンドリング例(bash + jq を用いた簡易チェック):
resp=$(curl -s -X PUT "https://api.pipedrive.com/v1/deals/123?api_token=YOUR_API_TOKEN" -d "c12345=2026-06-30")
success=$(echo "$resp" | jq -r '.success')
if [ "$success" != "true" ]; then
echo "更新失敗: $(echo "$resp" | jq -r '.error')"
fi
- レート制限:HTTP 429 やヘッダの Retry-After を確認して指数的バックオフを実装することを推奨します。
運用設計チェックリスト・よく使う短縮操作・トラブル対応
運用定着のためのチェックリストと、よくある問題への対処方法をまとめます。定期レビューと変更管理で品質を保ちます。
運用チェックリストとテンプレート
導入から定期レビューまでの実務チェック項目です。
- 命名規則を決めてドキュメント化する(例:部門_用途_単位)。
- 選択肢設計を統一し、同義語を排除する。
- 削除ルールを決める(非表示→モニタ→承認→削除のフローを策定)。
- 定期レビュー:導入初期は月次、その後は四半期ごとに使用状況を確認する。
- 変更管理:追加・変更は影響範囲を明示した申請で実施する。権限は管理者に限定することを推奨。
よく使う短縮操作(必須化・選択肢編集など)
運用で頻繁に行う操作の最短手順を示します。
- フィールドの必須化:設定 → データフィールド → 対象フィールドを選択 → 必須トグルをONにする。
- 選択肢の編集:対象フィールドを開き、選択肢を追加・編集・並べ替えを行う。
- フィールドの順番変更:一覧やフォームのレイアウト編集からドラッグで並び替える(UIによる)。
- 変更後はフィルタ・自動化・レポートへの影響を確認する。
よくあるトラブルと対処法
現場で頻出する問題と即応手順を示します。
- 重複フィールド:旧データをエクスポートして正規化し、新フィールドへ再インポート。旧フィールドは非表示化の上、削除は影響確認後に実施する。
- インポートエラー:UTF-8、日付フォーマット、ヘッダーのマッピングを確認する。エラーログをもとに少量でテストインポートする。
- フィルタに出ない:表示設定、フィールドの可視性、ユーザー権限、フィルタ条件の順で確認する。
- オートメーションが動かない:ワークフローが古いフィールドIDや旧ラベルに依存していないか確認し、必要なら更新する。
参考リンク(公式優先、非公式は注記あり)
公式ドキュメントをまず参照してください。非公式情報は運用補助として利用する場合、内容の更新性に注意してください。
- Pipedrive ヘルプセンター(カスタムフィールド):https://support.pipedrive.com/ja/article/custom-fields
- Pipedrive 料金比較(公式):https://www.pipedrive.com/pricing
- Pipedrive 公式サイト: https://www.pipedrive.com/
- 日本語ナレッジ(非公式):https://pipedrive-knowledge.merinc.co.jp/(非公式の参考情報)
まとめ
カスタムフィールドは設計と運用ルールがあれば、データ品質とレポートの有用性を高めます。まずは設定メニューから1つ作成し、名称・説明・選択肢・表示制御をドキュメント化してください。導入後は未入力率や選択肢分布を定期的に確認し、必要に応じて必須化や選択肢の整理を行うことで安定運用に繋がります。